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高速バス百物語  作者: チーズワーク


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二話目 曇天と高速バス

二話目

その日は、空が一面、雲で覆われていた。曇天。空を見上げても辺り一面雲しか無く、これから雨でも降ろうものなら、最悪なことになりそうだった。


私は高速バスに乗っていて、既に数時間はその車内に居たので気分はかなりブルーだった。


外の景色でも見て、気分をリフレッシュさせようとしたら、この曇りだったので、天気だけでなく気分まで曇ってしまいそうだった。


そしてこの曇り空は、これからもっと広がりそうな、そんな感じだった。


雲が降りて来る、そんな風にも見えていた。いや、実はその通りだった。


天井が降りて来る様に、空一面に広がる雲が、段々と、高速道路、そして私が乗車する高速バスの方へと降りて来ているのである。その圧迫感と来たら、他に言い表すことができなかった。辺りは、森の中という感じで高速道路以外には何もなさそうだったので、そのコントラストが余計に不気味に思えて仕方がなかった。


雲が降りて来ることはあるんだろうか?私は、残念ながら中学生の時の理科の授業の時に行った天気の勉強の内容をほとんど覚えていなかったので、どうだったかわからなかった。スマホで調べ様にも圏外で、バスの車内のWi-Fiも繋がらない。なので見て、知るしか無い。


私は雲がどんどん地上に降りて来る様を見ていた。ただの雲、水の粒の塊のはずのそれが、なぜここまで不気味に思えるのか、私にはわからなかった。


ある時、鳥の群れが雲の中に突入していった。いや、雲の方が鳥の群れの方に、突入していったと言う方が正しいだろう。文字通り、雲が、ずっと下降をしていたのだから。


そして、その鳥達の群れは二度と、私の目の前には現れなかった。


まるで雲が包み込んで隠してしまったかの様に。


そのあとも雲はずっと降り続けて来た。


雲が降りて来るのはどうやら、私の目的地、つまり今高速バスが向かっている方向の方が、早かったみたいで、高速バスの前方から道路の方を見てみると、もう既に雲が完全に地上まで垂れ下がっていて、もはや雲では無く濃霧の様にも見え、目的地の方向は完全に見えなかった。


奇妙なことにそれから、一切、前方から車がやって来ることはなかった。まるで、雲に突入した鳥が、二度とその姿を見せることがなかった様に。


私は其の雲の方向に向かい続ける高速バスに焦りを覚えながらも、これからどうなるのか、目が離せなかった。だが、あるときを境にパッと雲が晴れ、空に青空が見えて来た。雲はいつも通りの雲でしか無く、先ほどまでの不気味な雲はどこかへ消えてしまったかの様だった。鳥達は自由に飛び交い、車は前方から何台も来る。果て、あの雲は一体なんだったんだろうか?

高速バスはまだ着く様子がない

まだまだ先


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