19.あっという間に1年間
楽しい夏休みはあっという間に終わって、セルシア王国に向かっている。
妃教育、両親と一緒に製糸場などに行ったり、勉強をしたり、忙しかったけど、たくさんクリス様とも遊んだり、視察したり、お話もできた。
何だかクリス様がドキドキさせるような事をたくさんしたり、言うから、たくさんドキドキしてしまった1ヶ月だった。
クリス様にまた4ヶ月も会えないのは寂しい。
クリス様も私がセルシア王国へ帰国する時に、いつのようにお見送りしてくれて、いつも以上に寂しがってくれた。
「僕もセルシア王国へ行きたいな。」
「留学できないかな。」
「ずっと一緒にいたい。」
王太子殿下が留学なんてできないと思うのに、本気で考えている様子だった。
マルク伯爵家長女のフローラ嬢もエンドラ王国へ帰国していたので、行きも帰りも一緒に4日間の機関車の旅だ。
フローラ嬢とは何でも言い合えるような仲になり、私の親友になった。
クリス様との話をすると、フローラ嬢はとても嬉しそうに話を聞いてくれた。
クリス様に会えないのは寂しいけど、学園の友達と会えるのは楽しみだな。
みんな元気にしてるかな。
イーサン殿下、マーガレット王女とは夏休みの間も手紙のやり取りをしていたけど、お土産は直接お会いした時に渡したいな。
2学期初日、すぐに周りに友達が集まり、みんなにお土産を渡していると、イーサン殿下がやってきた。
「ごきげんよう。セルヴィア嬢。お会いしたかったです。」
「ごきげんよう。イーサン殿下。私もお会いしたかったので、お会いできて嬉しいです。こちら、お手紙に買いていたお土産ですの。クリストファー王太子殿下とお出かけした時に、一緒に選んだのですが、気に入っていただけると嬉しいですわ。エンドラ王国で人気のハンドクリームで、しっとりするのにベタつかず、私の分も買って使ってますの。」
「ありがとうございます。お土産をいただけて、嬉しいです。大切に使いますね。」
嬉しいと言いながら、なぜかイーサン殿下は少し寂しそうに笑った。
1学期と同じように忙しく過ごしていると、2学期もあっという間に終わった。
テストの結果もセルヴィアが1位、イーサン殿下が2位なのも変わらなかったが、マーガレット王女殿下のお茶会の度に、イーサン殿下だけではなく、クリストファー王太子殿下も来るようになっていた。
クリストファー王太子殿下とも仲良くなり、友人としてよく話をするようになって、教室まで時々話しかけてくる程にもなった。
10月はクリストファー王太子殿下の誕生日だったので誕生日プレゼントに悩んでイーサン殿下にクリストファー王太子殿下がお好きな物を聞いたら、一緒にお出かけして誕生日プレゼントを選んでくれた。
11月はイーサン殿下の誕生日だったので誕生日プレゼントに悩んでクリストファー王太子殿下にイーサン殿下がお好きな物を聞いたら、一緒にお出かけして誕生日プレゼントを選んでくれた。
2人とも、わざわざ誕生日プレゼント選びのために、一緒に外出してくれて、優しいけど、畏れ多くて断ろうとしても2人とも少し強引にお出かけのお誘いをしてきたので、断りきれなかった。
クリス様に会えないのは寂しいけど、楽しく過ごしていたらあっという間に12月も終わろうとしていて、冬休みになった。
クリス様からは、またセルヴィとデートをしたいと手紙でもらっていた。
冬休みはエンドラ王国に滞在できるのは1週間だけなのが残念だけど、クリス様に会えるのも、クリス様とのデートも楽しみだ。
春休みも5日間しかエンドラ王国に滞在できないので、夏休みのように長く一緒にいられないのが少し寂しく感じた。
一年の間にエンドラ王国に滞在できるのは、冬休みは1週間、春休みは5日間、夏休みは1ヶ月だ。
春休みから1年間も同じように過ぎ去り、2年生の冬休みになった。




