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もし信長が生きていたら ― 本能寺から始まるもう一つの天下 ―  作者: マーたん


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弥助、初陣

本能寺の変を生き延びた織田信長は、再び天下統一への歩みを進めていた。


しかし、乱世はなおも各地に火種を残している。


そんな中、信長は深い信頼を寄せる黒き侍・弥助に、一軍を率いる大役を託した。


主君の期待を胸に、弥助は初陣へと向かう。


その戦いは、織田家の新たな歴史を刻む第一歩となる。

第十話 弥助、初陣


夜明け前。


織田軍の陣には、静かな緊張が漂っていた。


信長は軍勢を見渡し、その前に立つ弥助を呼ぶ。


「弥助。」


「はっ。」


「今日の戦、おぬしに任せる。」


弥助は深く頭を下げた。


「この命に代えても、勝利をお持ちいたします。」


信長は静かにうなずいた。


「余は、おぬしを信じている。」


その一言に、弥助は力強く拳を握った。


敵は北国で反旗を翻した一団。


織田家の混乱に乗じ、城を占拠して勢力を広げていた。


しかし、彼らはまだ知らない。


信長が生きていることも、織田軍に新たな将が加わったことも。


やがて法螺貝が鳴り響く。


「進め!」


弥助は先頭に立ち、軍勢を率いて駆け出した。


敵将は弥助の姿を見るなり叫ぶ。


「異国の侍だと!」


「恐れるな! 討ち取れ!」


無数の槍が弥助へ向けられる。


だが弥助は一歩も退かなかった。


大太刀を振るう。


鋭い一撃で槍を払い、続けざまに敵兵を打ち倒していく。


その堂々たる戦いぶりに、織田軍の兵たちは士気を高めた。


「弥助殿に続け!」


「勝利は目前だ!」


激戦の末、敵将は弥助の前へ進み出る。


「異国の者に、この国は渡さん!」


敵将が刀を振り下ろす。


弥助は冷静に受け止めると、力強く押し返した。


「私が守るのは国ではない。」


「信長様が築こうとする平和だ。」


次の瞬間。


弥助の一閃が敵将の刀を弾き飛ばした。


敵将はひざをつく。


周囲の兵も武器を捨て、降伏する。


「勝鬨を上げよ!」


織田軍の歓声が山々に響き渡る。


戦いを終えた弥助は京へ戻り、信長の前で静かにひざまずいた。


「上様、勝利いたしました。」


信長は満足そうに微笑む。


「見事であった、弥助。」


秀吉も家康も、その勇姿をたたえる。


こうして弥助の名は、織田家を支える新たな武将として諸国へ知れ渡ることとなった。


だがその頃、西国では再び不穏な動きが始まっていた。


信長の帰還を快く思わぬ者たちが、水面下で新たな同盟を結び始めていたのである。


天下統一への道は、まだ終わってはいなかった。

弥助は信長の期待に応え、初陣を見事な勝利で飾りました。

その武勇と忠義は織田家の武将たちにも認められ、新たな時代を支える存在として名を知られるようになります。

しかし、信長の生存は天下の勢力図を大きく揺るがし、水面下では新たな敵が動き始めていました。

次なる戦いでは、乱世の終焉を望む者と、それを阻もうとする者たちの思惑が激しく交錯していきます。

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