漢前ってあるんだと思う日
佐藤がこんなことを話した。
「田中さんが最近よく話しかけてくるの?」
『ええ。話をするのは嬉しいけど、ちょっとうるさいかな』
「あらら」
『しかも全然話は噛み合わなくて』
「佐藤語の解読法を教えるしかないかな」
田中さんに聞いてみた。
「佐藤とよく話をするの?」
「うん! 全然何言ってるかわからないけど!」
「あらら」
「でも、絶対楽しんでくれてると思うわ!」
(少し鬱陶しそうだったのは黙っとこう)
田中さんが捨て犬を見つけた。
「田中さーん。ずっと見てるけどー」
「・・・・」
「おーい」
「・・・・決めたわ!」
「?」
田中さんは犬を飼いたいと言い出した。
「田中さんの家はラーメン屋だから無理じゃない?」
「うぅ~! いきなり話を終わらせないでよ!」
「あらら」
「かわいそうじゃない! こんな場所で、きっとお腹すかせてるわ!」
「まあ、橋の下ってベタな場所だしねぇ」
田中さんは退いてくれない。
「止めときなよ。中途半端に接しても辛いだけだよ?」
「中途半端じゃないもん! 本気だもん!」
「あらら」
「何してるんだオメーら?」
「「わ!?」」
木村さんが現れた。あらすじも簡単に説明した。
「ふーん」
「田中さんの家は飲食店だから無理だよね」
「だ、大丈夫だもん! 店には迷惑かけない!」
「ふーん」
「でも、衛生面的にやっぱりダメだよ」
「そんなこと!」
「よし、決めた!」
「「え?」」
「あたしが飼うから、その子貰うぞ!」
なんと木村さんが犬を飼うという。
「だ、大丈夫?」
「はぁ? なんでだ?」
「あらら」
「元々あたしは犬好きだぞ。それに今涙流して抱きついてるこの子の好感度はうなぎ登りだぜ!」
「あー、鼻血吹いて」
こんにちは。はじめましての方ははじめまして。おひさしぶりな方はおひさしぶりです。
今回は少し木村さんが活躍しました。作者は動物は大の苦手なので、捨て犬を見つけても、拾ってあげるのは難しいかもですね。触ったりとかできないんですよね、噛まれたりとか心配して。でも最近は克服しつつあるから、たぶん結局拾っちゃうかもしれません。どっちだっつの。
さて、夏もかなり暑いこの頃です。みなさん、熱中症には十分気をつけていきしょう。
また会いましょう。




