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青髪姉妹のクラスメイト

新キャラが登場します!

ローラと一緒に帰ろうとすると青髪の姉妹が何か慌しく、

とても困っている様子でした。


『ない!何処にない!』

『もしかして落としてしまったのかしら?』


バックを漁り、何かを探している様子でした。

私はほっておく事が出来なくて姉妹に声を掛けました。


『あのーカナタちゃん、ターニャちゃん。どうしたの?』


私の声に気がついて振り向くと、ターニャちゃんが涙目になっていました。


『うぅ・・・財布を落としちゃったかも・・・』

『財布を!?』

『それは大変だわ・・・』


ターニャちゃんは今にも泣きそうになり、お姉ちゃんが慰めていました。


『大丈夫よ、ターニャ。お姉ちゃんが絶対に見つけてあげるからね』


姉妹は落とした財布を探す為に教室から出ようとすると、

私とローラはお互いの顔を見て頷きました。


『カナタちゃん!私達も探すの手伝うよ!』


姉妹は少しだけ驚いている表情をしていた。


『えっ・・・他の人に迷惑を掛けられないわ』

『これは自分の責任だから・・・』


姉妹が遠慮をして断りましたが、

ローラが『私達、クラスメイトですわよね?困った時はお互い様ですわ』

と胸に手を当てて自信に満ち溢れていたから私もローラに続きました。


『うん!それに、四人で探した方が早く見つかるよ!』


姉妹は少しだけ考えていましたが、軽くお辞儀をしてお願いをされました。


『じゃあ、お言葉に甘えようかしら。二人共、お願いします』

『お願いします!』


こうして、クラスメイトの財布探しを手伝う事になりました。



一時間くらいが経つでしょうか、未だに見つかりません・・・。

二組に分かれてローラと菓子屋付近を捜している時でした。

菓子屋に出てきた女の子が心配そうに声を掛けてきました。


『あれ?二人とも、何しているの?』


振り向いて見ると、紙袋を大切そうに持っていたハルちゃんでした。


『ハルちゃん!どうしてこんなところに?』

『クッキーを買った帰り・・・二人は?』

『えーと実は・・・』


ターニャちゃんが財布を落とした事を説明すると、

ハルちゃんが首を傾けてバックの中から何かを取り出しました。


『もしかして・・・これ?』


ターニャちゃんが言っていた特徴と同じでした。

青い布袋に金色の紐を通していて、

布袋の下に「ターニャ」とペンで丁寧に書かれているから絶対にこれです。


『これだよ!』

『これだわ!』

『良かった・・・クラスメイトの名前と同じだったからさっき拾って置いた』


これで一安心ですね。

ハルちゃんと会話をしていると、カナタちゃんとターニャちゃんが丁度来ました。

財布を渡してあげると、嬉し泣きをしていました。


『みんな、ありがとう!!』

『良かったね、ターニャ。三人とも本当にありがとうね』


うんうん、見つかって良かったです。

帰ろうとすると、カナタちゃんに呼び止められました。


『あの・・・!お礼をさせてくれないかしら・・・』

『えーと、お礼が欲しくて手伝ってわけじゃないから別にいいよ』


一度遠慮をして断りましたが、

カナタちゃんが傍に来て私の両手を繋げていました。


『だめ!お礼をしないと気がすまない!』

『じゃあ・・・お言葉に甘えようかな?』


三人でカナタちゃん達に付いて行くと、

すごい高級なレストランに連れて行かれました。


店内は高そうな絵画にシャンデリア、

テーブルにも真っ白なクロスが掛けられており、

店員も執事みたいな格好をしています。


えー何処ここー!?心の中で叫びました。

なんだか大声を出しちゃいけないような気がします。


メニュー表に目を通すと店内だけが高価ではなく、食べ物も高価でした。


私達は不安になってカナタちゃんに小声で話をしました。


『カナタちゃん、こんなに高そうな所大丈夫なの?』


カナタちゃんが微笑み、財布の中を見せてくれました。

その中に金貨が何百枚も入っていました。


もしかして、この姉妹は何処かのお嬢様!?

三人は目を丸くして驚くばかりでした。

メニューが高すぎて決めれない私達は、

カナタちゃん達にオススメを注文してもらう事にしました。


『これとこれとこれと、これね。私はこれを』

『あと、全員に100パーセントジュースをお願い』

『畏まりました、少々お待ち下さい』


執事みたいな格好をしているイケメンの店員が丁寧にお辞儀をし、

厨房の奥に入って行きました。


私達は先に届いたジュースを乾杯してから飲んで仲良く話をしました。

お店が凄すぎてぎこちなくなってしまいましたがなんとか平常心を保ち、

注文をしてくれた高級パスタ、高級ハンバーグ、高級ピザ、

高級シチュー、高級ボルシチがテーブルに並べられました。


普通のレストランならどれも銅貨が数枚あれば注文出来ますが、

ここは銀貨が数枚必要です。

味はやはり、とても美味しかったです。


お会計をする時はカナタちゃんが金貨を堂々と出していました。

お礼をしてから解散をしようとすると、カナタちゃんとターニャちゃんが私達に言いました。


『今日は本当にありがとうね。

その・・・みんなともっと仲良くなりたから呼び捨てをしても良いかな?』

『だめ・・・かな?』


私とローラはお互いに顔を見合わせ、小さく頷きました。


『うん!改めてよろしくね、カナタ!ターニャ!』

『私もよろしくお願いしますわ!』


それぞれ仲良くなって握手をしていると、

ハルちゃんがじーと視線を私達に向けて羨ましそうにしていて私達に言いました。


『みんな、私の事もハルって呼んで』

『うん、よろしくね!ハル!』


今日は友達が三人も増えました。

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