第4話 完全記憶能力保有少女
小汲優奈。
先ほど自分に話しかけてきた少女の名前である。彼女は日本一の私立小学校出身で常に成績はトップクラスだったという。
容姿はどこかの国とのハーフを思わせる金髪とブルーアイ。さらに驚くことに彼女には、まるで超能力とも言えるような人間離れした特技がある。
_____完全記憶能力
「いやいや」
冷めた目で、その少女を見る松代正樹。
「まあねぇ、初対面の人は笑ってバカにしたりしてくるけど本当だよ」
鋭い蒼の眼光でこちらを見ながら少し微笑んで紙を渡してきた。
「ここにアルファベットとか数字とか記号でもいいから好きに50個くらい羅列して」
「は?」
「それを一瞬だけ見せて。全部記憶して答えてあげるから」
「ふーん。面白そうだからやってやるよ」
正樹はキーボードを出鱈目に打つように紙に不規則な文字記号を羅列した。
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「50個かどうかは分からないけど適当に書いたよ」
「そっ。なら私に一瞬だけチラッと見せて」
言われた通りほんの一瞬だけ見せる。
「おっけ。認識できたよ」
ほんとかよ。疑いの目で声の主を見る。
「それじゃ言っていい?」
「どうぞ」
「ケー、サン、サン・・・」
マジかよ。
「・・・小文字のディーとエイチ。ぎゃ。小文字ダブル」
「・・・」
「すごい?」
「すごいよ」
「いやーーーーっっ!!!久しぶりにこういう反応見れたなぁ!」
突然大きな声を上げて喜びだす。
「わわっ急にうるさいって」
「いやさあ、ここって優秀な生徒の集まりっていうけどさ。実はほとんど顔見知りなんだよねぇ」
「そうか。逆に俺みたいな公立小学校出身なんて珍しいのか」
日本の上位100人の天才が集められているこのSJHであるが普通に考えて偏差値の高い私立小学校の生徒が大半になるのは必然である。
「そうそう。だから純粋に私の記憶力に驚いてくれる人っていないと思ってたんだよね。だから結構嬉しかったんだよ」
始めは入学式早々にとるようなヤバいやつだと思っていたが話してみると案外普通のやつだと思えてきた。
「ごちゃごちゃうるさいんだよゴミども」
クラス中が静まり返る。自分たち以外の話していた人たちも話をやめ席に着く。
「えっ」
「はぁ。相変わらず空気悪くするよねぇ」
神城悠騎。こいつに関しては最初に思った通り「嫌な奴」なのかもしれない。




