<3-23-2> 病院寸話《46. 目からウロコが落ちる ②嵌頓包茎》
<3-23-2> 病院寸話(月例朝礼・会議での寸話)
《その46 目からウロコが落ちる ②嵌頓包茎》
普通、ペニスは、亀頭部を覆う包皮をペニスの根元側へ寄せると、包皮がめくれて亀頭部が露出します。
包茎とは、この亀頭部が露出しにくい状態をいいます。
嵌頓包茎は、翻転された包皮が亀頭部の根元にくい込んだ状態です。くい込んだ包皮は浮き輪のようにむくんでいます。(図)
嵌頓包茎
嵌頓包茎の整復は、簡単そうに見えて、これがなかなか難しいのです。
キシロカインゼリーというぬるぬるしたゼリーを亀頭部に塗り、むくんだ包皮を亀頭部を越えるように、先端側に指で押し戻すのです。
ところが越えたように見えても、またにょきっと頭を出します。依然として浮き輪はペニスの首にくい込んでいます。
実はむくんだ包皮部分は、ペニス本体に食い込んでいて、亀頭部は首吊り状態になっているのです。
なので戻ったように見えても、狭搾部分を越えてはいないのです。
かくして私は、幾多の整復失敗を繰り返してきたのです。
ところがある時、医局に置いてあった外科の本に目が止まりました。
外科の本には、こつは「ペニス本体をしっかり握って、亀頭部を押し込むこと」と書いてあります。むくんだ包皮をやたらいじってもダメなのです。
亀頭部にゼリーを塗布して、ペニスの本体を左手でしっかりと把持すると、右の指で亀頭部先端を押し入れました。
するとストンと簡単に整復できました。
引いてダメなら押してみな、ですね。
50年近く医者をやってて成功しなかったのに、コツをつかんだらいとも簡単でした。
これも「目からうろこ」でしたね。
───────────────
〈つづく〉
┌───────────────
│いのうげんてん作品
│
│①著作『神との対話』との対話
│《 あなたの人生を振り返る 》《 自分の真実を取り戻す 》
│
│②ノンフィクション-いのちの砦
│《 ホスピスを造ろう 》
│
│③人生の意味論
│《 人生の意味について考えます 》
│
│④Summary of Conversations with God
│『神との対話』との対話 英訳版
└───────────────




