正体
前回の投稿から時間が空いてしまい…本当に申し訳ございませんm(_ _)m
俺は『暗黒の森』に入って、ジークからの依頼を遂行しようと奮起していた。どうせすぐ見つかりるだろうと高を括っていた……が。
「………一向に見つかる気がしない」
かれこれ30分は探してみたが、人の声など…
「ちょっと!置いていかないでよー!」
…ルーぜ以外の声は聞こえない。彼女は茂みをガサガサしながらアルトに近づいた。
「勝手に着いてくる方が悪い」
アルトはルーぜの方を見ずに答える。今、この瞬間もなにかが起きているかもしれないため、気を散らす事が出来ないのだ。
「あなたを放っていけるわけないでしょ!もし何かがあって、帰ってこなかったら…」
ルーぜは少し心配そうな顔をして、俯いた。
「…大丈夫だ、帰ってくるさ………ん?」
アルトが疑問を抱いたタイミングでルーゼも反応する。
「……変ね、動物達の気配がしなくなったわね」
「ああ…変だな」
さっきまで感じていた視線や気配がいきなり消えたのだ。疑問に思い、理由を考えようとした瞬間に突如正面から突風が吹いた。
「嫌な予感がする…いくぞ!」
アルトはルーゼの返事を待たずに突風がした方向に向かって全力疾走した。そこには
「素晴らしい!こんな逸材は初めてだよ!」
猫耳がある少女と血塗れのハロルドだった。
お読みいただきありがとうございました!