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カルテに書けない よもやま話  作者: いのうげんてん
   病院寸話(月例朝礼・会議などでの寸話)
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<3-33> 病院寸話 《62. 「壁に向かって話す」聴衆ゼロの話法》

<3-33> 病院寸話(月例朝礼・会議などでの寸話)


《その62 「壁に向かって話す」聴衆ゼロの話法》


 私は今、認知症専門の精神科病院内科に勤務しています。


 この病院では年間行事として、春の花見会と秋祭の2つの大きな行事が開催されます。


 この行事は、幅25メートル長さ70メートルの大きな中庭で、患者さん、家族、スタッフなど、多いときには400名ほど集まります。


 毎年開かれていますが、ときには雨天となって中庭で開催することができないことがあります。


 そんな時は日を改めることもありますが、無理なときには、各病棟のホールで、病棟ごとに行います。


 今まで数回ありました。


 その時の経験です。


 全館放送で、挨拶の言葉を私が述べることがありました。


 つまり聴衆が誰もいない事務室の一角で、壁に向かってマイクで話すのです。


 聴衆に向かって話す事は割と慣れていましたが、壁に向かって話すという経験はありません。


 初めての時は、話す間合いやテンポなどがよくわからず、途中で止まってしまいました。


 前には壁しかありませんから、話したことに対する聴衆の反応は全く判りません。


 なのでその反応を気にしていると、話す内容やテンポが狂ってしまいます。


 やりにくいこと、この上なしです。


 この経験があってから、こういう場合に上手に話す工夫をしました。


 話すことを頭の中でまとめておいて、相手のことを構わず一方的に話すのです。


 聴衆の面前で話す時は、その反応を見ながら、話すタイミングやテンポを考えながら話します。


 しかし相手は壁ですから、構うことなく一方的に話していくのです。


 するとスムーズに話せることがわかりました。


 よく落語家が、観客無しで(はなし)をすると、どうもいまいち乗らないと言っていたそれと同じようなことですね。


 もしそういう機会があったときには、これを参考にしてください。


 この文章を書いてて気づいたのですが、ラジオ放送のディスクジョッキーってありますね。あの人たち(DJ)は、言わば壁に向かって話しているわけです。しかし上手に話しますね。さすがはプロなのですね。


───────────────


〈つづく〉



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│いのうげんてん作品      

│               

│①著作『神との対話』との対話

│《 あなたの人生を振り返る 》《 自分の真実を取り戻す 》

│②ノンフィクション-いのちの砦  

│《 ホスピスを造ろう 》

│③人生の意味論

│《 人生の意味について考えます 》

│④Summary of Conversations with God

│『神との対話』との対話 英訳版

└───────────────




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