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自転車に乗ると決意した日 後編

そもそもなんで今自転車に乗ろうとしてるのか聞いてみた。

「え、木村さんとサイクリング?」

「うん。きーちゃんと日曜日に行こーって約束したの」

「あらら」

「でも、私が乗れないって知ったら、きーちゃんのことだから悲しむと思う」

「むしろ、喜んで練習に付き合うと思うよ」



予想通り田中さんは自転車に乗れた。

「補助輪付だけどね」

「それは言わないで!」

「あらら」

「で、でも。怪我するよりこっちの方がまだ」

「色々と心に傷が残るから大人しく練習するよー」



とりあえずアドバイスを送る。

「スピードがあると安定するよ」

「そ、そうなの?」

「大丈夫大丈夫」

「ま、まだ離さないでよ!」

「ダイジョウブダイジョウブ」



こっそり手を離すと、田中さんはこけた。

「だ、大丈夫田中さん!」

「うぅ。絶対離さないでって言った!」

「あらら」

「どうして離したの!?」

「ご、ごめん」



田中さんはべそをかいて諦めようとしていた。

「僕が悪かったよ田中さん」

「ふんだ!」

「あらら」

「・・・・うぅ」

「でも、諦めたら自転車には乗れなくなる。多分ずっとね。それよりも今は痛くても頑張れば乗れる。これは間違いない。僕もそうだった」



田中さんはずっと黙ってる。

「それでも諦めるなら、僕は止めないから。君の味方だから」

「・・・・・る」

「え?」

「絶対乗る!」

「たっ、田中さん!」



頑張る気になった田中さんは強い。

「そうそう!前を向いて!早くペダルを回して!」

「うんしょ!どっこいしょ!」

「おおっ!」

「わぁ!私乗れてる!」

「わぁ!前見て前!」 



田中さんは自転車に乗れたけど、木にぶつかった。

「まあ、田中さんも何度も擦り傷作ったからね」

「うぅ。自転車壊れちゃった。ごめんなさいぃ」

「気にしない気にしない」

「で、でも」

「それよりも、田中さんが自転車に乗れたんだから。そっちの方が嬉しいさ!」



後日、田中さんも木村さんがサイクリングに行った日の夜。

「おっ。田中さんからか」

連絡が来て、どうやら楽しかったとある。

良かったね田中さん。

でも。

「あー、木村さん怒ってたか。まあ田中さんに自転車教えるのって、大変だったけど楽しかったし」

木村さんもサイクリング出来たんだから、お互い様さ。

はじめましての方ははじめまして。おひさしぶりの方はおひさしぶりです。

後編です。少しスポ根的な話かもしれませんが、まあこういうのってたまにはアリだと思ってます。田中さんも無事に自転車を乗れるようになりました。

多少、あっさりしてるかもしれませんが、あの間に何度も失敗してます。そこから頑張ったからここまでこれたのでしょう。僕がドヤ顔でワシが育てた何て言ったら許せん!

とまあ、今回はこんな感じです。次回のお話でお会いしましょう。それでは。

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