第41話「もしラフマが……」
ラフマニノフ『じゃあな、ショパン!元気でな』
ショパン『そんな!何故行ってしまうんだ!行くな!行かないでくれ!頼む!』
ラフマニノフ『いつか別れは来るんだよ。お前との日々は永遠に忘れないよ。ありがとな』
ショパン『何かの間違いだろ?冗談だって言ってくれ!』
ラフマニノフ『楽しかったな!色々あったな。今まで』
ショパン『僕とラフマと永遠のパートナーになるって約束したじゃんか!』
ラフマニノフ『別れがあるから、人はより有り難さが分かるんだ。少し、ショパンから離れることにするよ。お前がいることが当たり前になりすぎた。ショパンがいることは計り知れない幸福であるのに、それすら飽きて、慣れてきてしまったんだ。だから、しばし、放浪の旅に出かけたい。これは一時的な別れかもしれないし、二度と帰ってこないかもしれない』
ショパン『僕はラフマだけが生きがいなんだ。せめて、ビデオ通話だけでもできないのか?』
ラフマニノフ『お互いに、一度離れてみて、何を得るか試してみよう』
ショパン『本当にそんなことのためだけに僕と離れるの?』
ラフマニノフ『俺が離れたら音楽学校はどうなるんだ?』
ショパン『戻ってくるんでしょ?』
ラフマニノフ『いや、10年は戻らない』
ショパン『絶対に!絶対に行かせない!絶対に!!!ラフマが僕の全てと言っても過言じゃないんだ!君がいなくなれば音楽学校は閉校する!』
ラフマニノフ『俺の心はいつもお前のそばにいる!』
ラフマニノフは行ってしまった。
ショパンは引き止められなかった。
っていう夢をショパンは頻繁に見る。寝ているときにだ。
ショパンは夢から飛び起きて、ラフマニノフに会い、熱く抱きしめる。
『もし、ラフマが本当に去ってしまったら?』
って考えて、今、ラフマが自分の相棒でありいつも一緒にいれる喜びを再度、噛み締め、味わうために。
そのような見たい夢を自由に選んで見れるマシーンをショパンは密かに買ったことは、ラフマには内緒にしてある。




