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秋の夜話  作者: ふりまじん
短編

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2/18

見えない友達

 私はいろんなものを擬人化して生きてきた。

 本や物を擬人化してさまざまな会話をしたりした。

 私は、子供の多い時代に生きたので、近所の小さな子供相手にぬいぐるみや、植物などを使って即興で物語を作っていた経験がそのまま抜けずに現在に至っているのだ。


 ついでに、オカルトブームだったこともあって、幽霊とか、コックリさんとか、そんなものを夢想する時もあった。

 まあ、そんな性格だったから、webで小説を書き始めた時も小さな変化を擬人化しながら生きてきた。

 初めは、反応がなくても何とか続けるためにPVの流れに見知らぬ読者を作り出した。

 初めの頃は、『足長おじさん』のように遠くから見守ってくれる贔屓客を想像した。

 そして、いつか書籍化した時にその人と会う、みたいなベタなハッピーエンドを考えた。


 本を読むのは好きだった。

 お話を作るのも、子供の頃は結構、得意だったと思う。

 今でも近所の子供達と、押し入れに海中電池を持ち込んで物語を作った事を思い浮かべることができる。


 が、だがしかし!


 WEBの小説はそう簡単ではなかった。

 大人が、読むんだから無邪気には物語を楽しんでくれるとは限らないのである。

 そして、不人気ジャンルで遅筆な作家はほぼ、空気の様な物である。


 それでも、私が書き始めた頃は、大航海時代の様な夢と景気があった気がする。

 まあ、確かに大航海時代の様な物だと思う。

 異世界テンプレというエルドラドを信じて、皆んな小説を書いていた。人気ジャンルでテンプレを書いて日本語がある程度書ければ評価3桁はすぐ取れるって噂されていた。

 が、私は不人気ジャンルで四苦八苦していた。

 色々な間違いに引っかかっていた。

 そして、異世界転生のテンプレがわからなかった。でも、私もいつかは人気ジャンルの黄金帝国を目指して旅をしようと夢見ていた。


 それほど反応はなかったけれど、それでも、PVが動く。私はそれを擬人化して楽しんでいた。

 たくさんもらえると、きっと楽しいのかな?とか、怪しげな不正の噂をきくと、私のアイディアを盗みにきたBTOではないかと疑った。

 間違いは色々とあった。初めの頃は、もう少し、自分の誤字が恥ずかしかったし、直そうと頑張っていた。

 でも、誤字というのは眉毛の手入れのように一度手をかけ始めると、あっちこっちが気になり始めるのだ。

 で、たまにはとんでもない間違いに気がついてしまう。

 初めは、ノストラダムスの自分の知識の間違い。

 そんなものを知りながら、いろんな試作をしているうちに未完連載ばかりが増えてしまった。

 今年、2025年に活動を終えようと思っていたから、このままではダメだと思った。

 どうして、完結しないのかと迷いながら、時に、昔の連載を見ると、そこにまだブックマークが残っているのに気がついて胸が痛かった。

 確かにWEB小説は大航海時代だった。大金を稼ぐ人間も少なからずいた。

 コロンブスの時代の船乗りの気持ちが何だかわかった気がした。

 我々は等しくミリオン小説という、エルドラドを探す冒険者。

 中世の船乗りも我々も、あるかもわからない黄金帝国を目指す。だから、大半は道をも迷って挫折もする。


 私は、あの時、ブックマークを見つめながら、自分が挫折をして元も場所に戻ってきた船乗りのような気持ちになった。成功することなく、再び戻ってきたことの恥ずかしさ、そして、長い年月、自分を持っていた人がいる事実。その時、本当に泣いた。

 恥ずかしかったし、嬉しかった。そして、待たれても、どうにもならない現実にも泣けた。

 

 そんなことがあり、目標も定まらずに私はとりあえず、出来ないと思われることは無視して進むことに決めた。

 それしかどうにも出来なかった。PVは船乗りの見る夜空の星座。何も言わないけれど、先の希望。

 でも、だからって、希望は希望でしかな。たどり着けるかなんて私のスキルではわからないのだ。


 誤字は無視することにした。これに関わると未完が増える、だから、書籍化したら賞金で校正をしてくれるすごい人を雇う設定で進ことにした。これは web版なんだから、色々と不備があって、書籍化したらそれがなくなる。それでいいじゃないか。と、決めた。誰も文句を言う人はいないし、いてもどうにもならない。


 そうして、何とか書いてきたけれど、気がついたら、すでに2025年も暮れである。未完、また増やしてこうしてる。

 そうして、こんな私の話をまた読みにきてくれるPVに挨拶をする。


 誤字は確かに恥ずかしい。そして、いいもんじゃない。それはわかってる。

 私はある本の情報を信じて1970年にアステカの太陽の石板が発見されたと信じて話を作り始め、それが1790年の間違いだとしてた時は2日をかけて色々と調べ、無力感に見舞われた。

 誤字、話の間違いはできるだけ無くした方がいいのである。

 でも、それが出来ない現在、もう、誤字の多い、怪しい作家であると思われた方が楽だと、そんなふうに考える様になっていた。そして、さまざまな誤字を発見しては、何か、話につかえないかとか考えていた。


 でも、2025年も終わるし、少しは何とかしないとな、と、思い始める。

 そして、PVが減らないことに少しだけ甘えて、また何かを更新するのである。

 そこに友情を感じる私は変なのかもしれない。

 でも、今のところは完結を目指して更新をしようと思っている。

 私にとって、これは友情なんだけれど。やっぱり変だろうなぁ。

 


 

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