2ー5 魔術について(スルー可)
魔術に関して、のほぼ設定語り
読み飛ばしても問題ありません
引き続き、受け売りの魔術講釈を語ろう。
下の下が、一切の素養を持たない者。
簡単に表にしてみればわかるが、全てが空欄になる。
適性主属性:/
副属性:/
耐性主属性:/
副属性:/
鍛錬適性:/
属性特化型魔術に適性を持たない人々は、オスフェデア王国民の八割を占める。
オレなら平和に暮らせていいと思うが、素養がないとわかった時は、誰もが落ち込むらしい。
とはいえ、素養を持たない者に魔力がないわけではない。
生活魔法ならば、ほとんどの国民が問題なく使うことができるのだ。
種火を点け、喉を潤す程度の水を出し、そよ風を起こし、小さな砂山を作る。
ただ生活するだけならば魔術は必要ない、魔法があれば十分だ。
術式理解など必要なく、本人のイメージとわずかな魔力で活用できる。
下の中が、三つの内で一つの素養あり、それが鍛錬適性か使用適性。
鍛錬適性だけでは、何の役にも立たない。
前述の通り魔術が使用できる適性だけがあっても、死ぬ可能性が上がるだけだ。
適性主属性:/
副属性:/
耐性主属性:/
副属性:/
鍛錬適性:有
適性主属性:有
副属性:/
耐性主属性:/
副属性:/
鍛錬適性:/
適性主属性:/
副属性:有
耐性主属性:/
副属性:/
鍛錬適性:/
下の上が、三つの内、一つの素養を持つ、それが耐性。
魔術は使えないが、魔術攻撃に対し、所持属性だけなら多少の抵抗能力がある。
耐性があっても魔術が使えないのでは、人間以外の相手は命を捨てるも同然なので、あまり意味はないのかもしれない。
適性主属性:/
副属性:/
耐性主属性:有
副属性:/
鍛錬適性:/
適性主属性:/
副属性:/
耐性主属性:/
副属性:有
鍛錬適性:/
下の中と下の上で、残り二割のうちの一割、つまり下に区分される者だけで、国民全体の九割になる。
つまり、少しの素養はあっても、魔術を扱うことは絶望的だという者達。
使いたくても使いこなせないのだから、下手の横好きで勉強しないことを勧める。
次は中の区分だ。
中の下が、二つの素養を持っているが、相性が悪い者
中の中が、二つの素養を持っていて、相性もそこそこ。
適性主属性:有
副属性:/
耐性主属性:有
副属性:/
鍛錬適性:/
適性主属性:有
副属性:/
耐性主属性:/
副属性:有
鍛錬適性:/
適性主属性:/
副属性:有
耐性主属性:有
副属性:/
鍛錬適性:/
適性主属性:/
副属性:有
耐性主属性:/
副属性:有
鍛錬適性:/
中の下は属性の適性と、適性と相性の悪い耐性はあるが、鍛錬適性がない者のことになる。
つまり〝才能ある無能者〟だ。
〝火〟と〝水〟、〝土〟と〝風〟、〝日〟と〝影〟がこれにあたる。
プッテンの適性で述べたように、魔術を扱えるようになる可能性はあるが、失敗した時のリスクが大きすぎて勧められないタイプ。
中の中は鍛錬適性は無くても、二つの素養の相性がいいことが条件になる。
適性と相性の良い耐性がこれに当たる。
適性と耐性が同属性の時、それ以外に〝火〟と〝風〟、〝水〟と〝土〟がこれにあたり、〝日〟と〝影〟は〝火〟、〝水〟、〝土〟、〝風〟の全てとほどほどの相性になる。
一見すると中の下に似ているし、発動するだけならば耐性の属性は関係ないが、〝火〟の適性と〝水〟の耐性持ちの人物が火属性魔術を暴走させたとして、駆けつけた魔術士が水魔術で火を消そうとした場合を考えて欲しい。
〝水〟属性に耐性を持つというのは水魔術に耐性を持つという意味であり、笑えない結末を招くだろうことがわかるはずだ。
ただの水で消し止められるなら、最初から魔術など使われない。
とは言え、この区分はあくまで実働部隊での実戦運用を考えた区分なので、一般人には中の下も中の中も変わらないはずだ。
素養を持つ者の中には、稀に適性だけや耐性だけを複数持つ者もいるが、中の区分に該当する者には鍛錬適性がないため、一人前になるまでの時間も経験も人の三倍は必要になる。
常に自爆に気をつけつつ十年以上も学び続けることを望む者がいるだろうか?
中の上が二つの素養持ちであり、この辺りから魔術を扱っても大丈夫、となってくる。
適性と鍛錬適性、耐性と鍛錬適性がこれに当たる。
適性主属性:有
副属性:/
耐性主属性:/
副属性:/
鍛錬適性:有
適性主属性:/
副属性:有
耐性主属性:/
副属性:/
鍛錬適性:有
適性主属性:/
副属性:/
耐性主属性:有
副属性:/
鍛錬適性:有
適性主属性:/
副属性:/
耐性主属性:/
副属性:有
鍛錬適性:有
中の区分に相当する者は、100人いれば6人ほどか。
中の上でももちろん暴走の可能性はあるものの、鍛錬適性があるため、適切な監督者の元で学ぶことができれば、魔術の習得は可能である。
ただ魔術を使うなら中の下以上であれば十分だが、実際のところ実働隊の補佐隊にいる者達さえ、ほとんどが中の上以上の魔術適応者だ。
属性特化型魔術を使いこなすには、鍛錬適性がどうしても必要という証でもある。
適性はもちろん必要だが、それでも実際に魔術を使いこなすには、鍛錬と実戦経験による理解が必要だ。
区分が上になると、話が変わってくる。
上の下が、適性、耐性、鍛錬適性、三つを揃えており、適性と耐性の相性が悪い者。
上の中が、三つ揃えており、相性はそこそこ。
上の上が、三つ揃えており、相性が良い。
適性主属性:有
副属性:/
耐性主属性:有
副属性:/
鍛錬適性:有
適性主属性:有
副属性:/
耐性主属性:/
副属性:有
鍛錬適性:有
適性主属性:/
副属性:有
耐性主属性:有
副属性:/
鍛錬適性:有
適性主属性:/
副属性:有
耐性主属性:/
副属性:有
鍛錬適性:有
これが100人中4人、これで全国民を網羅していることになる。
実働隊本部の実働部隊に勤務するには、上に区分される適性は必要だと思う。
手数が多い方が、いざという時の生き残る道への選択肢が増えるのはいうまでもないし、下部組織の補充要員がいると言っても、素養も実績も劣ることは間違いない。
そして一般には知られていないが、さらにその上の区分がある。
特上の下が、属性への適性か耐性を複数持っているが、相性が悪い
適性主属性:火、風
副属性:/
耐性主属性:水、土
副属性:/
鍛錬適性:有
上記の例などは、見たことがないほど極端すぎるが、やはり使用適性と耐性の相性は大切だ。
こんな耐性いらない!と思うのは、魔術を暴走させて自爆した時が一番多いと思う。
特上の中が、属性への適性か耐性を複数持っていて、相性はそこそこ
特上の上が、属性への適性か耐性を複数持っていて、相性も良い
本人の性格や実力も関係あると思うが、隊長になれるのはこの辺りからだろうか?
肩書きが上になればなるほど、いざという時のことを考えて手の内を隠そうとするので、判断が難しい。
そして最特上、属性への適性、耐性を複数持っている
最特上には相性はないと言われている。
相性が関係ないのは、ここまでくると相性など関係ないからだ。
水と火のように、極端に相反する適性を複数生まれ持つことはない、らしい。
適性と耐性での相半属性持ちは多いので、適性複数所持が相反しない謎が解明されれば、魔術発展を100年進めることができると言われている。
特上が10万人に一人。
最特上など、500万人に一人いるかいないか、という程度らしい。
オスフェデア王国の全人口が500万いるかいないか、というところなので、なんとも非現実的な数字だ。
簡単に語ってみたが、伝わっただろうか。
オレ自身も教師に叩き込まれたようなもので、あまり丁寧に説明ができない。
そして、あまり広めたくはないが、オレ自身の区分は最特上になる。
ヨドクス・ギュエスト
魔術適性区分:最特上
適性主属性:火、土、日
副属性:熱、礫、陽
耐性主属性:火、土、影
副属性:熱、礫、陰
鍛錬適性:有
つまりオレは普通ならありえない、六属性の適性と耐性を持っていることになり、当然鍛錬適性もある。
鍛錬に適性を持っていなければ、教師たちにしごかれる途中で自爆死していたはずだ。
個人的にはフィンケ副隊長の持つ、結界系術式のほとんどを内包する主属性〝影〟の適性が欲しかった。
叶わない望みを持っても虚しいが〝影〟属性の耐性を持っているせいで、結界系の魔術がほとんど効かない。
魔術具の結界は、その時々で臨機応変に設定が変えられないので、魔物の駆除時には使えない。
せいぜいが『石を遮断』とか『水を遮断』程度なので、脳漿から内臓、血から胃液など諸々が混ざった体液や、刻まれて吹き飛ぶ鱗や肉などは防げない。
そのせいで魔物駆除の仕事では、いっつも血まみれだ。
適性か耐性か鍛錬適性、そのうち一つでもあれば珍しいのに、オレは文字通り人外の素質を持っている。
未成年の内から化け物扱いされているのには、それなりの理由があるということだ。
好き好んで、人より多い適性を持って生まれたわけじゃない。




