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ずっとあなたを想ってます〜両親を亡くした公爵令嬢は幼馴染の第二王子に溺愛されます〜  作者: りさ
3章 知らないままではいられない

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EP.021

私が黙り込んだまま彼の話について考え込んでいると、向かいからフッ、と笑い声が聞こえてきた。


思わず反射的に顔を上げると、なんだかんだ楽しそうなアルバートがいた。


「え?」

「あ、ごめん。笑ったんじゃなくてさ…なんだろうな」


アルバートはさらに目を細めて続ける。


「ロゼリア、昔みたいに元気になったなーと思って」


「…元気になってる?私」


改めてそう言われてみても、自分ではあまり自覚がなかった。


「おう、この城来たとき…っていうかあの日、パーティーで再開した日はおばけみたいな顔してたから」

「ちょっと」

「ごめんごめん!冗談冗談!」


反省している様子はないが、あっけらかんと笑うアルバートに、つられてこちらも笑えてきて。


「俺も一応心配してたからさ。なんだかんだ腐れ縁だし」

「アルバート…」


その言葉に、じんわりと胸が温かくなり、少しだけ、少しだけ感動しかけたその時。


「ロゼリアがいてくれたら、アーサーもレオン多少緩くなるしな!」

「…あなたって、ほんとに全部を台無しにするのが得意ね」

「え!?」


はぁ、と呆れた顔を作る。

──だが、少し、少しだけ嬉しかったのは嘘じゃない。


(本人にバレるのは癪だから言わないけどね)


アルバートは、私にとっても大切な友人の一人だ。


どちらかという、レオン様やマリアンヌを通じて知り合った関係のため、二人で特別仲良く、というような間柄ではない。


それでも、幼い頃から同じ時間を過ごしてきた相手で。

レオン様とも兄とも違った、少し特別な相手だった。


「…でも、アルバートってそういう人よね。うん、たしかにそうかも」

「え、それって褒めてる?」

「褒めてるよ。…ありがとう、教えてくれて。なんとなくわかったわ」


少しだけ私の中で何かが固まった気がした。


「さっきも言ったけど、レオンにもアーサーにも絶対俺から聞いたって言うなよ!?」

「わかってるって!」


アルバートはそれだけ告げると、ソファーを立ち上がり扉へ向かい、扉の前まで進んだ時、ふと振り返った。

その表情は、先ほどとは違い固く真剣な顔をしていて。


「俺はちょっとこの後会議があるからもう行くけど…」


「あっちの目的は、あくまで俺達が推察したものだ。

…本当の目的は、まだわからない」


空気が少し冷える。


「だから──くれぐれも、一人で動こうとか、考えるなよ」


その言葉と共に、バタン、扉が閉められた。


私はゆっくりと息を吐き、改めてアルバートの話を考える。


(…そうは言っても、みんなに任せているばかりでいられないわ)


迷惑はかけたくない。でも──それでも何か、できることはないのか。

考えは尽きないのであった。

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