無垢
非常に短いです。ホラーよりもほのぼの。
寒くなりません、ほっこり。
私には、よほどのこと(すごい負の感情とか)が無い限り『それ』は丸い、手のひらサイズの光のかたまりにしか見えない。
まるいちいさな『それ』等はころころところがったり、じゃれあったり、服に隠れたり人の身体によじ登ろうとしたり、弾かれて泣いたりとただひたすら無邪気に幼い仕草で遊ぶ、当時友のいなかった私にとって唯一の『友』といえる存在だった。
寂しい存在だった私に『それ』等が同情したのか、共感したのか、たまに見えるそれらはただ稚い仕草で遊び、泣き、笑い、またいつの間にか姿を消して、けれどどこにもいるのだ。
おそらく昔、人と人が命かけて争っていた時代に、生まれることもできず、生まれても育たず、中には母体とともに絶えた、きっと人の命だったろう『それ』らは今、きゃらきゃらと笑いながら自由気ままにしている。
そんな、無邪気な『それ』等が、うらやましいと思うときがある。
やってもやっても終わらない仕事。たまるストレス。笑うことも少なくなり、クレームをつける客に頭を下げ、必死にお金を稼ぐ時代。
どんなに豊かになっても、人の心はなかなか豊かにならない。
歯を食いしばって生きていくこの時代で、私たちは『それ』等のような純粋さを、いつしか捨ててしまったのかもしれない。
そんなことを青空を見上げて思う私の、ちょっとずれた日常そのに。
読んでいただいてありがとうございました。




