上納金
「うーん・・・」リュカは今日も書類と睨めっこしている。
「どうしましたか、根こん詰めると体に悪いですよ。」とリルが心配そうに尋ねる。
「このところ、西国商人による上納金の納入額が明らかに減ってるんだよなあ。このままじゃ、財政が持たないんじゃないかって…」
「ダンドロさんに、対策をお聞きするのはどうでしょう?」
「そうだね、それがいい。」リルの淹れてくれたハーブティーを啜るリュカである。
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翌日、僕達はダンドロさんをお呼びした。
「ダンドロ卿、お越しいただきありがとうございます。」応接の礼儀を弁えたヘレナが対応し、ダンドロを宮殿へと連れてくる。宮殿のリュカの執務室に入ると、クシイナダ姫が尋ねる。「ダンドロ卿、西国商人からの帝国への上納金が著しく減額しています。これはどうしてだと思われますか?」
「おそらく、事業者ごとに固定税を課しているからだと思われます。また、近ごろは一握りの豪商だけが商売を大きくしております。」
「つまり、商人がどれだけ稼いでも、国庫に入る金は同じだと?」とマリー。
「おっしゃる通りです。」
「利益に応じて納める仕組みになってないんだね。」とリル。
「じゃあ、そのように仕組みを変えようか?」
「けど、リュカ君、そうすると反発は必至だよ。」
「そうです。中央でも、この制度を改めたがらない者もおります。」
その通りだ、一定額を締めればいい仕組みは儲けの多い大商人にとり都合がいいだろう。中央政界とのパイプなどの力のある彼らを敵に回すのはあまりよろしくない。
「西国に説得に行ってみようか?」とリュカ。「何か妥協案が見つかるかもしれない。」こうして、リュカー行の2度目の西国行きが決まったのである。




