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筋トレ指導者は身体論者に噛みつく

筋トレ指導者のSNSを眺めていると、時おり筋トレ否定派に噛みついているのを見かける。筋トレ否定派というのは、筋トレで作られる見た目だけの使えない筋肉など不要、必要な筋肉は練習の過程で自然と付いてくる、と考えている旧来のスポーツの指導者たち、そして身体の動きを重視する身体論者たちである。



身体論者というのは、筋トレに対して否定的見解を持ち、筋肉より身体の動かし方こそが重要であると説く人たちである。ここでは旧来のスポーツ指導者も身体論者のグループにまとめて考察を進めていきたい。



この身体論者を論破するために筋トレ指導者がよく使うのは、ダルビッシュ選手はガンガン筋トレをしていて、あれだけ活躍しているのだ。ダルビッシュ選手も筋トレは必要と言っている、だから筋トレは正しい、と。


何となく納得してしまいそうだが、これは詐欺広告で使われるやり方である。モデルが弊社のスキンケアを使っている、だからあなたもこのスキンケアを使えばモデルのように、


なるわけがない。



考えて欲しい、ダルビッシュ選手は天才である。その天才が筋トレをやっているから筋トレは正しい、と言うのは、オリンピック選手は100mを10秒ちょっとで走れるのだから、みんな努力をすれば100m11秒くらい達成できるよ、ということくらい無理がある。(この説明も暴論ではある)


あれはダルビッシュ選手という天才が筋トレをする事でパフォーマンスが向上して、より活躍出来たのである。誰しもが筋トレをして活躍できるなら、筋トレ指導者はダルビッシュ選手を例に出さずに自分が育てた選手達が筋トレでこれだけパフォーマンスが上がりました、とアピールをすれば良いのである。それをしないのは筋トレがスポーツのパフォーマンスに「直接」繋がっておらず、筋トレをすれば即パフォーマンス向上に繋がるわけではないからである。


才能のある者は筋トレで出来上がった筋肉をスポーツのパフォーマンスにどう繋げるか無意識で分かっているからパフォーマンスに繋がるのだが、実際のところ一流の選手でさえ筋トレをしてもその筋肉をスポーツのパフォーマンスにどう繋げたら良いか分からず、下手をすれば筋トレを初めてから逆にパフォーマンスを落とす事だってあるのだ(これが身体論者が筋トレなど不要と言い出す論拠のひとつになっている)。


筋トレで培った筋肉を最適な身体の動き(身体論)で最大限に活かす、ことが重要なのである。



筋トレの指導者は口酸っぱく、筋トレをするときはフォームが大事だという。フォームが適切でないと、鍛えたい筋肉に適切な負荷がかからず、せっかくのトレーニングが意義が減ってしまう、という。これに関しては筋トレ指導者は肯定する話だろう。


しかし、身体の動かし方が重要と言われると、とたんに筋肉があれば、と頑なに言うのだ。先ほどフォームが重要と言っていたのにも関わらず、である。


フォームとは型である。適切な身体の動かし方である。筋トレ時はフォーム(身体の動かし方)が重要と説きながら、身体の動かしフォームがというと否定するのである。自分から見たらよくわからん理屈である。



筋トレ:筋トレ器具→フォーム(適切な身体の動かし方)→筋肉に最適な負荷がかかる


身体の動かし方:筋肉→適切な身体の動かしフォーム→最大出力


上記の考え方をすると、筋トレも身体論もフォームが大事だし、その基礎の筋肉だって大事ということはわかるはずである。



自分の考えとしては、筋トレと身体論どっちもおざなりにしてはいけない存在であり、筋トレと身体論を繋げるには練習していく中で模索するしかないのだ。それを筋トレ指導者と身体論者がお互いを否定しているのは、会社で互いに足を引っ張っている人と同じようにしか見えないのだ。

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