第一話「赤点と戦争」
明智を救ったIF歴史改変シリーズ第二弾です。
今回の舞台はアメリカ南北戦争。
世界史で赤点を取った主人公が、
なぜか南北戦争の時代へ転生してしまいます。
日本史の知識だけを頼りに、
歴史改変へ挑む物語です。
お時間がありましたら、ぜひお付き合いください。
答案用紙が返ってきた瞬間、俺は悟った。
終わった、と。
「……二十八点」
赤ペンで大きく書かれた数字がやけに目に刺さる。
世界史。南北戦争。
名前くらいは知っている。
だが、それだけだ。
テストになると何も出てこない。
つまり——詰みだ。
「頼む。マジで教えてくれ」
放課後、俺は机に頭を下げていた。
相手はクラスでも成績上位のやつだ。
「追試なんだろ?」
「そうだよ。落ちたら補習確定。終わりだ」
「南北戦争か。なら簡単だ」
「どこがだよ」
「実際に見てくればいい」
「は?」
顔を上げた瞬間、そいつは笑っていた。
いや——
**何かを決めた顔だった。**
次の瞬間、視界が歪んだ。
目を覚ました瞬間、最初に思ったのは——
「……地震?」
部屋が揺れているように見えた。
いや、違う。
人だ。
部屋中で、人が走り回っている。
誰もが叫び、何かを運び、血まみれの誰かを抱えている。
「台風……?」
自分でも意味の分からない言葉が出た。
状況が理解できない。
というか、理解したくない。
「起きたか。動けるな?」
背後から声がした。
振り返ると、白衣の男が立っている。
「悪いがここは重病患者専用の病棟だ」
「……は?」
「軽症者は出て行ってくれ」
何を言っているのか分からない。
いや、それ以前に——
ここがどこなのか分からない。
その時だった。
外から、重い音が響いた。
——ドンッ。
窓が震える。
床がわずかに揺れた。
「……今の、何ですか」
思わず聞いていた。
男は一瞬だけこちらを見て、あっさりと言った。
「砲撃だ」
思考が止まる。
「ここ、どこですか」
「北軍の野戦病院だ」
北軍。
野戦病院。
砲撃。
頭の中で、バラバラだった言葉が繋がる。
南北戦争。
「……は?」
外では、また砲声が鳴る。
誰も驚かない。
誰も止まらない。
まるで、それが当たり前みたいに。
俺だけが、理解できていなかった。
『南北戦争について学んで来い』
あいつの声が、頭の中で蘇る。
「……ふざけんなよ」
現実とは思えない現実の中で、俺はただ立ち尽くしていた。
ここまでのご視聴有難うございます
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
実はこの作品にも元になった動画があります。
もし興味を持っていただけましたら、
ぜひそちらもご覧ください。
動画タイトルは
『霊夢将軍と行く南北戦争』
です。
小説版とは展開や演出が異なる部分もありますので、
見比べていただけると嬉しいです。




