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ジグハルトが川底に沈んだ土砂や死体諸共消し飛ばすことを決めてから、俺は隊員たちに声をかけて森の中に下がっていった。
ジグハルトも退避する必要があるし、何発も撃つことは出来ないだろうし、強力な一撃で終わらせるはずだ。
それを想定して、俺たちはしっかりと森の中にまで入ったんだが。
「……うわっ!?」
「馬鹿っ!? 姫さん、降りとけ!!」
俺はもちろん、隊員たちにもわかるくらい強烈な魔力がジグハルトから放射された。
強力な一撃だとは予想していたが……これは俺たちが予想しているよりもずっと威力がありそうだ。
距離があるし大丈夫と思っていたが、半端な高さに浮いていると、却って枝が当たったりと危険かもしれない。
隊員が言うように慌てて地上まで下りると、近くの木に尻尾を巻き付けて体を固定した。
それを見ていたわけじゃないんだろうが、それとほぼ同時に辺りに強烈な光が放たれて、直後に轟音が森に響いた。
そして、こちらにまで魔法の余波が届いてくる。
木が折れたりはしないが、その余波で辺りの草や枝が大きく揺れる。
【風の衣】も【琥珀の盾】もあるし、その程度でどうにかなるなんてことはないが……下手に浮いていたら吹き飛ばされていたかもしれない。
「……見ろっ!?」
誰かの声に顔を上げると、ジグハルトが背中を向けながらこちらに向かって飛んで来ている姿があった。
そして、バキバキバキと枝をへし折りながら俺たちの手前に着地すると、そのまましゃがんだ恰好でズザーっと滑ってくる。
すぐ側までやって来たところで停止すると、何事もない様子で立ち上がったんだが。
「ジグさん……アンタ大丈夫か?」
隊員の一人が、思わず声をかけた。
自身の魔法の爆風に乗って飛んで来たんだろうが……百メートルかそれ以上ある距離だ。
並の人間なら大怪我どころか死んでいたっておかしくはない。
まぁ……ジグハルトは並の人間じゃないんだが……流石にこの距離を吹っ飛んでくると、俺でも心配になってくる。
だが、当の本人は体をはたいて砂埃を落としているし、全く問題なさそうだ。
「着弾直前に風を足元に向けてぶっ放したからな。その勢いで飛んで来ただけだ。大したことねぇよ」
ジグハルトはそう言ってこちらを向いた。
髪や服装は少々ボサボサになっているが、
「セラ。向こうがどうなったか見て来てもらえるか? 川底に着弾はさせたし、水で威力は殺せているはずなんだが……どこまで広がったかは見れていないんだ」
「そうだね。んじゃ……ちょっと見て来るよ。ジグさん、向こうに風の魔法撃ってくれる?」
向こうは魔法の影響で、砂埃に蒸気に……酷いことになっている。
【風の衣】があるし、あの中に入ったところで汚れるようなことはないが、あれじゃー……何も見えないだろう。
ジグハルトは「そうだな」と笑うと、向こうに向けて魔法を放った。
◇
「……うわぁ」
ジグハルトが魔法をぶっ放した跡地の上空を飛んでいるが、広場があった辺りは散々な状況になっていた。
俺は昨日遠目から軽く確認しただけの場所だったんだが……一目で地形が変わってしまったことがわかる。
広場どころか周囲の森まで大きく崩れてしまい、地面があった場所が川の一部になっている。
「……これってもしかして放置してアンデッドの可能性に備えた方が手間がかからなかったのかな?」
これだけ派手に地形が変わってしまうのは正直予想していなかった。
川の流れにも変化が出るかもしれないし、どの道下流の方でも警戒は必要かもしれない。
「……まぁ、それでも川からアンデッドが流れて来るかもってよりかはマシかな?」
街中でのアンデッド出現ってハプニングは一度経験しているが、アレがもし昼間とかだったら大パニックだった。
街中どころか側に出るだけでも大問題だし……対処出来る者も限られているしな。
やっぱこっちで正解か。
セラ・加護・【隠れ家】+1【祈り】【ミラの祝福】【風の衣】
恩恵品・【浮き玉】+1【影の剣】+1【緋蜂の針】【妖精の瞳】【竜の肺】【琥珀の剣】【ダンレムの糸】【蛇の尾】【足環】【琥珀の盾】【紫の羽】+1【赤の剣】【猿の腕】・0枚
セリアーナ・【範囲識別】・【】・0枚
エレナ・【】・【緑の牙】【琥珀の剣】・4枚
アレク・【強撃】・【赤の盾】【猛き角笛】・10枚




