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明日を生きるために、私は今日ここで死ぬ。

これで終わりにします。

色々謎を仕掛けたけど本人が答えを忘れたので頑張って解いてください。

またいつか。どこかで。きっと。ね。

…柄に合わないことを言うべきではないね。

野奈

『さて、と。』

『どうする?自分的にはもう少し引きつけたいけど。』

『奇遇だな。俺も同意見だ。』

『おお珍しい。自分と君の意見が合うなんてね〜』

『…まあそうだな。』

『さあ、ここで終わりにしよう。』

『言われなくても。』


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


もうすぐ…だよね?

「なんだかんだ色々あったけど、あそこを占領さえしちゃえばこっちのものでしょ。あとは勝手に降伏してくれるよ…多分。うん。』

…流石に疲れてきた。もう早く終わらせちゃおう。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


『あと何kmだ?』

『射程圏内まであと10km。時は近いさ。』

『…急ピッチで作ったからか、射程が短いな。』

『無事な街を巻き込んでいいならもう打てるけど?』

『…やめよう。確実性が下がる。』


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


…ひもじい。

なんで私ばっかりこんな目に遭わないといけないのさ。私から逃げた人はもっとまともな食事してるよ?見てないけど。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


『…あいつらは適当に突っ込ませちゃっていいのか?』

『かまわん。務所から適当に引っ張り出した連中だ。どうせ死刑同然のやつもいるだろう。』

『ならいいか。』

『…えーっと、皆さんには今から時間稼ぎをしてもらいます。適当に挑発して死んでください。叛逆しようたって無駄です。あいつはきっと見た瞬間に殺すと思うので。以上です。』


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


…ん?

あ〜…まだ人間いたんだ。え?あ、まだいたの?え?

「ねえ?そこの人間たち?聞いてる?」

『聞こえてるぞ!!』

【おう!】

『いいか?我々は捨て駒だ!ならば、捨て駒なりに、最期に贖罪をしようではないか!』

【おう!】


『あれ?自分の想像以上に士気が高い気がする。』

『いいことだ。士気が高くて損することはない。』


え〜?え?は?えっ…え?

「なに?え?捨て駒?あ〜?ん?」

「まあいっか。突撃するのは自由だけど…」

「私に近づいたら氷漬けになっちゃうよ?死んじゃうよ?」

【うお〜!】

「聞いてないし…もういいや。馬鹿な人たちだね。そんなんで私を殺せると本気で思ったの?」

「だからいくら撃ったって弾は凍っちゃうから!もう…全員氷漬けにしよっと。」

「はい。」

【…】


『今だ!』

『総員体制よし!投下準備よし!』

『これが人類の望みをかけた一撃だ!』

『“核爆弾、投下!!”』


「ふう…」

ん?…え!?


…なにこのすごい爆風…私の…力でも…抑え…られない…

ああ…私は…ここで…死ぬんだ…爆風に…巻き込まれて…死ぬんだ…

お姉ちゃん…あっちで待っててね…あ…ああ…………

………

………

………


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



『…対象、死亡を確認。』

『よし、有害物質の濃度が薄まった後、回収に向かう。』

『にしても、まさかあんだけやって死体が残るとはね。自分も驚きだよ。』

『ああ…なんというか…疲れたな。』

『まあ、うん。これからは平和に近づくはずさ。大丈夫。』


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「…」


…あれ?…私…なんで生きてるの…?

とは言っても体は動かないし…もしかしてこれが死後の世界ってやつ?

え?じゃあ。私結局志半ばのまま死んだってことじゃん…

なんか…ねえ?


…腹立たしいよね。

ムカつくよね。

あんだけやって一瞬で終わりなんて、私らしくないよね。

…許さない。最低でも首謀者だけは道連れにしてやる。


「…」


「…!」


「…ん…」


『ん?え…そんな…え?』

『どうした?』

『対象…立ち上がった…?』

『は?…は?…え?…

『“わっ!?”』

「…」

『え…え……………』

『おい…お前なんで生きてるんだよ!そして…

お前がなんで俺たちの隣にいるんだよ…!』

「…私にもわかんない。死んだと思ったら生きてた。それを認識した時には、もうここにいた。」

『…またもう一回やり直そうってか…?』

「いや…無理だね…私の体はもう限界…耐えれてあと五分と言ったところ…かな。」

『じゃあ…最後に俺たちだけでも殺そうってことか…?』


「…ある種の意味では正解かな。」


『…はあ?』


『あ、おい!お前!』

見つけた。ここが扉で、ここが翼。そして…ここが一番高くて、一番開放的なところ。

大丈夫。氷の足場を作って…いけた。

…ふう。

「…いくよ。」


『…あいつ…空から飛び降りやがった…』

「……………!…!……!…!……」

『ん?あいつの声が聞こえる?』

『…高度を下げろ。あいつの声がはっきり聞こえるところまで。』


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「いい?君たち、私の声聞こえてる?」

「今から!私は!死ぬ!

ただし!君たちを巻き込んで!

私は!ここで!命を散らす!

私が嫌ったものと共に!

明日を生きるために!私は今日ここで死ぬ!

誰も知り得なかった私の運命を果たすため!

さあ!帷を下せ!幕引きの時間だ!」

『…あいつは何をするつもりだ?』

『よからぬことであるのは確かだね。』


さあ。

さあ…!

さあ!



「時は満ちた。世に貪る負の意思よ、散っていった魂よ、そして、私と対したものの思いよ、いまこの場に集え!膨大なるこの世の邪悪よ!私と共に心中としようではないか!

輝け!『氷結、粉塵消滅雪時雨』!」


『わっ

『うおお!?


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


氷結、粉塵消滅雪時雨

自らを中心に大きな爆発を起こし、周りを凍り付かせる。

自らの命を犠牲にしただけあって、威力は抜群。

この場合、5000万以上の死者を出し、国家を滅亡させた。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜





…あれ?…ここどこ…?


…ここで終わり?

ほんとうに?

答えはNO

まだ終わらせない

他人がどう思おうとも

これからも

僕たちは

自由に生きる

自らの自由のため

また他者を攻撃するだろう

しかし

それすらも

多様性のもと育まれた

新たな

自分だけの

最高の自由だ。


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