表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
綺羅五芒星  作者: 床擦れ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1/5

「綺羅、五芒星」の前書きに代えて

 以下いかは「綺羅五芒星きらごぼうせい」の前置まえおきである。

 純粋じゅんすい小説しょうせつみたいかたとく必要ひつようかたは、ばしていただいてもかまわない。


 「綺羅五芒星きらごぼうせい」(以下いか当作とうさく)においては、物語ものがたり性格上せいかくじょう中国ちゅうごく星官せいかん、あるいは五行説ごぎょうせつについて多少たしょう知識ちしきまじえながら、おはなしをすることがおおい。

 はなし形式けいしきとして、そういった知識ちしきひとにも、ある程度ていどはニュアンスでもってたのしめるようにするつもりではあるが、やはり、古代こだいからの信仰上しんこうじょうはなしとなると固有こゆう名詞めいしおおくなり、煩雑はんざつになるとおもわれるので、ここで、前書まえがきにえて、少々しょうしょう解説かいせつをしようとおもう。

 この説明せつめい自体じたいなが煩瑣はんさではあるが、今後こんご当作とうさくたのしんでいただくうえで必要ひつようかもしれない部分ぶぶんなので、おいいただきたい。


 まず、中国ちゅうごくには古来こらいより、星官せいかんというものが天空上てんくうじょうかれてきた。

 それは現代げんだいにおける八十八はちじゅうはち星座せいざおなじく、特定とくていほしつながりをつくることによって、天体てんたい運行うんこう観察かんさつするためのものであるが、現代げんだいにおける「星座せいざ」とちがうのは、単独たんどくほしでもって性格せいかくかたられたり、かく星官せいかんおうじて「~がこれば、~となる」という理屈りくつけがなされていることである。


 たとえば、しんぼうという星舎せいしゃがある。(この星舎せいしゃという言葉ことばについても後述こうじゅつする)

 これは、いまのさそり位置いちにあり、

──ここに熒惑えいわく火星かせいのこと)が侵入しんにゅうすると、不忠ふちゅうしんころされる。

──また、彗星すいせいあらわれたときには、居住区きょじゅうく)をうつしたり、みやこえたりするべきである。

──また、客星きゃくせい見慣みなれないほし)がれば戦争せんそうき、えれば高貴こうきなものがほろびる。

 といった具合ぐあいで、各々おのおの天体てんたい区分くぶんたいしての解説かいせつがなされて、それがたとえば予言よげんであったり、政治せいじてき動機どうきになっていた。

 当作とうさくでは、これに忠実ちゅうじつしたがいはしないし、フルにかそうとおもっているわけではないが、ある程度ていど反映はんえいさせるつもりである。

 なお、種種しゅしゅ記述きじゅつかんしては、中国語ちゅうごくごばんのウィキソースにある

史記しき かん二十七にじゅうなな 天官書てんかんしょ 第五だいご

参考さんこうにしている。興味きょうみがあり、かつ漢文かんぶんめる、またはみたいかたは、ぜひ一緒いっしょたのしんでいただきたい。


 さて、当作とうさく重要視じゅうしょうししている星官せいかんうちでも、ことに重要視じゅうようししているのは

 紫微垣しびえん

 太微垣たいびえん

 天市垣てんしえん

およ

 二十八にじゅうはち宿しゅく

である。

 紫微垣しびえんは、北極星ほっきょくせいと、その周囲しゅういかれたほしからなる星官せいかん集団しゅうだん呼称こしょうで、そのなかには紫微宮しびきゅう(つまりは天帝てんてい居住区きょじゅうく)がかれているとする。

 太微垣たいびえんは、いま獅子ししふくんだ星官せいかん集団しゅうだん呼称こしょうで、そのなかには天庭てんていかれているとする。この「てい」とは英語えいごでいう「ガーデン」のことではなく、「宮中きゅうちゅう」という意味いみで、つまり「てん政務せいむおこな場所ばしょ」と見做みなされている。

 天市垣てんしえんは、いまでいうヘラクレスや、へびつかいふくんだ星官せいかん集団しゅうだん呼称こしょうで、そのなかには天市てんしてん住民じゅうみん居住区きょじゅうく)がかれているとする。


 このみつつの巨大きょだい星官せいかん集団しゅうだんかこっているのが、二十八にじゅうはち宿しゅくである。

 言葉ことばとおり、二十八にじゅうはち星官せいかんと、その周囲しゅういにある星々ほしぼし区分くぶんされたこれらは、いま黄道こうどう十二じゅうにきゅうおおよそは同一どういつ場所ばしょる。

 二十八にじゅうはち区分くぶんされた星官せいかんたちを、それぞれ、「星舎せいしゃ」と呼称こしょうする。なぜ「星宿せいしゅく」とばないようにしたのかは、後々のちのちわかるので、ここでは説明せつめいしない。

 この星舎せいしゃたちは、時期じきごとにつに区別くぶんされ、それぞれを

 あきからふゆのものは「東宮とうきゅう蒼龍そうりゅう

 ふゆからはるのものは「北宮ほくきゅう玄武げんぶ

 はるからなつのものは「西宮せいきゅう白虎びゃっこ

 なつからあきのものは「南宮なんきゅう朱雀すざく

と、あらわして、こよみ目安めやすとした。

 それぞれにぞくする星舎せいしゃ以下いかとおりである。


 東宮とうきゅう蒼龍そうりゅう角宿かくしゅく亢宿こうしゅく氐宿ていしゅく房宿ぼうしゅく心宿しんしゅく尾宿びしゅく箕宿きしゅく

 北宮ほくきゅう玄武げんぶ斗宿としゅく牛宿ぎゅうしゅく女宿じょしゅく虚宿きょしゅく危宿きしゅく室宿しつしゅく壁宿へきしゅく

 西宮せいきゅう白虎びゃっこ奎宿けいしゅく婁宿ろうしゅく胃宿いしゅく昴宿ぼうしゅく畢宿ひつしゅく觜宿ししゅく参宿さんしゅく

 南宮なんきゅう朱雀すざく井宿せいしゅく鬼宿きしゅく柳宿りゅうしゅく星宿せいしゅく張宿ちょうしゅく翼宿よくしゅく軫宿しんしゅく


 まえに「二十八にじゅうはち区分くぶんされた星官せいかんたちを、星宿せいしゅくばない」としたのは、南宮なんきゅう朱雀すざくなかに、まさに「星宿せいしゅく」という星舎せいしゃがあるためである。


 また、当作とうさくでは五行ごぎょう思想しそう関連かんれんする知識ちしきんでく。

 こちらは日本にほんでも馴染なじみのかんがかただし、ネットじょうにも様々さまざま情報じょうほう掲載けいさいされているため、わざわざ説明せつめいはしない。

 当作とうさくでは、この五行ごぎょう思想しそうにおける相生そうじょう相剋そうこく、そのほかかんがかたについて、こちらも全面ぜんめんしたがいこそしないが、ある程度ていどのっとってく。


 以上いじょうが、当作とうさくにおける使用しよう知識ちしき説明せつめいである。

 なお、実際じっさい天文てんもんについては筆者ひっしゃ知識ちしき皆無かいむのため、当作とうさくではいっそかんがえずにくことにした。これについては、「筆者ひっしゃ自身じしんあたまなかひろげられた地図上ちずじょうで、きにいているものだ」とってしい。

 そして、これはけてひどわけになるが、天官てんかん五行ごぎょう思想しそうについての失陥しっかんがあった場合ばあいにも、「これは、あくまでファンタジーのたぐいである」とおもってもらえれば、非常ひじょうたすかる。

 また、上記じょうきのような星官せいかん五行ごぎょう、そして、ここではかなかったが中国ちゅうごく神仙妖怪しんせんようかい言及げんきゅうする関係上かんけいじょう固有名詞こゆうめいしおおくなることをまえ、漢字かんじ使つか場所ばしょにはすべて、ルビをる。ひとによっては邪魔じゃまかもしれないが、知識ちしきのないひとにも、あわよくば年端としはのいかない子供こどもにまでたのしんでもらいたいからしていることなので、ご理解りかいをいただきたい。


 なにいたいか、というと

「ここまでうえから目線めせんでものをってきたが、おたがいに肩肘かたひじらず、中国ちゅうごく神話しんわ世界せかいたのしみたい」

というぐらいの、軽挙けいきょ気持きもちでいているのが、この作品さくひんだ、ということである。


 どうか、えるかたには、最後さいごまでっていただけると、幸甚こうじん以外いがい何物なにものでもない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ