37.イーサン殿下とセルヴィア嬢の秘密(リチャード王太子)
セルヴィア嬢が今年の8月に結婚してしまう。
もうここまで来たら、セルヴィア嬢を諦めるべきなのだろうが、9年間片想いを続けてしまっている。
冬休みが明けて、セルヴィア嬢に何だか避けられている気がする。
理由も分からずもやもやしていると、ある日を境に弟のイーサンの態度もおかしくなり、セルヴィア嬢は更に僕とイーサンを避けるようになった。
明らかにおかしい。
セルヴィア嬢とイーサンの間に何があったのだろう。
イーサンと2人きりになり問い詰めて、セルヴィア嬢と何があったのか聞いて、本当に驚いてしまった。
イーサンはありのままを僕に話してくれたと思う。
1人の女性を諦めきれずに9年間、3人の王子が絶対に諦めないと想い続けた結果がこれだ。
イーサンとセルヴィア嬢のキスなど、誰にも話せない秘密だが、2人の態度にも納得したが、激しく嫉妬した。
無理矢理セルヴィア嬢にキスをしたイーサンを初めて殴ってしまった。
セルヴィア嬢は1人で悩んでいたんだ。
そして、更にセルヴィア嬢は悩んでいるだろう。
しかし、僕の事もセルヴィア嬢が好きだろうとイーサンに言われて、嬉しくも思ってしまった。
どうしようもないくらい、セルヴィア嬢に惹かれている。
セルヴィア嬢にずっと異性として好きになって欲しいと思っていたけど、結婚の準備も既に引き返せないだろうところまで来てしまったこのタイミングだとは思わなかった。
今から婚約破棄などしたら、国際問題は必須だ。
ずっと恋焦がれていた相手は両思いにはなってはいけない相手なのだ。
僕もイーサンも自慢じゃないが、国で一番モテる。
セルヴィア嬢以外からは、いつも相手から勝手に好意を寄せられる。
そんな僕たちがずっと側にいて、セルヴィア嬢を一途に好いて、クリストファー王太子とはなかなか会えなければ、セルヴィア嬢が3人の王子を好きになってしまうのは不思議なことではない。
だからこそ、自分の想いを隠そうとしたのだろう。
そして、イーサンがセルヴィア嬢の想いに気付いたということは、クリストファー王太子が気づいていないはずが無いだろう。
セルヴィア嬢の想いに気づいたからと言って、彼が絶対にセルヴィア嬢を手放さない事は知っている。
9年間ずっとセルヴィア嬢はクリストファー王太子の妃になるために頑張って来たのに、セルヴィア嬢が心配だ。
弟から弟とセルヴィア嬢の秘密を聞いた翌日、大きな事件が起きた。




