砂亀に会いに
間に合いました
南門を抜け砂漠へと向かう最中、
「今回の依頼は砂亀の存在を調査する事となってますが見つからなければ砂漠を横断して南部連合のギルドへ報告するようにと言ってました」
オルフェンスさんがギルドで確認してきたという依頼の詳細を報告している隣で
「ギルドって各国にあるの?」
気になったことはリリーにこっそり確認する
「はい。ギルドマスターには連絡用の魔道具があるそうで各国に1人はギルドマスターと呼ばれる人がいます。いわばエリアのリーダーですね」
へーっ
「昨年も出たばかりですし、居ないのではないかという話ですがね」
居れば戻って報告か。流石に戦えとか言わないよね?
「見つけたら戻るってことでいいんだよな?」
「逃げ切れれば、ですが」
「それもそうか。まぁ出ないことを願うしか無いわなぁ」
ため息混じりにトールさんは呟く
そうだ、ぽち。そろそろ降りてくれる?
頭の上で尻尾を振ってるぽちに元に戻ることを促しながら見上げると前に飛びながらくるりと空中で一回転。その間にぽちの身体は大きくなり元のサイズへと戻る
「うおぉう!!」
あっ声かけとくのわすれてた
苦笑いしながらトールさんを見ると呆れた顔で説教された
「騎獣とはわかってたがいきなり登場させるのは勘弁してくれ。変身する瞬間を見てなかったら即戦闘に入ってるかもしれねぇだろ?」
「すみません。事前に説明しとくべきでした」
とりあえず乗って馬車の横へと移動する
「この子がいるので索敵は任せてください」
ぽちは鼻もきくからね!殆どはリリーの魔法で見るけど!!
「そうか?まぁ適度に交代しながらでいいぞ。全部やられたら俺達のすることがなくなっちまう」
「それもそうですね。適当に交代しながら行きましょう」
こうして2日間、歩くよりは速い程度の速度で進み3日目の昼には砂漠が見える範囲までやってきた。
「ところで砂亀ってどうやって見つけるんです?」
「砂漠に入ればやってくる。そういうもんさ」
「え、それってかなり危険ですよね?」
「だから調査依頼にしては報酬もしっかりあんだよ」
「そ、そういうことでしたか」
「なんだ、怖いか?」
「頼れる仲間がいますから、そこまででもないです」
「まぁ出ないことを祈ってろよ?運がよければ大した苦労もせず報酬がもらえるんだからな!」
そう言ってトールさんは大きく笑った。まるで自分を奮い立たせるかのように
「さて、そろそろ砂漠に入るわけだがやけに静かだな?」
「前例と同じですな。やっぱり砂亀出てきてそうですねぇ…」
オルフェンスさんは少しだけ暗い顔をしてつぶやくように声を出した
「まぁ言ってみればわかるさ」
トールさんは相変わらずのペースで砂漠へと進み出す
「ちなみにまっすぐ進んだとして砂漠を横断できるのはいつぐらいなんです?」
「丸一日だ。つまり、何もなければ明日の夕には抜けれるさ」
「そうですか…何もなければいいですね」
「見つかったらすぐに逃げる。それだけだ」
にやりと笑うトールさんは、とても頼もしく見えた




