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2-16.クリストファールート「久しぶりのキス「クリストファー視点」」

セルヴィがエンドラ王国に来て、2ヶ月が経った。

これからはずっと一緒にいられると思うと、僕はとても幸せだ。


時々、イーサン殿下やリチャード王太子の事を思い出して嫉妬しまうけど、セルヴィは僕を選んでくれたと思うと嬉しくて仕方がない。


セルヴィも幸せそうで、幸せな日常を噛み締めていた。


セルヴィは結婚式の準備、社交、妃教育で忙しいはずなのに、精力的にダルヴァール家の慈善活動や事業をこなしている。


社交界に出ると、皆が羨望の眼差しで僕たちを見てくる。

男性は皆セルヴィに見惚れるから、誰にも見えないようにセルヴィを閉じ込めたくなってしまう。


でも、最近、なぜか少しセルヴィの元気が無いように見えたので、セルヴィに悩みがないか聞くと驚きの答えが返ってきた。


「実は、最近クリス様にキスをされなくなったことで悩んでいるんです。。」


僕は驚いて固まった後に、自分の赤い顔を見られたく顔に手を当ててそっぽを向いた。

セルヴィが僕とキスをしたくて悩んでたなんて嬉しい。


「…ごめん、僕のせいだ。」

「いいえ、クリス様のせいではありません。私がクリス様に愛想をつかれても仕方がない事を」

僕は慌てて否定した。

「違う!違うんだ!セルヴィ!」

「僕は君に『君が他の誰を想おうとも、全てひっくるめて君を愛している。』と伝えた。その言葉に嘘は無いんだけど、僕はイーサン殿下とリチャード王太子殿下に嫉妬をしているんだ。」

今度はセルヴィが驚いていた。


「僕の醜い嫉妬心なんてセルヴィに見せたくなくて、セルヴィにキスをしたら自分に歯止めがかけられなくなってしまうんじゃないかって。。」

「本当はずっと気になってた。セルヴィがイーサン殿下とどんなキスをしたのか。セルヴィがどう思ったのか。」


「…ごめんなさい。本当にごめんなさい。」

「違うんだ、謝って欲しいんじゃ無いんだ。セルヴィが抵抗してくれたのも知ってるし、セルヴィは悪く無いんだ。辛い事を思い出させてごめん。。」

「いいえ、謝るのは私の方です。私はあの時、イーサン殿下を拒絶しながら、心でクリス様を裏切っていました。キスをされながら全てを捨てて、このまま流されてしまいたいとすら思ってしまったのです。」

流されたいって、セルヴィがイーサン殿下とキス以上の事を望んだということ…?

ショックで吐きそうだ。

自分から聞いておいて、自分で凄いショックを受けてる。

セルヴィ、君は時に残酷だ。


「…想像以上に辛いな。。セルヴィとイーサン殿下、リチャード王太子がお互いに想い合っているのも知ってたのに。自分からイーサン殿下の名前を出しておきながら、セルヴィからイーサン殿下の名前を聞くのすら嫌だと感じてしまう。」


「ねえ、セルヴィ。イーサン殿下とはどんなキスをしたの?」

セルヴィがイーサン殿下とのキスを思い出したのか、頬を染める。


僕は触れるだけのキスをして訊ねる

「イーサン殿下にされたのはこんなキス?」

セルヴィの表情を見て、もっと激しいキスだったのだと分かったら頭に血が登った。

僕は夢中でセルヴィに激しくキスをした。

「セルヴィ、今何を考えてるの?」

「ごっ、ごめっ、んっ」

セルヴィの謝罪すら聞きたくなくて、すぐに口で塞いだ。

「イーサン殿下とのキスなんて忘れてよ。」

「僕のことだけを考えて。僕でいっぱいになって。」

潤んだ瞳で僕を見つめて、甘い吐息を吐くセルヴィ、もっともっとセルヴィが欲しい。


「こんなに可愛い姿をイーサン殿下に見せたの?」

「こんな潤んだ瞳でイーサン殿下を見つめたの?」

「僕以外、他の誰にも見せないで。」


このままでは本当に自分を止められなくなりそうだ。

何度も深いキスをしてから、僕は何とか落ち着こうと自分の髪を乱暴にかき乱して、深いため息をついた。

「ごめん、セルヴィ。僕は君のことになると、冷静でいられなくなってしまう。愛しているんだ。」

「私も愛しています。」

…他の男にも恋してる癖に。。

「君を大切にしたいのに、君を傷つけてしまいそうなんだよ。…君を抱きたいんだ。」

セルヴィは驚いて固まっている。


「ごめんね、驚かせて。安心して。結婚するまでは君の純潔を守るよ。9年間以上ずっと待ってたんだ。あと2ヶ月だって待つよ。」

「ただ、僕がどれだけセルヴィを愛していて、求めているかは知っておいて。君が僕にキスをされなくて悩んでいただなんて、気づかなくてごめん。僕はずっとセルヴィにキスをしたかった。セルヴィにキスをすると自分で歯止めが効かなくなってしまうって思っていたから、キスができなかっただけなんだ。」


「謝らないでください。私、クリス様とキスができて嬉しかったです。私もずっとクリス様とキスがしたかったです。」

「セルヴィ。。」

セルヴィも僕とのキスを喜んでくれたのが嬉しい。

今度は優しい触れるだけのキスをした。


「私をクリス様でいっぱいにしてください。」

今度は僕が驚いて固まってしまった。

一瞬、このまま押し倒してしまいそうになったけど、なんとか我慢する。


「セルヴィ、そんな事を言われたら、本当に歯止めが効かなくなってしまうよ。僕は君を大切にしたいんだ。」

優しい触れるだけのキスを繰り返す。

「あと2ヶ月が待ち遠しい。」

「私もです。クリス様。」


僕にキスをされて、嬉しそうなセルヴィを見て、僕は幸せを噛み締める。

大丈夫、9年以上も待ったのだから2ヶ月も待てると自分に言い聞かせる。


それからは今までのようにキスしたり、抱きしめたりするようになった。

セルヴィがイーサン殿下とリチャード王太子殿下に恋してると気づく前のように、触れるだけの優しいキスをする。

イーサン殿下、リチャード王太子の事を思うと嫉妬してしまうけど、僕には今の幸せの方が大切だ。

僕はセルヴィ以外考えられない。

誰にも渡さない。

僕だけを見て、セルヴィ。

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