筋トレに目的は必要か
筋トレの目的をどうするか。仕事ならばまず目的を考えろと言われるが、筋トレの目的と言われてもボヤッとした印象ではないだろうか。
考えてみると筋トレの目的といっても様々あるだろう。運動不足解消やダイエット、ボディーメイキング、スポーツのパフォーマンス強化、など筋トレといっても様々な目的があるだろう。
正直、最初は筋トレの目的なんてふわっとしたものでかまわないと思う。ダイエットのためでも、体力低下を補うため、スポーツに繋がるかも、なんとく、そんな目的で良いのだ。
筋トレが続くかどうか分からない状態で筋トレの目的とか問われても困るだけである。だいたいスポーツジムで筋トレを1年続けられる人は4%らしい。まして筋トレでボディービルやスポーツに繋げたいという人はどれほど少ないか。
つまり筋トレの挫折率はハンパないのである。1ヶ月で飽きたとしても落ち込むことはない、それが普通なのだ。筋トレをして明確に筋肉が増えるのは3ヶ月くらいかかる。3ヶ月も黙々と筋トレを続けるというのはなかなかしんどいことである。
そんな筋トレでも3ヶ月くらい続けば、徐々に筋肉が付いてきてなんか筋トレがおもしろそう、続けようかなと思い始めたら、そこで改めて筋トレの目的を考え始めたら良いのである。
ただ筋トレやってればいいではないか、となってくると、それだと筋トレが手段から目的になってしまっている状態であり、筋トレで筋肉を育てるのが目的であると明確に意識していれば良いが、出来上がりつつある筋肉をどう生かせるか、それを考えないと勘違いマッチョの出来上がりである。
筋トレに目的が必要なのは指針がないと非効率的な筋トレを続けてしまうからである。これは大学受験で受験する大学の過去問を解かずに満遍なく勉強すれば受かるだろうと言うくらい無謀な考えである。とりあえず筋トレしておけば全てを解決するという世迷い言に耳を貸してはいけない。
ロードバイクに乗っている人が筋トレを始めたところこれが楽しくなって、ロードバイクにどう活かすかではなく、何キロ持ち上げられるかにハマってしまった結果、逆にロードバイクの結果がろくでもない事になった、というエピソードがあったりする。目的と手段を見間違うとそうなるのである。
どういった筋肉を作っていくか、真剣に考えないといけない。筋トレでボディービル体型、細マッチョ体型でも鍛えるプランが違ってくる。ましてスポーツ、野球向け、サッカー、短距離走、マラソン、ロードバイクと鍛え方が違ってくる。
現にスポーツごとにアスリートの体型はだいぶ違ってくる。その筋肉の付き方、速筋・遅筋のバランス、体力など、筋肉でも求められるものが目的によって全然違ってくるのだ。筋トレ以外でもやることが増えてくるのに、満遍なく筋トレなんてやっていたら、ただでさえ余暇のないのに時間がなくなってしまう。
筋トレをして続けられそうになったら、自分はこの筋肉で何を目指すか考えてみよう。
ちなみに、ワタシはロードバイクレースで上位10%を目指そうとした。そのためにどうするか考えて、ロードバイクのトレーニング(持久系トレーニング)に全ての時間を費やそうと、筋トレそのものを切り捨ててしまった。目的が明確となったら、5年以上続けた筋トレさえ損切り覚悟で捨てる。
目的を明確にする、ということは時にそういうことさえ起こるのだ。