2199
この商隊の編成は、馬車が六台でそれぞれに数人ずつの徒歩の護衛と、商隊全体を守る騎乗した護衛が三騎だ。
リアーナ領の端の護衛として考えると……ちょっと心許ない気もするが、街道から外れるようなことがなければ、明るい間なら何とか……って感じだろうか?
ここ最近調査のために全員が騎乗している隊と行動をしていたせいかもしれないが、どうしても徒歩だといざって時の足の遅さがどうにもこうにも。
北の森の魔物も街道に人が通ると様子を探りに来るし……少々過保護過ぎるかもしれないが、気になってしまったんだから仕方がないだろう。
街壁が見えて来るあたりまで一緒に行こうかな?
ってことで、俺が一の森に入る地点よりもさらにその先までついて行っている。
とりあえず、変に緊張させないようにリアーナの冒険者の側を飛んでいるんだが……。
「気になるみたいだね?」
先程から前から後ろから……俺の様子を窺っているような視線を感じる。
そのことを側の冒険者に話すと、彼は苦笑しながら答えた。
「まあ……コイツらはウチの人間じゃないからな。ウチの人間だって、領都の者以外じゃそんなもんじゃないか?」
「ふぬ……」
飛ぶ位置も考えているし、見た目のインパクトがある恩恵品も解除しているんだが……それでも無理か。
昨年までは俺も領内だけじゃなくて周囲の領地にも顔を見せていたんだが、今年は王都に行っていたり怪我をしていたりで、他所にはほとんど顔を見せていないし……領都に人が集まり始めた時期に迂闊に俺が外に出ると、余計な騒ぎを起こしかねないかな?
元々そのつもりではあったが、今年は大人しく屋敷に引きこもっておこうかな。
「副長。あの魔物は放置でいいのか?」
彼は喋りながらもちゃんと周囲の警戒は怠っていないようで、北の森の魔物が姿を見せていることに気付いたようだ。
「うん? ……あぁ、アレか」
数体の小型の魔物が、森の境ギリギリのところからこの商隊の様子を窺っている。
襲って来ることがないのはわかっていても、気にはなるんだろう。
「どうしても倒したいのなら止めないけど、大丈夫じゃない? ちょっと少ないけど、それでも戦力自体は揃ってるしね」
「そうか。俺たちは今回の依頼が片付いたら、また戻って他の連中の護衛も引き受けるつもりだからな。……一発威嚇くらいしておこうかと思ったが……」
北の方の街の冒険者の状況は俺はよくわからないが、まだまだ護衛の引き受け手が足りていないんだろう。
大忙しだな。
「半端に手を出して侮られても困るんじゃない? もうすぐ騎士団の巡回も始まるよ?」
俺がそう言うと、彼は「それがあったな……」と呟いた。
「それなら無視しても構わないか」
「一の森の魔物とかもっとデカいのが出てきたら襲われるかもしれないから、どうするかしっかり決めた方が良いと思うけど、あの程度なら油断しなければ襲ってくることはないよ」
もっとも護衛の数を減らしたらどうなるかはわからないが……。
「ふん……わかった。数は減らせないってことだな」
リアーナで活動しているだけあって、ちゃんとわかっているようだ。
俺が「そうそう」と頷くと、彼は溜め息を吐いた。
「どうかした?」
「腕の良い連中はあまり領都から離れようとしないからな。雨季も明けたし戦士団の連中も動き出すだろうから、どうにかなるだろうが……俺たちも仲間を集めるのが大変なんだよ……」
そう言って苦笑している。
今年は特に俺やジグハルトたちで、融通の利く冒険者も抱え込んでいるからな……。
もっとも数日以内にどっちの任務も完了するし、冒険者たちも領都に戻ってくるだろう。
その後どれくらい休暇を取るのかまではわからないし、外から人が大勢来る時期に間に合うかもわからないから、そのことは言わずに、俺は「まぁ……頑張ってよ」とだけ返した。
セラ・加護・【隠れ家】+1【祈り】【ミラの祝福】【風の衣】
恩恵品・【浮き玉】+1【影の剣】+1【緋蜂の針】【妖精の瞳】【竜の肺】【琥珀の剣】【ダンレムの糸】【蛇の尾】【足環】【琥珀の盾】【紫の羽】+1【赤の剣】【猿の腕】・0枚
セリアーナ・【範囲識別】・【】・0枚
エレナ・【】・【緑の牙】【琥珀の剣】・4枚
アレク・【強撃】・【赤の盾】【猛き角笛】・10枚




