田中さんは木登りが得意 後編
まぁ、現れたのは佐藤なんだけどね。
「それで、何か策があるのか?」
「ん(もちろん)」
「それは?」
「ん(別の枝に蜂の巣があるって思わせるの。嘘をつくのは大変心苦しいけど、新しい恐怖を与えることで現状の突破を)」
「佐藤、多分その作戦無理だぞ」
「ん(え、どうして?)」
「だってあの木、葉っぱがないから丸裸ですぐバレる」
「ん(・・・・確かに )」
佐藤が現れて、田中さんは少し嬉しそう。
「ん(田中さん大丈夫?)」
「あ、佐藤さん!私頑張って高いところ平気になるからね!」
「ん(え、何それ)」
「うわーん!でも下向いたら怖い!」
「ん(なるほど、これは大変ね)」
「だろ?」
二人で考えたのは、距離感。
「田中さん!片目をつぶってみて!」
「え、どうして?」
「良いからやってみて!」
「う、うん!」
「ん(片目をつぶることで距離感をわからなくする。漫画で読んだわ)」
「役に立つかな?」
「ん(わからない。でも、田中なさんなら以外と)」
「ダメ!」
「え?」
「片目をつぶるってわからない!それってどうやるの!?」
「あらら」
「ん(そもそも出来ないなんてね)」
最終手段。
「田中さん!最近商店街に出来た食べ放題の店知ってる?」
「う、うん!」
「そこに連れていってあげる!佐藤と一緒に」
「本当!?でも、私お小遣い足りないの!?」
「平気さ!僕と佐藤が奢るから!なんなら木村さんも呼ぶよ!」
「ん(ちょ、今私そんなにお金ないわよ?)」
「大丈夫!何とかなるから!」
「じゃ、じゃあ行きたいです!」
「よろしい!それじゃあ、早くそこから降りて!」
「う、うん!受け止めてね!」
田中さんは、恐る恐る、下を見ないように飛び降り、僕は受け止める。
田中さんの胃袋は底無しだけど、まぁ何とかなるでしょ。あー、今月は死んだな。
「田中さん、今回は田中さんも悪いんだからね?反省してる?」
「う、うん。心配かけてごめんね?」
「それならいいさ。木村さんも呼ぶから反省会しようね」
「ありがとう!」
「あらあら」
「なるべく食べないようにするね!」
ぐぅーと田中さんのお腹が鳴り、田中さんは顔を赤くした。
「ふふふ、あんまり食べすぎないようにね。財布の中がアレだからさ」
「が、頑張りますぅ」
「あらら」
最後まで読んでいただきありがとうございます!後編終わりましたが、ほんのちょっとだけ後日談をまた次回やりたいと思います。そのときはそんなに続き物を意識せず、独立したお話にするつもりなので前後編読まなくても大丈夫です。
さて、それではそろそろこの辺で。次回お会いできますよう、頑張ってまいります!




