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「オレが危険な状況か……」
もっと一の森の奥を含めた探索ならともかく、浅瀬をうろつく程度じゃまず考えられない状況だけに、そこら辺の説明はしていなかった。
恐らくオーギュストたちもそうなんだろうな。
「そう言えばそれについては失念していたな。どうする? セラ副長」
「うん……そうだね。一応、オレは外に出る時は笛を持ってるから、ソレを鳴らすよ。普段冒険者とかが狩場での連絡用に使ってるアレね」
「魔物の回収や、危険時に使用するあの笛ですね? アレなら聞き間違えることはないと思います。ですが、セラ副長の行動範囲を考えると聞こえるでしょうか……?」
「森の中からだと難しいと思うけど、そんな状況になったらすぐに上空に逃れるよ。んで、そこで吹くから……まぁ、大丈夫じゃないかな?」
木に遮られたり、雨音に邪魔されたりはしないから結構な距離まで届くはずだ。
もっとも……。
「いくら一の森でも、浅瀬でセラ副長が離脱出来ないほどの危機に陥ることはないだろう。笛の音が聞こえた時はお前たちへの危険示唆だと思え」
俺が言おうとしたことをオーギュストに代わりに全部言われてしまった。
「確かにセラ副長なら不意打ちにも強いですし、身の危険は避けることが出来ますね……わかりました」
質問した彼は一番隊、冒険者たちが納得して頷き合っていると、アレクが付け加えるように口を開いた。
「セラがその場で対処出来ないってことは、強さよりも数の多さが問題だからな。草原なら多少は派手に荒らしていいから街道を越えさせるなよ」
「流石にその状況ならオレもそっちの援護に回るから、足止めをしてくれたら背後からオレが仕留めて回るよ」
俺とアレクの言葉に、二番隊の兵が笑いながら続ける。
「隊長以外のうちの主力は変な戦い方ばかりだからな。真っ当な連中だとちと馴染めないかもしれないが……そこは堪えてくれよ」
俺とジグハルトのことだな?
まぁ……しっかり隊列を組んで真っ当に戦うことを前提にしている者たちからしたら、俺みたいなのは一緒に戦いにくい相手だろう。
しかも、止めは俺が……的なことを言ってしまった。
上手いことウチの兵がフォローしてくれたが、今後は気を付けないといけないな。
そう反省している俺を他所に、幸い言われた当の彼らは気にしていないようで、二番隊の兵たちとどう動くかの相談を行っている。
そこにオーギュストとアレクも加わって、戦闘談議が始まってしまった。
冒険者ギルド側の冒険者たちはともかく、一番隊や商業ギルド側の冒険者にとってはおよそ馴染みのない展開だろう。
一応騎士団の幹部である俺の話を聞いている最中に、ほったらかしにして自分たちで話し出すんだからな。
どうしていいのかわからずに、俺とオーギュストたちとで視線を彷徨わせている。
「大体いつもこんな感じだからね……気にしなくていいよ。多分オレの話を聞いてるよりも、こっちの方が有益だろうしね」
俺の言葉に彼らが困った様子でいると、オーギュストが笑いながら「そんなことはないぞ」と言ってきた。
「セラ副長と行動をしたことがない者は、どうしても直接本人から聞かねば理解し辛いだろうしな。もっとも……聞いたところで話だけで理解出来るとは思えないが、それでも事前に聞いておけばいざという時に対応出来る」
「人を変な生き物みたいに……まぁ、否定はしないけどね。もし気になることがあるんなら、遠慮なく聞いちゃっていいよ。オレよりアレクとか団長の方が詳しく答えてくれるからね」
そう言うと、彼らは「はあ……」と何とも言い難い表情を浮かべた。
我ながら情けないことではあるが、俺の動きへの対応の仕方なんてわかるわけないからな。
傍からよく見ている腕の立つ者に聞いた方がずっと早い。
困惑する彼らをそのままにして、俺もアレクたちの話に耳を傾けた。
セラ・加護・【隠れ家】+1【祈り】【ミラの祝福】【風の衣】
恩恵品・【浮き玉】+1【影の剣】+1【緋蜂の針】【妖精の瞳】【竜の肺】【琥珀の剣】【ダンレムの糸】【蛇の尾】【足環】【琥珀の盾】【紫の羽】+1【赤の剣】【猿の腕】・0枚
セリアーナ・【範囲識別】・【】・0枚
エレナ・【】・【緑の牙】【琥珀の剣】・4枚
アレク・【強撃】・【赤の盾】【猛き角笛】・10枚




