第5円 チンピラ成敗
こちらのお話でもお久しぶりです!
また更新を始めさせていただきます!
「おい!店主!いるんだろ!!早く開けろや!」
「蹴破っつぉこら!」
店の外から今にでも踏み込んで来そうな声が聞こえた。
「はぁガンダさんすいません約束通り出て行きますね……もし無事だったらまた来ますんで……」
ハルトがそう言い店を出ていこうとすると……
「待てよ兄ちゃん。裏に隠れてな」
「えっ?」
「俺はあんたに興味が湧いたよ。庇ってやるから裏に隠れてろって言ってんだよ」
ハルトはポカンと口を開けていたがしびれを切らせたガンダに襟を掴まれると片手で持ち上げられ裏に投げられた。
ドガーン。
「なんだいお前ら店の前で大声なんて出しやがって」
「やっと出てきたか。おい店主よ。ここに変な格好をした見慣れないやつは来なかったか?」
「もし隠してんなら素直に出した方がいいぞ?言ってる意味わかんだろ?」
ガンダが扉を開けると先ほどの2人組が威圧的に首を突き出して脅してきた。
「はあ?格好がおかしい客はお前らしか来てねぇよ!商売の邪魔だから早く帰りな」
「あぁ?お前俺らをここらを仕切るライガイド商会の組員だと知って言ってんのか?」
「兄貴は幹部のラーク様の右腕なんだぞ?謝っておいた方がいいんじゃねぇか?」
「なんだお前さんらあのライガイド商会だったのか?それじゃ俺がライガイド商会商長のライガイドの専属武器商人ってことも知ってるよな?」
「なっ!?商長の専属……マジかよ……」
「兄貴……やばいっすよ……!」
チンピラ2人が顔を真っ青にしながら後退りをするとガンダが追い打ちをするように鋭い目で睨んだ。
「お前らこの話はライガイドのやつにさせてもらうぜ。追い剥ぎなんかしやがってどうなるか覚えておけよ?」
「ひぃーーーすいませんすいません!俺ら……依頼に失敗した賠償金で金に困ってたもんでこんなことをー魔が差しちまっただけなんですよーー」
「おっ俺は兄貴の言う通りにしただけっす……」
「おい!お前裏切るのか!」
「兄貴がしようと言ったんじゃないっすか!」
チンピラ2人がお互いに醜い言い争いを始めた。
「お前らいい加減にしろやーーー!!」
ガンダの一声でチンピラは大人しくなった。
「おい兄ちゃんもうでてきていいぞ。ん?兄ちゃん早く出て来いや」
ガンダがおかしいなと裏を見るとハルトは気絶していた。
「おい兄ちゃん!どうしたんだ!」
「おいお前らまさか何か薬でももってやがったのか!?」
「いやいやいやいや俺らにそんな甲斐性ないですよ!ナイフも脅しのために持ってただけで指す気なんてなかったですし……」
「兄貴……そう言えばガンダさんが扉開ける前なんかすごい音しましたよね……ドガーンって……」
「「「………………」」」
三人の間にしばし沈黙が流れた。
「……あっ……」
ガンダがなにか思い出したように真っ青になるとハルトを揺さぶりながら「兄ちゃんすまねぇ……まさか気絶するとは……」と言った。
チンピラ2人のジトーーーーっという視線をガンダに向けた。
そうハルトはガンダに投げられた衝撃で壁に激突し、気絶したのだった。
数分後。
「ん……うん……」
「おお兄ちゃん起きたか!」
ハルトの顔を3人が覗いていた。
「うわーーさっきのチンピラ!!」
カミトがガバッと起き壁際まで後退するとガクガク震え始めた。
「兄ちゃん。こいつらはもう大丈夫だ。きつく言っといたからな……それよりもビビりすぎだろ」
「ハルトさんさっきはすいませんでした……俺らが悪かったです。申し訳ありませんでした!」
「すいませんっす!!」
ガンダの言葉に続き先程まで自分を追いかけてきていたチンピラが敬語で誤ってくる姿に状況を飲み込めずハルトは困惑していた。
「実はな……」
ハルトは自分が気絶していた時の話をガンダに聞くと「ほへー」っと腰が抜けたように座り込んだ。
その内容とはチンピラがガンダに言い負かされ、反省の印としてしばらくの間ハルトの案内役をするということだった。
この世界について知らないというハルトには願ってもない申し出であった為若干の不安はあった受けることにした。
驚くことにこのチンピラがラークというものの右腕なのは本当らしく商会にも顔が聞くということでこちらも都合がよかった。
「さっきはすいませんでした。許してもらえるとは思わねぇすけど案内役としてこき使ってください!」
「俺はキィと言います。こいつは舎弟のロックです」
「ロックっす!さっきはごめんっす!」
深々と頭を下げて来ている2人を見て少しだけ信じてみようかな?と思ったハルトだった。
ハルトは一悶着開けて2人の仲間?を手に入れたのだった。
私の別の連載作のカミラチも連載再開しました。
ぜひそちらの方もよろしくお願いします。
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