閑話
画像回です。
全て著者の撮影したモノです。
アントニオの屋敷でパエリアを御馳走された。
「米が陸稲のようだな」
「粒は短いけど粘り気が少ないんだね」
「炊き込みご飯と同じでござる」
味は好評であった。
食後の飲み物として黒い色のモノが運ばれてくる。
『苦いのは覚悟して欲しい』
「これってコーヒー?」
秀包はコーヒーを飲んだ事はない。
カフェイン入りで母親から禁止されていたのだが、ブラックは苦いと聞いて知っている。
アントニオの言葉に心して口をつけた。
「むぅ」
「苦っ!」
「これは飲めぬ!」
その味に閉口する。
「これは何と言う飲み物なのだ?」
隆景がしかめ面で問うた。
『チョコラテルだ』
「チョコ?!」
アントニオの答えに秀包は驚く。
「それってカカオから作るの?」
チョコと聞けばカカオだろう。
※カカオ
『カカオを知っているのか?!』
当たりだったようだ。
「確かカカオを絞ってカカオバターを取ればココアになるんじゃなかったかな?」
ココアだとここまで苦くなくなる筈だ。
「そしてカカオマスにカカオバターを入れて練ればチョコレートになる筈だけど……」
その秀包の言葉をフロイスが訳そうとした所、隆景が静かに制止する。
「止めておけ。要らぬ誤解を招く」
隆景の発言を受け、フロイスは訳さなかった。
食事を終え、彼らだけになった際に秀包が尋ねた。
「御父上、どういう事ですか?」
「何故お前がカカオとやらを知っているのかは聞かぬ。しかし、あの者が驚いた事から察するに、その事実を軽々しく公言すべきではないだろう。下手をすると、侵略の意図があってこの地を予め調べていたと思われかねぬ」
「な、成る程! 浅はかでした……」
秀包は深く反省した。
知っているからと言って得意げになっていると、思わぬ所で憎しみを買ったり足元を掬われかねない。
今後は慎重にしようと誓った。
翌日、アントニオが彼の畑を案内してくれた。
『マンジョーカはこのような感じで植える』
「ほう? 本当に刺しているだけか」
※キャッサバの植え付け
『それが育てばこうなる』
「成る程、育っているな」
※生育途中
『十分に育てばここまで大きくなるぞ』
「ここまで長く伸びれば苗を多く取れるな」
※2m以上伸びたキャッサバ
『残念ながら収穫出来るまでには育っていないので芋はない』
「それは本当に残念だ」
マンジョーカ(キャッサバ)は短く切った茎を土に刺せば根がつき、育っていく。
芋の皮には青酸系の毒が蓄積し、虫による害を防ぐので、農薬を使わなくても収量の低下が少ない。
畑の見学を続けた。
『これがアボカドだ』
「多く生っているな」
※アボカド
『これはパイナップルだ』
「この生り方は珍しい!」
※パイナップル
『バナナは植えてから3年だ』
「3年でこれか?!」
『間隔が狭すぎたようだが……』
※料理バナナ(人物の身長は160cmくらい)
色々と勉強になった秀包らであった。
参考画像
※貧弱な土壌に植えたオクラ
※肥えた土壌に植えたオクラ(人物の身長は170cmくらい)
キャッサバはマジで芋の画像がありませんでした。
何故か芋だけ撮影していなかったようです。
形状は、黒くて大きなニンジンと思って頂けるとイメージしやすいかもしれません。
ニンジンは地面に対して垂直に伸びますが、キャッサバは横に伸びます。
痩せた土壌でも育ちますが、葉っぱも少なく茎も細い、見るからに貧弱な成長となります。
それは最後のオクラを比較すればご理解頂けるかと思います。
肥えた土に植えたオクラは、全ての脇目が伸びてそこにも実が生ってます。
ですので1本のオクラの木で、多い時には20本くらいの実が収穫出来ました。
あんまり多い(自家消費しかしていなかった)ので取るのを諦め、伸びたいだけ伸ばしているのが画像です。
日本の農家さんに見せても驚かれるのではないかと思います。
近接撮影をしていないので不明瞭ですが・・・
次話はメキシコシティに向かいたいと思います。




