第零章「終焉は、はじまりの中に」
むかしむかし、まだ世界に名前も形もなかったころ。
そこには、ただひとり、すべてを生み出す存在がいました。
その者の名は、「オルジア」。
オルジアは、なにもない世界に問いかけました。
「これから先、なにが起こるのだろう」と。
そして最初に生み出したのは、すべてを見通す神。
予知の神「オムニス」。
予知の神は、静かに答えます。
「すべては、定められた通りに進みます」と。
しかしオルジアは、それだけでは満たされませんでした。
未来を知るだけでは、あまりにも寂しかったのです。
だから次に、ひとりの神を生み出しました。
慈愛の神「マリア」。
マリアはやさしく微笑み、オルジアのそばに寄り添いました。
そのぬくもりは、世界に初めて生まれた“愛”でした。
けれど
やがてオルジアの心には、愛とは異なる想いが芽生えます。
それは、ひとりの存在へ向けられたものでした。
知りたい。
触れていたい。
決して失いたくない。
けれど、その想いは少しずつ歪みーー
支配したいという欲望に。
壊してでも手に入れたいという衝動に。
そして、すべてを捨ててでも共にありたいという願いへと変わっていきます。
やがて、その想いは三つに裂け、三柱の神となって、世界に生まれました。
すべてを知ろうとする者ーーー支配の神「ヴェルザク」
すべてを壊そうとする者ーーー破壊の神「ザガルダ」
そして、失わないために救おうとする者ーーー救世の神「エリアン」
三柱の神は、オルジアを見つめて言いました。
「なぜ、あなたがすべてを決めるのですか?」
その問いは、世界そのものを揺るがすことになるのでした。
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「未来は、まだ分からない。
結末さえーー誰にも決めることはできないの。」
「……ねぇ、クロス」
「貴方なら、悲劇の神々を救える……?」




