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夢幻戦隊ヨーカイジャー  作者: 天道暁


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38/38

episode:38 不滅のミラザウラー軍団

この作品は天道暁によるオリジナルのスーパー戦隊作品です。現在放送されているスーパー戦隊シリーズを制作・放送している各団体とは一切関係ありません。


オープニングテーマ「your kind!」

https://ncode.syosetu.com/n7284ka/1/

12月上旬某日。

妖怪大病院に入院した拓実は、ようやく震えが止まった足で自動販売機に向かっていた。


「販売機」といっても例によって飲み物はボタンを押すだけで無料で提供される。

見た目はどう見ても自動販売機。


すると自動販売機の前に見覚えのある姿。

ウシオンナが押す車椅子に乗った、ホオジロザメに手足が生え病院のパジャマを着たような姿の妖怪。


「ヌラリヒョン!」


「おお、君はヨーカイレッドの……拓実君だったね」


声色も目つきも、以前戦ったヌラリヒョンとは別の妖怪のように柔らかい。


「時々カラステングが見舞いに来てくれて、よく君の話を聞かせてくれるよ」


「治療とかはもう?」


「体のほうはね。君のパンチの痛みは消えて、あの時伝わってきた熱いものだけが、私の中に残っているよ」


「なら頑張った甲斐があった」


「そうだね。お礼にってわけじゃないが、無料のコーヒーでも奢ろう」


カラステングが孤児院にいた頃、ヌラリヒョンは「面白い先生」だったことを思い出した。


車椅子から差し出された腕から受け取ったコーヒーを飲む。

普通のコーヒーが、普通に胸の奥に染み渡ってくる。


「君も入院かね?」


「うん。でももうすぐ退院できる」


「それは良かった。しかし、大変なことになってるね。まさか人間と妖怪が悪魔に手を貸すなんて」


拓実の胸に、治療済みのはずの痛みが甦る。


「その人間の一人にここへ送られた…」


「同族同士で戦うのは辛いだろう。その辛さを私は、可愛い教え子に味わわせてしまうところだった。こうして自分の罪に向き合うことができるようになったのも、君達のお陰だ」


拓実も無料の自販機のボタンを押し、ヌラリヒョンにコーヒーを差し出す。


「デーモンレッドともこんな風に、一緒にコーヒー飲めるかな?」


ヌラリヒョンはコーヒーを受け取り、大きな口で一息に飲み干す。


「飲めるさ、君達なら」


ウシオンナがヌラリヒョンに「そろそろ…」と囁く。


「そうだね。では拓実くん、いつか必ず夜は明ける。その時が来たら、またゆっくり話そう」


「うん…」


ヌラリヒョンの車椅子を押すウシオンナの背中。

親子のような、あるいはおじいちゃんと孫のような、穏やかな空気が漂うのを感じて、拓実は心の奥から流れてきた歌を口ずさんだ。


「かーらーすー なぜ鳴くのー……」


挿絵(By みてみん)



「夢幻戦隊ヨーカイジャー」


episode:38 「不滅のミラザウラー軍団」



一方その頃、雅人を除くデーモンジャー5人は関東某所の海岸に集まっていた。


学、雫、衣歩が海を見つめる背後で、彰とウルフが砂の足場で負荷を掛けたジョギングに汗を流している。


「ウケる! おっちゃん帰ってくるまでずっと走ってるつもり?」


「砂浜に来りゃ鍛えるのが普通だろ」


「土地と時間を有効に利用する権利は全ての人間に平等に保証されている」


「へぇー。どうでもいいけどさっむいから早くおっちゃん帰ってきてくんないかなー」


「これ使う?」


学がトランクから鰹型の枕のような物体を取り出し雫に差し出す。


「あったまるよ」


「マ? どうやんの?」


「抱っこして目の所を押して」


雫が鰹型の枕を抱いて目を押すと、雫の全身が上下左右に激しく震えだした。


「あがががががががががががががががががが!」


「筋肉を強制的に振動させて熱を生み出す『初鰹くん5号』!」


「普通にあったまるモン作れあががががががががががが!」


その時、爬虫類に似た銀色の頭部が水平線の向こうから姿を見せ、雫は鰹型の枕を後方へ投げ捨てた。


「来た!」


「あー! 初鰹くん4号!」


「5号じゃなかったの?」


衣歩が冷静にツッコんでいる間にミラザウラーは海岸に到着。

目からビームを出してデーモンシルバーをコクピットから降ろす。


デーモンシルバーが変身解除。

彰とウルフが速度を上げて走り寄る。


「おっさん、帰ってきたか!」


「おう!」


雫が雅人の周りを跳ね回る。


「おっみや! おっみや! おっみや! おっみや!」


「土産? んなもん買いにいくヒマ無かったけど……でも代わりにいいもん手に入れてきた」



雅人が語る、ミラザウラーとの旅。


砂漠をひたすら歩く、ミラザウラーの巨大な足跡は数分で風と砂にかき消されていく。


デーモンシルバーに変身してコクピットに乗っていれば、昼間の暑さも夜の寒さも生身の時よりは気にならない。


しかしモニター越しに見える景色は砂、砂、砂。

初めは新鮮に見えても2日も続けば飽きてくる。


「なぁ、まだ会えねえのか? おめぇの子分とかいう奴ら」


〔ギャース〕


「そりゃ、『まだ』ってことか?」


〔ギャース〕


「はぁ~。じゃ、次は食べ物でいくか。えー、『あ』、あんこ。『い』、い……いくら。『う』……うなぎ、『え』……」


デーモンシルバーの一人遊びが50音を越え、濁音の半ば辺りに来た所でミラザウラーの足が止まる。


「『ぢ』は相変わらず無ぇな……ん? どうした? 休憩か?」


〔ギャース!!〕


突然地面が激しく揺れ始め、砂の大地を貫き地中から2つの巨大な棺が姿を現した。


「何だ何だ!?」


棺の扉が甲高い音で軋みながら開き、中から現れたのは10メートル程の2体の巨大妖怪。


山吹色のスズメバチのような体のあちこちに継ぎはぎのような模様があり、左右の目の色が違う毒針妖怪ゾンビビー。


〔ビュー! ビュビュビュー!〕


黒光りするハサミムシのような体に触角が生えた骸骨のような顔が付いた骸鋏妖怪スケルトン。


〔ジーーーーーーッ!!〕


ゾンビビーはブンブン羽音を立てて、スケルトンはガサゴソ足音を立てて、ミラザウラーの周囲を回る。


「何だこいつら? 敵か?」


〔ギャーーーーース!!!〕


ミラザウラーが咆哮と共に尻尾を振り回す。


ゾンビビーは高度を上げて逃れたが、スケルトンは直撃を食らった。


が、後退はするも頑丈な外骨格は傷一つ付かず、尻尾の先の鋏を打ち鳴らしながらミラザウラーに迫る。


再び振り回された尻尾を鋏で受け止めると、ミラザウラーは激痛に声を上げながら尻尾を振り上げる


その勢いに降り飛ばされたスケルトンがゾンビビーに衝突しかけるが、ゾンビビーはそれをかわし、毒針を構えてミラザウラーに向かって急降下。


ミラザウラーはこれを口でくわえて受け止め、砂に半分埋まっているスケルトンに投げつける。


〔ビュビュビュビュー!〕


〔ジーーーーーーーーーーー!!〕


激突させられた2体は暫し砂の地面で力無く風に吹かれた後、急に体勢を立て直し、ミラザウラーの足元に駆け寄って6本足の上4本で抱きつく。


〔ビュビュビューーーーーー!!!〕


〔ジーーーーーーーーーーー!!!〕


〔ギャーーーーーーーーーース!!!〕


ミラザウラーは抱きついてきた2体を抱き締める。


「いや、こいつらが子分か!!」



関東某所の海岸。


再会を力試しで喜ぶ巨大妖怪達の話。

デーモンジャー達の反応はそれぞれだった。


「拳は口ほどに物を言うっていうからな! 再会のバトルとは俺好みの奴らだ!」


「脳筋すぎてウケるー!」


「男の友情とかいうやつかしら? よくわかんないけど」


「いや、僕の理論が正しければ、ハチ型で戦闘向きの妖怪は雌だろうね」


「どっちでもいい。日本人に裁きを下せるなら」


そこへアーリマンが静かな羽音を立てて降りてくる。


「戻ったか、デーモンシルバー。ならば今すぐその力を見せろ。人間どもの街を破壊し、ヨーカイジャーが現れたら新たな力で叩き潰せ」


「ああ? 帰ってきたばっかだぞ? ちったぁ休ませろ」


「下等生物め、誰のお陰で生き返れたと思っている」


「コイツのお陰」


雅人が学を指差す。

学がアーリマンに笑顔で手を振る。


「何でもいい。今すぐ出撃しろ」


「じゃあじゃあじゃあ!」


雫が手を上げて跳び跳ねる。


「あたしのいっちばんブッ壊したいトコ行こーよー!!」



午後4時13分、都内某所の高等学校。

部活や補習等で多くの生徒や教職員が校内に残っている。


ピンクの髪を揺らしながら校舎を闊歩する、パンクファッションに身を包んだ雫。


その姿に誰もが振り返り、立ち止まり、語彙力を削がれた声を漏らす。


「かわいい…」


「綺麗…」


「かっこいい…」


雫は不敵な微笑みを湛え熱視線の間を軽い足取りで練り歩く。

その行く手に3人の女子生徒が現れた瞬間、軽快な足音は止まる。


「誰!?」


「かわいすぎんだけど!?」


「うちの生徒じゃないよね!? どこの学校!?」


雫の目に3人の姿が映ると同時に、瞳孔が開き、視界が歪む。


「マジかわいいんだけど!」


「ね、誰!?」


「どっから来たの!?」


3人が駆け足で近付く気配に雫は頭を抱えて蹲る。


「きゃああああああああああああ!!!!!!」


3人組は突然蹲った雫を怪訝そうに見下ろす。


「何?」


「急に大声…」


「キモ…」


蹲った雫の脳内に、投げつけられた言葉の最後の2文字が反響する。


(キモ……キモ……キモ……キモ……キモ…………)


雫はすっと一息に立ち上がり、デビルブレスに変身(チェンジ)カードを入れる。


「悪魔降臨」


一瞬でデーモンピンクに変身。

戸惑う生徒達の混乱に目もくれず、デーモンピンクはデビルブレスに召喚(サモン)カードを入れる。


「サモン、パートナーズ」



イングランド某所の森の奥。

地中から飛び出した巨大なドリルに動物達が逃げ惑う。

尻尾のドリルで開けた穴から愛憎妖怪ピンクシーが這い出し、木々を薙ぎ倒し助走を付けてジャンプ。

空中でピンク色の光になって高速移動を開始。



ピンク色の光が校庭に降り立ち、ピンクシーの姿に戻ると同時にデーモンピンクが4回のガラス窓を突き破り飛び出す。


ピンクシーは目からビームを出してデーモンピンクをコクピットに転送する。


デーモンピンクは操縦捍を握り締め、モニター越しに見える校舎に焦点を合わせる。


「うわあああああああああああああ!!!!!!」


デーモンピンクの叫びと共に、ピンクシーのドリルが校舎の外壁を抉り潰す。

悲鳴と怒号とバラバラの足音が空気を震わせる。


「ああああああああああああ!!!!!!」


ピンクシーの前足の爪が、抉れた校舎を引っ掻き回しガラスとコンクリートの破片を飛び散らせる。


がむしゃらな破壊と破壊の狭間で、あの3人組の一人が瓦礫に足を挟まれ逃げ遅れている姿が見えた。


「やめて……」


聴力を強化された耳は、か細い声をコクピット内からでも捉えられる。


「…………は?」


「やめて……」


「てめえはやめてっつってもやめなかっただろオオオオオオオオオオオ!!!!!!」


身動きの取れない女子生徒に巨大な爪が振り下ろされようとしたその時、真横からの衝撃によりピンクシーの体が吹っ飛び校外の道路に叩きつけられた。


駆け付けたネコマタン、そしてコクピット内のヨーカイピンクが、横たわるピンクシーに強い視線を向ける。


デーモンピンクは裏手で額を押さえて天を仰ぐ。


「うっっっざ。なんでそんなヤツ助けんだよオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!」


飛び起きたピンクシーが回転ジャンプからドリルを振り下ろす。


ネコマタンがバックジャンプでギリギリかわし、ドリルは勢いのまま校庭に大穴を空ける。


そこへ駆け付けたヨーカイジャー、安全な所から破壊活動を見ていたデーモンジャー、両陣営ピンク以外のメンバーが走りながら変身して校庭に集まる。


「妖怪変化!」


「悪魔降臨!」



「誰が呼んだか旅烏 鼻高々にてんつくてん 天に代わって只今参上! 空の勇者、ヨーカイレッド!」


「誰が言ったか川流れ 流れるどころか掻き分けて 登って飛び出せナイアガラ! 水の戦士、ヨーカイグリーン!」


ヨーカイピンクはネコマタンのコクピットで名乗りに参加。


「誰が言ったか猫かぶり 花も恥じらうJK3 嘘はいらない夢見る乙女! 獣のアイドル、ヨーカイピンク!」


「誰に言われどカマわない イタチごっこにピリオド刻み 腹を切らずに悪を斬る! 風の剣士、ヨーカイブルー!」


「誰を染めるか狐色 こんこん今夜も手鞠歌 お目にかけましょ万華鏡 幻の賢者、ヨーカイイエロー!」


「誰もオイラを止められねえ! 当たるも八卦の大予言! 爆走疾風ギンギラギン! 閃光の覇者、ヨーカイシルバー!」


「夢も現も守るが仏 夢幻戦隊!」


「ヨーカイジャー!!!!」



「誰が言ったかコウモリ野郎 十字架出されりゃ噛み砕け! バットエンドに震えて眠れ! 闇の破壊者、デーモンレッド!」


「誰にしようかモルモット サインコサインインテリジェント 倫理なにそれ美味しいの? 鋼の天才、デーモングリーン!」


デーモンピンクもピンクシーのコクピットで、前回より語気を強めて名乗りに参加。


「誰も彼もがマジうぜえ フェアリースマイル→キラークラッシュ! リアも非リアもまとめてどかーーーん!!! 地獄のヒロイン、デーモンピンク!」


「誰も彼もがロンリーウルフ 下駄を脱がせろポリティカル みんな違ってコレクトネス 月のジャッジマン、デーモンブルー!」


「誰が呼んだか女郎蜘蛛 眠れぬ夜に糸をかし この世の終わりまで酔わせてあげる 白夜の魔女、デーモンイエロー!」


「誰もいつかは墓の下 戻ってきてみりゃ何だこりゃ? とりま一発ブチかます! 黄泉の帰還者、デーモンシルバー!」


「触る俺らに祟り有り 悪魔戦隊!」


「デーモンジャー!!!!」



ヨーカイグリーンは初めて聞くデーモンシルバーの名乗りに首を捻る。


「黄泉の帰還者……。お前、なんでこの前はいなかった?」


「まあちょっと、ダチのダチに会いに行っててな!」


嘘は言っていない。


「おっさん、さっそくダチのダチ呼んで雫に加勢してやれ。俺らはあいつらブッ潰す!」


「おう!」


デーモンシルバーはデビルブレスに召喚(サモン)カードを入れる。


「えーっと、何つーんだっけな?」


デーモンイエローが耳打ちする。


「あーそうだった。サモン、パートナーズ!」



海岸で待機していたミラザウラーが空を見上げ、尻尾を地面に叩き付けてジャンプすると同時に銀色の光になって高速移動を開始。



南米某所の砂漠地帯。

砂の大地から巨大な棺がせり上がり、中から現れた毒針妖怪ゾンビビーが羽音を立てて飛び上がると同時に山吹色の光になって高速移動を開始。


続いてせり上がってきた巨大な棺から骸鋏妖怪スケルトンが助走を付けてジャンプ、黒い光になって高速移動を開始。



3色の光が降り立ち、ミラザウラー、ゾンビビー、スケルトンの姿に戻って学校を取り囲む。


ヨーカイグリーンは「黄泉の帰還者」への疑念を一先ず飲み込み、現れた巨大な敵への対応を優先した指示を出す。


「勝、頼む」


「うん。サモン、パートナーズ!」



「さわやか草原」を走る予言妖怪ブルクダン、並走する爆走妖怪オボログルマ、上空に疾風妖怪イッタンモメン、3体同時に高く飛び上がり銀色とオレンジ色と紺色の光になって高速移動を開始。



3色の光が空中でブルクダン、オボログルマ、イッタンモメンの姿に戻り、学校を取り囲む3体に上空から睨みを利かせる。


「ん? そっち3匹いっぺんに呼べるのか?」


「うん! オイラのムゲンライザーにはカードが一度に3枚入るんだ!」


「へぇー、便利だなぁ。俺のは何でそう作らなかったんだ?」


「ヨーカイジャーのみたいに2種類作る必要ないだろうって、6人共通の1枚しか入らないやつだけにしたってフランケンが言ってた」


「お前のパートナーはしゃべれていいな。ま、こっちの3匹のほうが強そうだからいいか」


〔ギャーーーーーース!!〕


ミラザウラーは目からビームを出してデーモンシルバーをコクピットに転送。


「オイラ達もいくぞ!」


〔モォ~!!〕


ブルクダンも目からビームを出してヨーカイシルバーをコクピットに転送。


「いくぞ!」


「オウ!!!」


「やっちまえ!」


「わーい!」

「ブッ潰す!!」

「フッ……」

「ウフフ…」

「やるぜぇ!」


ヨーカイグリーンとデーモンレッドの号令で戦闘開始、と同時にヨーカイレッドはデーモンジャーがいる方向の真逆の方へ走り出す。


「おい待ちやがれ!!」


デーモンレッドがそれを追い走り出す。



ヨーカイレッドは走りながらムゲンブレスの通信機能でヨーカイグリーンに避難が完了している場所を聞いて体育館に駆け込み、同時にクロノスマッシャーを装備してダイヤルを回す。


体育館奥のステージに飛び乗り、追ってきたデーモンレッドを充分に引き付けたところでクロノスマッシャーのボタンを押す。


ヨーカイレッドは体感10秒間、周囲の全てがスローモーションのように見える。


「必殺妖技・時空百烈拳!」


ステージから飛び降りると同時にデーモンレッドに超高速の連続パンチを叩き込む。


金色の軌道がデーモンレッドのボディを貫いていく中、一瞬、赤いフルフェイスマスクの奥から鋭い視線が光り、右手が連続パンチを受け止める位置へ向けて微かに動いたところでクロノスマッシャーのデジタル表示の数字が「0」になり、デーモンレッドは吹っ飛び床に叩き付けられ変身解除。


「何だ今のは……!?」


側を走り抜け出口へ走る足音が耳に入り、彰は上体を起こす。


「待て! 勝負はまだ……」


ヨーカイレッドの姿はすぐに見えなくなり、彰は床を殴ってヒビを入れる。



校庭では空飛ぶ魔法のロボット掃除機に乗ったデーモンイエローがマジョスティックの先から出ている糸をジニアスハンマーを持ったデーモングリーンの足に括り付けて回転している。


「名付けて黄緑ハンマーUFO!」


「ダサい技名ね。あの子猫ちゃんなら何て名付けるかしら?」


「えっと、結月なら……ああああああ!!!!!」


ヨーカイイエローは避けるのに必死で名付けどころではない。


この回転技はヨーカイイエロー、ヨーカイグリーン、ヨーカイブルー3人同時に襲いかかる。


ヨーカイグリーンがガチコンハンマーで受けようとするが、急に逆回転に切り替えられ構えの反対側から打ちつけられたジニアスハンマーに吹っ飛ばされる。


「うわあああああ!!! ……あいつら目が回らないのか?」


「私は平気」


「僕は回ってるー!」


ヨーカイブルーがブライブレードを装備し、魔法の糸を斬り捨てようと助走を付けてジャンプ。


しかしデーモンブルーによる遠距離からの銃撃に撃ち落とされる。


「真珠湾攻撃の報いを受けろ!」


「お主は知らぬのか! 2016年、当時の日本の首相とアメリカの大統領が、どことどこで、何をしたか!」


「知っている! だがそれで日本人の罪が消えたわけじゃない!!」


「まったくお主という者は…」


ヨーカイブルーもムゲンシューターを装備して銃撃戦を開始。



被害を最小限に抑えるため、ネコマタンはピンクシーを空中に誘導する。


そこへゾンビビーが毒針を構えて突進するが、イッタンモメンに体当たりで吹っ飛ばされる。


ゾンビビーはイッタンモメンに標的を変えて毒針攻撃を仕掛ける。


飛行能力はイッタンモメンのほうが優れているので避けることはできるが、毒針を警戒して下手に近付けず攻撃を躊躇う。



地上ではオボログルマがスケルトンにガトリング砲を発射。


スケルトンは尻尾の鋏をもたげて弾丸の約半数を切り刻むが、もう約半数は刻みきれず直撃を食らう。


しかし頑強な外骨格に効果は薄く、鋏を打ち鳴らしながらオボログルマに接近していく。



ミラザウラーがブルクダンに尻尾を振るう。


ブルクダンは後ろ足で立ち上がってこれをかわし、そのまま倒れ込んで振るわれた尻尾を前足で踏みつける。


〔ギャーーーース!!〕


ミラザウラーは激痛に叫ぶが、直後に自ら尻尾を切り離す。


切り離された尻尾がブルクダンの前足の下でのたうち回ろうとする。


戸惑うブルクダンを、ミラザウラーは新たに生やした尻尾で一撃を食らわし吹っ飛ばす。


〔モォ~!〕


「うわああああああ!!!! もう尻尾生えたのか!!!! トカゲすぎるだろ!!!!」


〔ギャーーーース!!!!〕


「こうなったら……」


ヨーカイシルバーはムゲンライザーに合体(ユナイト)カードを入れてムゲンドライバーにセット。


「夢幻合体!!」



ブルクダン、オボログルマ、イッタンモメンが集合して変形を開始。


ブルクダンの四肢と尻尾が折り畳まれながら体全体が直立、胴体下半分がスライドして2本に分かれて「足」になり、首から上の頭部が真っ直ぐに前を向く。


オボログルマの胴体前部が伸び、全体的にタイヤとガトリング砲の付いた腕といった形状になりブルクダンの左腕部分に合体。


イッタンモメンの尾が折りたたまれ、胴体前部が伸び、全体的に左右両側に鋭いカッターの付いた腕といった形状になりブルクダンの右腕部分に合体。


最後にブルクダンの首が回転扉のように回転、中から人型の顔が姿を表した。


「完成、合体巨人・ムゲンショーグン!!」


ヨーカイシルバーがその名を叫ぶ。


ムゲンショーグンは両腕の武器を交互に力強く前に突き出し、銀色の光を放ちながら腕を組んでポーズを決める。



「あいつら合体しやがった! お前らはできねえのか?」


〔ギャース……〕


〔ギュー……〕


〔ジー……〕


ムゲンショーグンが左手のガトリング砲を発射。

合体前より威力を増した弾丸がミラザウラーら3体の体表に火花を散らし、衝撃はコクピットのデーモンシルバーにも伝わる。


「うわあああああああ!!!!! くっそ、こっちも合体できれば……」


その時、3体の体がそれぞれの体色と同じ色の光を放ち、その光がミラザウラーのコクピット内に収束して1枚のカードになる。


「これは……そうか!!」


デーモンシルバーはカードを手に取りデビルブレスに入れる。


「あっちが『夢幻合体』だから…………悪魔合体!!」



ミラザウラー、ゾンビビー、スケルトンが宙に浮き上がり合体を開始。


前傾姿勢のミラザウラーが直立し、後ろ足が伸びて、前足と尻尾は背中側に畳まれる。


ゾンビビーの6本足が畳まれ、4枚の翅は頭側に畳まれて毒針の付いた腕といった形状となりミラザウラーの頭の左側に合体。


スケルトンの6本足が畳まれ、鋏の付いた腕といった形状となりミラザウラーの右側に合体。


ミラザウラーの頭頂部から人型の頭部が生える。


これで合体完了らしく地に足を着ける。



「おおお! お前ら合体できたじゃねえか! …………ん?」


デーモンシルバーが話し掛けようと操縦捍を動かそうと新たな合体巨人は何の反応も示さない。


デーモングリーンが回転しながら叫ぶ。


「雅人~~~~!! そいつ名前付けないと動かないよ~~~!!」


「名前か……」


デーモンシルバーは顎に手を当てて考える。


ヨーカイシルバーは気付いた。

先日、ついデビルキングに名前を付けてしまったヨーカイピンクはネコマタンのコクピット内で空中での戦いに集中している。


相手に名前が付くまで動けない今こそ攻撃のチャンス。

ムゲンライザーに必殺カードを入れてムゲンドライバーにセット。


「必殺大妖技(ひっさつだいようぎ)・銀輝魔砕轟《ライジングギャラクシー》!!!!!」


ムゲンショーグンが必殺技の最初の動きに入ろうとしたその時……


「完成、デビルフリード!!」


デーモンシルバーがその名を叫ぶ。


新たな合体巨人の目に光が宿り、威力を増したガトリング砲の弾丸全てを左手の毒針による突きで粉砕する。


「何っ!?」


「そっちがムゲンショーグンなら、こっちは『将軍』を英語にして『フリード』。当然だろ?」


左手のチョップによる突き上げを右手の鋏で受け止め、ムゲンショーグンの胸を左手の毒針で貫く。


〔モォ~~~~~~!!!〕


「ムゲンショーグン!!!」


ムゲンショーグンの体に毒が回り、足がふらつき始める。


「ムゲンショーグン!! 大丈夫か!!」


〔モォ~……〕


ムゲンショーグンは膝を突き、力を振り絞り体制を立て直そうとするも叶わず、地面に平伏してしまう。


「ムゲンショーグン!!」


ヨーカイシルバーが操縦捍を引いても反応が無い。


「ようし、このままとどめを……」


平伏したムゲンショーグンに向けてデビルキングの足を一歩踏み出させたところで、上空から響いてきた声がデーモンシルバーの耳に入り操縦捍を引く手を止める。



戦いが繰り広げられている校庭の真裏。

妖怪治安維持部隊の誘導により生徒と教職員達の避難が行われている。


裏門から逃げる人々の頭上から立ち上るどす黒い煙のようなデビルギーが、屋上にいるアーリマンが持っている人形浄瑠璃の人形のようなデビルギー容器に吸収されていく。


アーリマンが満足げにほくそ笑んだ次の瞬間、背後からの銃撃にデビルギー容器は弾き飛ばされる。


「ヨーカイレッド……」


「どっかにデビルギー集めてる悪魔がいるだろうと思ってたけど、お前だったか!」


「貴様がここにいるということは、デーモンレッドがしくじったか。使えん下等生物だ」


「そう思うならあんなことやめさせろよ!」


「そうはいかない」


アーリマンがヨーカイレッドに向けて黒い光を放つその一瞬前、ヨーカイレッドはクロノスマッシャーのボタンを押して体感5秒間の超高速活動を開始。


黒い光をかわし、アーリマンの背後に回って渾身の力を込めたパンチを放つ。


スローモーションの世界が速さを取り戻すと、アーリマンは少しよろめくも踏みとどまり、振り返りざまに鋭い爪を振り抜く。


ヨーカイレッドはこれを真横に転がってギリギリかわす。


「だめか……」


その時、突然響いてきた声に両者とも上空に目を向ける。



ネコマタンとピンクシーの空中戦は激しさを増していく。


ネコマタンの連続引っ掻きをピンクシーが爪で捌き、大振りのドリル攻撃をネコマタンが宙返りでかわす。


一進一退の攻防の中、ヨーカイピンクがコクピット内から声を掛ける。


「聞いてるよ。あなた、学校行ってないんだよね?」


「!?」


デーモンピンクの操縦捍を握る手が微かに震える。


「もしかして、ここ、あなたの学校?」


手の震えが大きくなる。


「何かあったんでしょ? あたしで良かったら話聞くよ?」


マスクの奥で呼吸が荒くなる。


デーモンピンクの操作が止まっても、ピンクシーの意思で攻撃は続く。


ドリル攻撃をかわされ、ネコマタンが攻撃に転じようとする一瞬の隙を見逃さず、空を蹴り牙を剥いて迫ろうとしたその時……


「いいいいいいいいいいいいい!!!!!」


コクピット内のデーモンピンクが激しく床を蹴り始めた。


「いや! やめて! 痛い! 痛い! いやああああああああああああ!!!!」


変身が解け、雫は座席にしがみつきながら叫ぶ。


「やめて! やめて! やだ! やだ! ああああああああああああ!!!!!」


「何……?」


ネコマタンとヨーカイピンクは思わず攻撃の手を止める。

ピンクシーも何かを察した様子で牙を収める。


雫の叫びは地上で戦う者達の耳にも入り、デーモンジャー達は先日の出来事を思い出す。



国内某所の廃業したテーマパーク跡地。


アーリマンの招集により、人類排斥派西洋妖怪達が集まってきた。


デーモンジャー達が初めて乗るコクピット内の感覚をそれぞれに楽しんでいる中、ピンクシーのコクピット内から耳に突き刺さるような叫び声が響いてくる。


「いや! いや! やめて! いやああああああああああああ!!!!!!」


それは黒髪ノーメイクで地味な服装の雫の声。


「なんだなんだどうした?」


「うーん、もしかして、一人無理矢理連れてきた?」


「だとしたら人権侵害だ」


アーリマンは舌打ちして、コクピット内の全員に聞こえるよく通る声で説明する。


「こいつは人間に狭い所に閉じ込められて殴る蹴るの暴行を受けたことがあるらしい。それ以来、狭い所に入るとこうなるようだ。世界に復讐したければまず、こいつを何とかしろ」


「何とかって言われてもよォ…」


彰が溜息をつく。


妖怪達は目からビームを出してデーモンジャーを地上に降ろす。

雫は肩を抱いて震えながら蹲る。


「なんでこいつが選ばれたんだ?」


〔ギュギュギュー…〕


〔ピンクシーにはその人間と似た経験があるのであーる。小さかった頃、人間に捕まって檻に入れられ、珍しいピンクのレッサーパンダとして売り飛ばされそうになり、抵抗したら虐待されたのであーる〕


〔僕達妖怪には人間には見えない状態になる術があるんだけど、その頃のピンクシーはまだ使えなかったんだ。何とか逃げ出して、その後、僕達と同じ人類排斥派妖怪になった〕


「お前ら全員そんな目に遭ったのか?」


〔ピンクシーのように人間から直接被害を受けた者もいれば、我輩のように下等生物どもがのさばっているのが目障りだというごく自然な感情を、妖怪社会の掟により抑圧され続けてきた者もいて、人類排斥派妖怪も様々なのであーる〕


デーモンジャーは震える小さな背中にそれぞれの境遇を重ねる。


「私に任せて」


衣歩が雫に目線を合わせ、そっと肩に手を回す。


「あなたよりほんのちょっぴりお姉さんの私から、嫌な世の中を少しだけマシに生きていくためのアドバイス。一つ、秋でも冬でも紫外線対策を忘れないこと。二つ、ネットで騒いでるフェミニストの言うことは信じないこと。そして三つ、辛いことがあった時は思いっ切り気分を変えてみること。髪を染めてみるのはどう? ピンクとか似合うかもね」


雫の震えが止まり、潤んだ瞳で真っ直ぐに衣歩の目を見る。


「ピンク……?」




衣歩の自宅。

変身前の魔女の手で髪の色が変わっていく様は、雫にはまさに魔法のように思えた。


鏡に写ったピンク髪の自分を見て、雫は目と口を開いて息を漏らす。


「どう?」


「すごい……鏡の中で知らない子がしゃべってる……」


「世界が違って見えてくるでしょ? 私も金髪にしたときはそうだった」


「お姉さんも、何か嫌なことあって染めたの?」


「聞かないで」


「うん……」


衣歩は雫の髪をそっと撫でる。

指の間をすり抜けていく心地よい感覚に不思議な懐かしさを覚える。


「じゃあ、この髪色に似合う服でも買いにいこうか?」


「ちょっと待って」


雫は鏡の側に置いてあった化粧品を手に取る。


「これ使ってもいい?」


「どうぞ」


雫は鏡に顔を近付けながら、左の頬に割れたハート模様を描く。


鏡の中にいる自分が、今まで見たこともない色に瞳を輝かせる。


「ウケる……!」


薄暗い空に雷が光る。



雫の叫びが校庭に突き刺さり、ヨーカイジャー、デーモンジャー供に戦いの手を止める。


彰が肩を押さえながら体育館から出てきた。


「おっさん! 狭くてもいい、乗せろ!」


その意味を察したデーモンシルバーがデビルフリードに体育館出入口の方を向かせる。

デビルフリードは目からビームを出して彰をコクピットに乗せる。


「こいつ飛べるか?」


「一応、飛べる奴も合体してるが……」


〔ギャーーーース!!〕


デビルフリードは両腕を上げて高く飛び上がってみた。

どうやら飛行能力は備わっていたらしく、毒に苦しむムゲンショーグンを残して何処かへと飛び去っていった。


それを気配で察したピンクシーは、叫び続ける雫をコクピットに抱いたまま、デビルフリードと同じ方向へ飛び去ろうとする。


「待って!」

〔ニャニャニャー!〕


重なるヨーカイピンクとネコマタンの声に立ち止まり、ピンクシーはこれまでとは違う凄みを含んだ視線を向け、また向きを変えて飛び去っていった。



デーモンイエローは空の彼方で小さくなっていくピンクシーの後ろ姿を見ながら、雫が好きそうなノンアルコールカクテルのレシピを考えていた。


宙ぶらりんになっていたデーモングリーンをロボット掃除機の上に引き上げ、銃撃戦を続けていたデーモンブルーに声を掛ける。


「ウルフー! 今日はここまでー!」


デーモンブルーは舌打ちと同時に最後に3発だけ撃って走り出す。

ヨーカイブルーが追い掛けようとするが、ヨーカイグリーン、ヨーカイイエロー共々、デーモンイエローが打ち上げた魔法の蜘蛛の巣が放つ光に目が眩み、デーモンジャー3人を見失ってしまった。



アーリマンは全てを不服そうに見届けた後、屋上から急降下して校庭に落ちていたデビルギー容器を拾い、ヨーカイレッドの銃撃をかわしながら飛び去っていった。



ヨーカイグリーンはヨーカイイエローに、ガキの能力(スキル)カードを使ってムゲンショーグンの毒を吸い出すように指示。


ヨーカイレッドはアーリマンが見えなくなった方向を暫し見つめた後、仲間達と合流。


「なあ智和、俺、病院でヌラリヒョンに会ってさ」


「おお」


「同族と戦うのは辛いだろうって言われた」


「辛いか?」


「まあな。でも……」


抉られた校舎と、瓦礫の中から助け出される生徒を目に映す。


「俺達がしてることは間違ってない。それだけはわかる」


「そうだな…」


応急措置を受けたムゲンショーグンは、持ち前の耐久力と合体している巨大妖怪3体分の気力で何とか立ち上がる。


「オイラの妖力も分けてやりたいけど、でっかいお前らには全然足りないよな……」


〔モォ~~!〕


「気にすんな、オイラも油断した。無理せずゆっくり帰ろう」



ヨーカイイエローはガキの能力カードを仕舞い、ムゲンショーグンの足をポンポンと軽く叩く。

と、ビームに包まれネコマタンのコクピットに取り込まれる。


「ん?」


無言で抱き付いてきたヨーカイピンクの頭を撫でる。


「うんうん。今日うち来る?」


「今日手巻き寿司だから…」


「うん」


「千影ちゃんがあたしんち来て…」


「うん、わかった」



約1時間後、衣歩がバーテンダーを努めるバー「Spider Style」。


雫の顔が伏せられたカウンターに、衣歩がピンク色のノンアルコールカクテルを置く。


雫が一口。

柔らかなピーチ味が口いっぱいに広がる。


「見た目通りの味…」


「わかりやすいでしょ?」


「だけどあたしは、見た目ばっかかっこつけて、かっこ悪い…」


「人間誰しもかっこ悪いものよ」


「だったらあたしは妖怪になりたい」


「フフッ、『早く人間になりたい』なら聞いたことあるけど」


雫はノンアルコールカクテルを一気に飲み干し、唇を舐めながらグラスの底を見つめる。

衣歩は棚に置いたピーチ味のシロップに手を伸ばす。


「そっち飲んでみたい」


雫が下段の棚のウイスキーを指差す。


「これはお酒だからだめ」


「えー? 世界をブッ壊す地獄のヒロインちゃんがお酒飲んじゃだめなのー?」


「20歳未満の変身ヒロインがお酒を飲むと、顔と声が変わって戻らなくなるっていう都市伝説があるの」


「なにそれこわい。だったらお酒飲まない。あたし最近、この顔と声気に入ってるから」


「最近?」


「うん。おねーちゃんがピンクにしてくれてから」


「そう…」


衣歩が振るシェイカーから甘いピーチの香りが広がってくる。


【to be continue…】


挿絵(By みてみん)

本編を読んだ後は「ヨーカイジャー悪魔データベース」で、登場した悪魔の情報をチェックしよう!


https://ncode.syosetu.com/n9246jz/32


公開中のデジタルコンテンツ、その他の情報は作者Instagram「 @satoruyoukaidaisuki 」とX(旧Twitter)「@shousetuyokai」をご覧ください

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