第58話「良心からのジンサへの嘘」
海のレストラン「デリシャン」で、ジンサは今日も接客中だった。
ショパンとラフマニノフも来店していた。
ショパン「ラフマにチャーハン対決で負けてから、少しは反省して、料理うまくなったか?? ジンサ?」
ジンサ「あの悔しさから、オレは料理研究にかける時間を2倍に増やし、精進してきたさ」
ラフマニノフ「2倍に増やせたってことは、、今まで料理に全力じゃなかったってことだ!! まだまだ甘いな!!」
ジンサ「なんだと!!」
ラフマニノフ「じゃあ、お前の作った一番の自信作料理を出してくれ。一番お気に入りといえる極上の一品をな」
ジンサ「だったらこれだ!!!」
ジンサはあらかじめ、ショパンとラフマニノフが来店してくるのにあたって、2人に食わせようと用意していたあるラーメンを出した。
ジンサ「チーズたっぷりガーリックラーメンだ!!!」
ラフマニノフ「どれどれ、では食べてみよう!!」
ラフマニノフとショパンはジンサの出したラーメンを啜った。
ラフマニノフ「む?これは?」
ジンサ「うめえだろ?? 俺が今まで作ってきた料理の中でも最高峰の美味しさだと自負してるぜ」
ショパン「にんにくがしつこいな。肉体ペンダントしていたら、吐いてしまうレベルだよ??」
ジンサ「ここは肉体が必要ない霊界だから、そんなの関係ねえだろ?霊界だからこそな。これだけしつこい病みつきになるラーメンは他にないだろ?」
ラフマニノフ「悪いが俺の完敗だ!!」
ジンサ「そうか、やっとオレを認めてくれるのか??」
ラフマニノフ「お前の料理の不器用さには完敗だという意味だ!」
ジンサ「なんだと?? テメー!さすがに冗談だろ?美味
しいはずだ!このラーメンはオレが3か月かけて、研究に研究を重ね、試行錯誤して作った自慢の一品なんだよ!いい加減認めろよ!負けず嫌いが!!!」
ラフマニノフ「心無いこというが、、美味しくないぞ?ほかの客たちに食わせてみろ!」
ジンサ「食わせたぜ。みんなうまいって食ってくれたぜ。こんなにおいしいのは生まれてはじめてだって褒めてくれたやつだって何人もいたんだ!お前は嘘をついている!」
ラフマニノフ「それは、お世辞だろ。不機嫌になるお前が怖いから社交辞令で流したのさ」
ショパン「ジンサ君は舌が狂ってきてしまっているようだ。最近、客が減ってきていないかい?」
ジンサ「確かに今までの3分の1にまで減ったな。でも、それはここの近くにできた『ラフコーヒー』のせいだろ。あそこはコーヒーがすごく評判らしいんだ。俺は客を取られたと思い、悔しくて、行ったことはないぜ」
ラフマニノフ「あそこは俺の店だ」
ジンサ「ラフマニノフの店だったのか?お前の店が、オレの『デリシャン』の客を奪っていたのか」
ショパン「以前、宇宙船で食べたハンバーグもひどい味だったよ。みんな美味しいって嘘ついていたんだ!!!ゴメン、でも、正直に話さないといけないとは思っていたんだ!!!ジンサは味覚がおかしいと思う!!!きっと、ラフマに負けた時のをきっかけに、料理研究しすぎて、裏目に出てしまったのかもしれない!!!」
ジンサ「嘘だ!!俺の舌がおかしいわけない!!」
ラフマニノフ「料理は心より味が命だ」
ジンサ「なんだそれは!!」
ジンサはショックのあまり、店を早退してしまった。
ショパン「ねえ、ラフマ。これでいいんだよね?ジンサの料理はさらに進化していた。とてもうまくなっていた!!!でも、まずいと嘘をついた!!!ジンサを更に進化させ、料理の腕を上げてもらうために、わざと試行錯誤させるように仕向ける作戦。これでいいんだよね?」
ラフマニノフ「そうだ。ジンサは霊界一のコックになってもらわないとな。まだまだ道は遠い。まだまだ満足させてはダメだからな。嘘をついて、あいつがさらに料理の腕を上げさせようとするのはすべてジンサのためだ!!!」
ショパン「次回はどれだけ進化するのか楽しみだね。あの、前回のチャーハンで細工しなければ、今回のジンサに出された『チーズたっぷりガーリックラーメン』のように美味く進化しなかったと思うとね」
ラフマニノフ「いつの日か、極限まで美味くなったときに、心から褒めてやりたいな!あいつを!!!そして、ジンサの料理を我がエキスパートピアノ音楽学校の食堂に出したいと思っている」




