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ゆう君の家に着いてからあたし達は流れるようにそれを行う用意を始める。
まるであたしを彼女みたいに丁寧に扱ってくれるゆう君にあたしは少しも罪悪感なんてない。
重ねる唇。
始めは軽いキスから…、キスの音はだんだん激しさを。
「りんちゃん…、いいの?」
もうやる気まんまんの癖にそんな事を聞くゆう君にあたしは冷たく言い放った。
少しいじめたくなったのかな?
「キスまでね?
あたし、SEXは彼氏になった人としかしないから。」
きっとうざそうな顔をするのだろう。
遊び相手の女、一回きりの女
のこのこ家まで来たくせにお預けなんて納得いかないはず。
「…そうやんな。
キスまでで我慢する。
俺、りんちゃんの事結構好みやし本気になりそう。
もっとりんちゃんの事知りたいし
いっぱい知ったらきっと本気で好きになるし付き合ってって言うよ。
その時りんちゃんが俺の事好きになってくれてたら次は我慢せん。」
始めは何を言ってるのか意味が分からなかった。
冗談のつもりだったのに…。
どこまで偽善者ぶるつもりなのだろう。
人間は汚いもの、あたしも。
いくら綺麗事並べたっていつか裏切るもの。
あたし達は結局また無言で唇を重ねた。




