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9『俺は失敗作』

9『俺は失敗作』



どうしようもない俺は、道端を見ては、ゆっくりしたくなる、放浪者なのであるが、それは置いて置いて、ともかく、俺が言いたいのは、俺は失敗作だということだ。それ以外のことは、述べることすら、おこがましい訳である。


地を這う動物の如き、その生命体が、何れは、独立して、歩き出す様に、成功作としての、地を這う動物に対して、俺は至って、失敗作、であるからして、眼前の壁を壊せども、未来は見えないのである。

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