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今日明日には雨がまず間違いなく止む……ってことを想定して動いてはいたが、いざそうなって来るとやはり忙しくなる。
当然この場で一番忙しいのはリーゼルだ。
セリアーナもエレナもいるし、事務手続きなら二人が引き受けられるんだが、騎士団を含めた領都の役人の手配の指示をしているんだ。
流石にその役割を代わりに引き受けるのは、この二人でも厳しいだろう。
今のところウチで出来るのは……オーギュストとリックとテレサくらいだな。
引き続き応接スペースでフラフラしていると、警備の兵が入ってきた気配があった。
また誰か来たのかな……と思っていると、すぐに「失礼します。……セラ!」と、ドアの方から俺を呼ぶアレクの声が執務室内に響いた。
どうしたんだろうと【浮き玉】を浮き上がらせて声がした方を見ると、軽装のアレクがドアの前から俺を探しているのか、キョロキョロと室内を見回している。
俺が「アレク?」と声をかけると、こちらに向かって腕を上げる。
「お? そこにいたか。お前の探索に同行する者たちが装備の受け取りに顔合わせも兼ねて集まっている、お前もどうだ?」
「顔合わせか……そうだね……」
同行する者たちの名簿も見たし会ったことがある者たちもいるが、改めて……一応挨拶くらいはしておくか。
セリアーナの方に顔を向けるとこちらを見ている彼女と目が合ったが、一度だけ小さく頷いていた。
好きにしろってことだな?
リーゼルは……こっちも同じか。
「わかった。行くよ」
アレクが待つ廊下に出ると「悪いな」と言ってきた。
「忙しいわけじゃないし別にいいんだけど……何かあったの?」
「ああ……急だが、多少メンバーに変更があった」
「また急だね?」
昨日一昨日とで色々あったし、事情が分からなくはないが……。
「だからこそだな。行こう」
まぁ、行けばわかるか。
俺は「はいはい」と答えて、歩き始めたアレクの後をついて行った。
◇
「えーと……ウチから十人と、冒険者が六人か。班を三つと纏め役が一人ってのはわかるけど、冒険者が増えてるのは……?」
騎士団本部に到着すると、アレクはそのままメンバーが待っているらしい会議室に向かって行った。
ドアの前からでもわかるくらい大勢の気配を感じるんだが、声は一言も漏れてこない。
名簿に載っていたメンバーは騒ぐような感じじゃなかったが、同じようなのを集めているのかな?
それとも。
「……団長がいたか」
会議室の一番前にオーギュストが補佐と共に立っている。
彼が立っているからなのか、他のメンバーも長机の周りに立ったままだ。
「よく来てくれた。君は……まあ、楽にしてくれ」
オーギュストは中に入ってきた俺を見ると、苦笑しながらそう言ってきた。
「迫力あり過ぎるんですよ。それで……」
適当に返事をしつつ、部屋に集まったメンバーを確認する。
騎士団側の顔触れが変わっているのは、纏め役がついたからより動ける者を選んだってことなんだろうが、冒険者側はどういうことだろう?
「何があったんです?」
「騎士団側の説明は簡単でいいな? 君とは別行動をとるし実質隊の纏め役を一人用意して、その代わりに若手を多めに編成した。一番隊はそのままだな」
予想通りの答えに「それはわかる」と頷いて、冒険者たちの方に視線を向ける。
顔見知りのベテラン冒険者が四人と……後二人は知らないな。
「商業ギルドと契約している冒険者だ。先日の君の商業ギルドでの話は聞いているが、我々が必要だと判断して向こうから二人追加要員を選んだ。リーゼル閣下にも承諾は頂いている」
オーギュストの言葉に「ふむ……」と頷きながら、二人をジロジロと眺めてみるが、俺の視線を受けても微動だにしない。
真面目そうだし腕も悪くなさそうだ。
「今後商隊の護衛に、街道周辺の調査が必要だと訴えられたのでな」
その言葉に「ふーん……」と頷きながら、二人の様子を眺めていた。
セラ・加護・【隠れ家】+1【祈り】【ミラの祝福】【風の衣】
恩恵品・【浮き玉】+1【影の剣】+1【緋蜂の針】【妖精の瞳】【竜の肺】【琥珀の剣】【ダンレムの糸】【蛇の尾】【足環】【琥珀の盾】【紫の羽】+1【赤の剣】【猿の腕】・0枚
セリアーナ・【範囲識別】・【】・0枚
エレナ・【】・【緑の牙】【琥珀の剣】・4枚
アレク・【強撃】・【赤の盾】【猛き角笛】・10枚




