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貧乏神からの贈り物  作者: 雪風花


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貧乏子爵領の領主のお父様

お父様は今日も泥だらけになり我が子爵邸に戻ってきた。

私達家族はお父様を玄関で出迎えた。   

子爵領は3か月前大きな災害に見舞われ、復旧作業に忙しが、父は疲れのせいでこのところ元気がない。

父は私の顔色を見て、自分の部屋に戻り、少しベッドで休むように言った。

私は自分の部屋に戻ったが、最近疲れが酷く、長く立っていることがこんなんになってきている。

おまけに皆には見えないものが見えるようになっている。

その人は父のお父様、私のお爺様が亡くなってから、時々気配のようなものを感じることはあったが、最近その姿をはっきり見ることが出来るようになった。 

白い杖を持ち、衣服はボロボロ、髪は長く手入れされていないのか、ボロボロであるが、なぜか悲しそうな威厳のある顔をして、姿は乞食のようではあるが、顔は立派で神のようでもある。

母や小さな弟にその男のことを聞いてみたが、そんなものはいないと言われた。

去年あたりから我が家の経済は枯渇しており、使用人は次々辞めていった。

今は長年この家にいて働いてくれている執事だけだ。

彼は父の友人の子供であったが両親が事故で死に身寄りが誰も引き取らなかったので、我が家にやってきた。   父は彼を貴族学校に入れ、学問をつけさせたが、彼は恩を忘れず、この家の執事として働いてくれていた。     

彼は家に住まわせてもらい、食事をさせてくれれば、給金入らないと言ってくれているが、彼にここに留まってもらうのは、無理のように思える。

彼は優秀でまだ若いので、平民になる貧乏な家族といるより、どこかに仕事を探したほうが良いと父は言った。

母は美しい人で今では洋裁の仕事をして、家計を助けているが、貴族の奥方が洋裁の仕事と社交界では嘲笑をあびている。

母は古いドレスを何度も仕立て直して着ているが、その服もすでに色が少し褪せてきてしまった。

私が病弱で母の実家から持ってきた宝石はすでに私の治療でお金に代えてしまい一つも残っていない。

私は幼いころから肺が悪く最近は食事がほとんどとれないので、栄養不足で肺炎がますますひどくなってしまったようだ。

なんとか14歳までは生きてきたが、このままでは、5歳になる前にこの世からいなくなりそうなくらい最近調子が悪い。

マリアは鏡を見て、自分がやせて、まるで骸骨のようだと思った。

顔は青白く、落ちくぼんだ、緑色の目、髪には艶がまるでない錆びた赤銅のような色をしている。

そんな自分の映る鏡の前にその男ははっきり姿を現した。

もしかしたら、死神様?  私は思ったが、死神様がこんなよれよれなはずがない、もしかして泥棒?とも思ったが、我が家にはもうお金になるような物は残ってない。

まあ、誰でも良いわ、私の神様、どうぞ、私を助けてください、マリアは自分の後ろに映っている神?に向かいそう祈った。



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