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5話

今日は遅くなってしまった……


投稿時間遅くしようかなぁ……



「モー」

「モーちゃん今日も美味しいミルクを頼むよー」


朝から牛の乳搾り。この家には家畜小屋も畑もある。自給自足が可能だ。

毎日のご飯の代わりに俺が担当することになった。

俺がこの家に住み始めて数週間。そろそろ慣れてきたかな。モーちゃんともすっかり仲良しだ。

ちなみにモーちゃんと名前をつけたのは俺だ。牛の名前を魔女に聞いたら

「名前?牛」

と言われたので俺がつけた。たぶんもう俺のほうが懐かれていると思う。


最初に見た

「牛、ミルク出して。……ありがとう」

という様はなかなかシュールではあったが今までよくこの家の世話を1人でしていたなぁと思う。

部屋も綺麗だし、しっかり隅々まで掃除されている。

魔女は結構マメらしい。



「はい、今日のミルク」

「ん、ありがとう」


ふう、一通り仕事終わったな。


「そういやミリィは普段何してるんだ?」

「?家事」

「まぁ、それはそうだけど家事が終わった後とか」

「……家事」

「あ、おお、趣味とかないの?」

「……。」

な、無いのか。会話続かないなぁ。


「それじゃあ、行ってくるね」

「うん」




仕事が終えたら森に出る。

相棒を持つのは50本目辺りからやめた。一撃打てば折れるし。最悪叩く前に折られるし。

今俺後使っている武器は土の剣。

『土牙(アースファング)』で出した土の塊をそれなりに細くなるように削った。

形としては一般に使われている武器より悪いが、木の棒よりは耐久性もある。

ただ、魔法というものは発動する時に魔力を使うだけではなく発動している間も多少の魔力を消費する。

大概攻撃や防御に使った魔法は、即座に消えるものだ。


つまり、土の塊をだして削っているその間にも俺はどんどんと疲れていってしまう。

何とかならないものかと「小さく堅く!」と気合を入れながら魔法を使ってみると、案外魔法は言うことを聞いてくれた。

今までは魔力量に対して魔法の規模が変わるとばかり思っていたが、自在に操ることも出来なくはないのかもしれない。


実際、冒険者の中に魔法使いは多いわけではなくそこまで研究されているわけでもないらしい。

今まで出会った人の中でも魔法も使えばするが主戦力は〜という人が多かった。


恐らくは魔女も(次元が違う様なものだが)魔法を使うもの故、潜在意識で『魔法』自体が忌避されているのかもしれない。



「うさちゃんみっけ、オラァ!」

力を入れて土剣を振る。角を折り、そのまま脳天直撃!

「キュゥ……」

おっと危ない、土剣の周りに氷がはしる。

地面に放り投げ、魔法を解く。


うーん、土剣と呼んでいるもののまだまだ実際は土棒である。正直これ以上剣っぽくするのは辛い。

どうにかならないものかな……





「はい、今日もうさちゃん」


一通りの鍛錬を終えて帰る。森の中には効果の高い薬草が結構生えていたりするから、ある程度の怪我は治してから帰ることが出来てとても便利だ。

この森での生活に結構順応してしまっている気がする……おそろしや。


「ご苦労」

普段あまり表情の変わらない魔女だが、目を見ていればだいたい感情が読める。張り切っているのだろう。

どうやら、毎日ほとんど変わらない食材の中でどう料理に変化をもたらすか挑戦しているらしい。



「「いただきます」」

今日のご飯はハンバーグのホワイトソース仕立て。

相変わらず「はむっ」とパンをかじる魔女を見てふと思いつく。


「ミリィはその、くっつけたりはなしたり以外の魔法は使えるのか?」

「もちろん」

「え、魔女って普通の魔法使えたりするのか?」

「私は火と光」

手のひらにボッと火の玉を出してお手玉をはじめる魔女……あれ?

思わず立ち上がる。


「お前今、詠唱したっけ?」

「……お前?」

「お前じゃなくて、ミリィ、はい!そんな事いいから!」

「そんな事……」

ムッとこちらを見上げるミリィ


「それについては謝るから!ね!」

「詠唱してない……これは魔法じゃない」


やっぱり!……でもやはりおかしい!

「魔法じゃない?じゃあ一体それはなんなんだ?見た感じ威力の弱い『火球(ファイアボール)』にしか見えないが」

「魔力をそのまま出しただけ」

「そんなことが出来るのか?!」


聞いたこともないぞそんな事!

これはすごい可能性があるんじゃないか?!


「それって、俺にもできる?」

「やってみれば、でろって思えば出る。これでよくお姉ちゃんと遊んだ」

へぇ、姉がいるのか……って、そんな事より実践だ!



でろっ!でろっ!

モヤァっ

俺の手のひらに黒い玉が現れる。


「すごいっ!これはすごい!さすが魔女!魔法のプロだね!」

「……、別にこれは大したことが出来るわけじゃない」

「え?」

「詠唱なく使えるし、私のこの球は触れれば火傷くらいはする。でも、大きな規模ではできない」

「やっぱり詠唱が必要ってことか?」

「そう」


確かにこの球、出したはいいけど気合で大きく出来るわけでもない。これだけなら『魔法』の方が威力も高いし出来ることも多い。


なんだ、かなり大きな発見だと思ったんだけど。







ご飯を食べ終えたあと、自室に戻って寝転がる。

地道に頑張るのもいいけど、やっぱり劇的な変化も欲しいものである。



モヤッ

手のひらにまたあの球を出してみる。

これが剣になればなぁ……って、そういえばやってみてないな。

球体から棒状に、伸ばすように操る……おおっ!

「細っ!」


その後も色々試したが、形は変われどたまの体積からは変化しないようだった。



やっぱり無理かぁ……いや、もしかしたら使える?

まぁ今日はとりあえず寝て、明日試してみるか。

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