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魔剣使いと偽魔剣 前編


祝勝会もだいぶ時間が経った時だった、突然、俺たちの個室が開けられる。

そこにいたのはギルド服を着た、まだ若い青年だった。


「エリクさん、大変です」


「どうした」


「魔剣が出ました」


一瞬で、部屋の空気が凍る。


「まじか」


「はい、森の中に魔剣が現れたと冒険者から報告が。あと、北口から森の中に入っていった冒険者の帰ってきた数が明らかに少ないです。ほぼ、確実かと」


「そうなら、とっとと街に報告を流して、南側から外部へ避難させろ。各ギルド支部にも連絡。責任は俺が持つ。ニーナ、俺らもでるぞ」


「はい」


「あの、僕たちも何か手伝えることありますか」


「それじゃあ、避難指示が出たら、市民の避難誘導を頼む」


「わかりました」


「リューズ、お前はどうする」


「少し考えてから、動きます」


「そうか、なら縁があったら、頼む。それじゃあ、達者でな。ご馳走さん」


「ご馳走様でした、リューズさん」


ハンスとニーナさんが慌ただしく部屋出ると、カートたちも避難誘導の準備をするために出ていった。

俺もお金を払うと、すぐに自分の宿に戻った。



「それで、どうするのじゃ」


宿に戻るとすぐにアズガレナが聞いてきた。


「妾と話すために時間をとって、わざわざここまできたのじゃろ」


「ああ、なあ、俺だったら、偽魔剣倒せるんだよね」


「まあの。でも、簡単にいくかといえば、それは違うのじゃ。妾が言ってた妾だけが使える特殊魔法を使えば倒せるが、お主に代償がいくが」


「代償は別にいい、死なないんだから。俺の血が使われて、少しタイムリミットが近づくだけだ。問題は目立つよな、凄く」


すぐにFランクに上がったり、Cランクのモンスターを倒すのとは訳が違う。

本来、聖剣使いの勇者がいるしパーティーじゃなきゃ、倒せないものを倒そうとしている。


「まぁ、目立つじゃろうな」


「それでさ、もしかしたら、勇者パーティーから難癖つけられて追われることになってもいいか」


「お主を殺そうした奴ならあるかも知れぬが、妾は別に構わんぞ。そういう、旅になっても。でも、妾にそう聞くってことはお主の心は決まっておるのじゃな」


「一定以上、目立ちたくないって思っていたけど、ごめん、それはなし。もし、今、目立ちたくないって逃げたら、多くの人が犠牲になる。そんなことは俺にはできない。だから、偽魔剣を倒しにいく。どうなってもよろしくな」


「言ったじゃろ。妾はお主についていくって。お主と妾は一心同体。どこへでもついていくのじゃ」


「うん、じゃあ、行こうか」


「うむ」


アズガレナが光って、真紅の剣の姿になる。

俺がこの剣を持っていることはわかっているので、身バレは避けようもない。

でも、行く。倒しに。





「もうきてやがったのか」


ギルドから久しぶりに剣を持ち出して、北門に来てみると、もう、北門だったところは一面更地になっていた。

その更地の奥に漆黒の剣を持った巨体の男が立っている。

周りには闘ってくれたとおもわれる冒険者の死体が倒れていた。


「キャア、ハッハッハッ。殺す、消す。全て飛ばす」


「完全にやばいな、こりゃ。てか、あれ、ゴラムじゃねーか。たく、追放してなお、俺らに迷惑かけるなよ」


「ハンスさん、到着しました」


後ろからニーナが到着する。


「おし、それじゃあ、突っ込むから回復頼むぞ」


「はい、頑張ります」


周りのギルド職員たちとコンタクトを行う。


「行くぞ!!」


他のギルド職員たちや数人の冒険者と共に魔剣に向かっていく。


「キャア、キャア、キャア。人間、殺す。全て、殺す。殺す。殺す」


魔剣はおかしな声を上げると、剣を振り、衝撃波を飛ばしてくる。

剣で防ごうとするが、嫌な予感がして、急いで避ける。

すると、盾などで防ごうとした冒険者や職員はそれごと真っ二つに斬り伏せられた。


「おい、まじかよ」


他のみんなも唖然としながらも、魔剣に向かって進んでいく。

だが、衝撃波の間隔は想像以上に早く、また、出し方も多彩で近づくにつれて、どんどんと脱落者が出て行く。

という、俺も半分もいかないところで、思いっきり、右腕を持ってかれそうになる。

他のみんなも息絶え絶えだ。


「一旦、退避」


俺の掛け声で、みんな魔剣から離れていく。


「エリクさん、大丈夫ですか〈ヒール〉」


ニーナや他の回復魔法を使えるやつが帰ってきたやつの怪我を回復させていく。


「やっぱ、鈍ってるのかな。あと、元、ゴラムのくせにあのスピードで衝撃波出すなよ。あいつに近づくために急所に当たったら即死の衝撃波を避けなくちゃいけないなんて、結構、無理だぞ」


「あの‥‥‥どうしますか、ハンスさん」


「だからといって、逃げられないだろ。まだ、街の避難も終わってないしな。俺たちがここから離れたら魔剣は確実にそいつらを追う。安心しろ。今度は一撃、入れてきてやる」


「いえ、あの、そうではなくて。リューズさんがもう魔剣の元に着きそうなんですけど」


「何!!!!」


急いで魔剣の方を振り返ると、真紅の剣を持ったリューズが衝撃波を避けながら、魔剣まであと少しのところに迫っていた。

ブックマーク、評価、感想、お待ちしています。


第1章は、あと2話で終わります。

2章から新ヒロイン出すのでよろしく。

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