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もし信長が生きていたら ― 本能寺から始まるもう一つの天下 ―  作者: マーたん


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黒き侍の誓い

本能寺の変を乗り越え、織田信長は再び天下人として歩み始めた。


しかし、乱世の火はまだ完全には消えていない。


そんな中、信長のもとへ一人の忠臣が帰還する。


異国から海を渡り、信長に仕えた黒き侍・弥助。


その忠義は、新たな時代を切り開く大きな力となる。

第九章 黒き侍の誓い


京の都は、再び活気を取り戻していた。


山崎の戦いに勝利した織田信長は、天下再統一へ向けて諸国への使者を送り、乱世の終結を目指していた。


その日、二条御所には一人の武人が姿を現す。


大柄な体格に漆黒の甲冑。


その男の名は、弥助。


本能寺の変では信長を守るため最後まで戦い続けた忠臣である。


広間へ入ると、弥助は静かにひざまずいた。


「信長様。」


信長は穏やかな笑みを浮かべる。


「弥助、生きていたか。」


「はっ。上様がご無事と聞き、すぐに駆けつけました。」


信長は弥助の肩に手を置いた。


「よく戻った。」


「これからも余と共に歩んでくれるか。」


弥助は力強くうなずいた。


「命ある限り、お仕えいたします。」


その姿を見た秀吉は微笑む。


「さすがは上様の家臣じゃ。」


家康も弥助へ視線を向ける。


「本能寺での忠義、見事であった。」


弥助は静かに頭を下げた。


「ありがたきお言葉。」


その時、一人の伝令が飛び込んでくる。


「ご注進!」


「北国の一部で織田家に反旗を翻す者たちが現れました!」


広間の空気が一変する。


信長は立ち上がり、地図を見つめた。


「まだ乱世の火種は残っているか。」


秀吉が進み出る。


「上様、この秀吉が討伐いたします。」


しかし信長は首を横に振った。


「いや。」


そして弥助へ視線を向ける。


「弥助。」


「はっ。」


「おぬしに初陣を任せる。」


広間がざわめいた。


弥助は一瞬驚いたが、すぐに力強く答える。


「この命に代えても、必ず勝利をお持ちいたします。」


信長は満足そうにうなずく。


「それでこそ、余の家臣だ。」


弥助は刀を腰に差し直し、ゆっくりと立ち上がる。


「天下のため。」


「そして、信長様のため。」


黒き侍は、新たな戦場へと歩み出した。


その背中には、主君への揺るぎない忠義と、新しい時代を切り開く覚悟が宿っていた。

第九章では、信長の忠臣である弥助が物語へ本格的に加わりました。


本能寺の変を生き延びた信長と再会した弥助は、主君への変わらぬ忠誠を胸に、新たな戦いへ挑みます。


天下再統一への道はまだ始まったばかりです。


次章では、弥助が信長から託された初陣に挑み、織田軍の新たな戦いが幕を開けます。

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