表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
39/43

35

もう夕食時にかかる時間が迫ってきたので、あの場で一時解散となり明日から午前中はノットと散策、昼からは勉強と言うことになった。私はアニータに明日見学に行ける硝子工房を探してもらうよう手配しルンルン気分で布団に入った。

いつも通り色とりどりの精霊たちを眺めながら指先に魔力を集め手ずから精霊に魔力をあげ今日あったことを思い出していた。

拐われた先で助けてもらった彼は赤髪、黒目の男だった。この世界で黒や茶色以外の髪色を初めて見たこともだが、彼の端正な顔や抱き上げられた時のガリガリした見た目を裏切るしっかりとした体つきを思いだし無意識に「いい筋肉してたな。」と呟いていた。


『マリーン、涎でてるわよ。』


「ひゃっ!」


いつの間にかアクアが着ていて急に話しかけられ驚きの声をあげ口元を急いで拭った。


「あっ、アクア。久しぶりね。」


『あなたって本当に見飽きないわよね。私が居ない間に面白いことがあったって聞いて急いで来たのよ。何があったのか教えなさい。』


何故か怒り気味のアクアに迫られ今日あった出来事を話し終わると盛大にため息をし文句を言われた。


『はぁぁぁ~、そんな面白そうな事があったのに何故私を呼ばないのよ!?』


「えっ?いや、頭になかったです。ごめんなさい。」


勢いに負けて、つい謝ってしまったあとに〝いやいや、私それどころじゃなかったし!てか居なかったアクアが悪いんじゃ?私悪くないよね?〟と思うも今口に出すとめんどくさくなりそうで口に出す事ができなかった。


『それで?』


「はい?」


『なんでニヤニヤ涎たらしながら精霊たちに魔力あげてたの?』


「えっ?!いや…そのぉ…。」


実は私、前世から自分が持ってない筋肉が好きで今日会った彼の端正な顔と体つき(筋肉)を思い浮かべ涎をたらしてました。なんて言えず、どうにか誤魔化せないかと視線をさ迷わせながら思考を巡らせた。


「そう言えば、アクアは今日なんで居なかったの?」


『あぁ、もうすぐ上位精霊が3000年ぶりに新しく産まれるかもって事で呼び出されたのよ。』


急な質問に訝しげな顔をしつつ質問に答えてくれたアクアの答えに興味が湧いた。


「上位精霊って各属性一人しか居ないんじゃないの?今居ない上位属性っているの?」


『あぁ、それはね…』

『アクア!』


『もう!リクは真面目ね。』


『まぁ、そんな訳で詳しくは教えることはできないわ。』


めちゃくちゃ気になるが聞いても教えてくれそうなので諦めることにした。


「あのさ、今日助けてくれた赤い髪の人いるじゃない?あの人にお礼をしたいんだけど…あと、ジョンホンとビョンホンたちが心配だから見に行きたいけど…ほら、私って自由に出歩けないじゃない?ちょっと見てきてくれない?」


『しょうがないなぁ~、じゃあ報酬はマリーンが出す魔力でいいよ。僕は赤い髪の男を見に行くからアクアはマリーンかいつも遊んでる兄弟を見てきてよ。』


『わかったわ。私も報酬はマリーンの魔力でいいわ。』


私の返事も聞かずに飛んで行ったリクとアクアを見送り私はフヨフヨ飛んでる赤ちゃん精霊たちに、また魔力を指に集め食べさせた。その様子を見ながら魔力を手ずから食べさせ始めるキッカケを思い出していた。


ある日、魔法の練習で魔力を手のひらに集めている時、普段漂っているだけの赤ちゃん精霊が私の手に集まってきたのだ。よく分からずに赤ちゃん精霊を眺めていると私が集めた魔力がなくなっていく感覚がして、とうとう無くなってしまったのだ。何度か試しても同じことがおこるのでリクに見せてみると、わたしが集めた魔力を赤ちゃん精霊が食べていると言い始め、もう一度リクの前に魔力を集めてと言うので、リクの前に手を持っていき魔力をため始めるとリクが何時ものようにパクパクして食べ始めたのだ。その後のリクは興奮して何度も魔力を強張ってきた。落ち着いたリクに話を聞くと漂ってる魔力に比べたら濃厚でギュッと旨味がつまった魔力になってて、もの凄く美味しいうえ魔力の濃度も濃くなっているから、何時もより強い魔法が使えるって言っていた。赤ちゃん精霊の成長にも役立つから時間あるときは体中から指先に集めた魔力をやるようにしてと言われていからは時間あるときは、赤ちゃん精霊にあげている。


リクたちには、ご褒美感覚であげ始めてからは前以上に協力的になったのは嬉しい誤算だ。


私はリクとアクアが帰ってくるまで赤ちゃん精霊に魔力をあげ続けた。


―――――――――――――――――――――――


カタッ


ボーッと赤ちゃん精霊たちと戯れていると物音がし心臓が跳ねた。恐る恐る音がした方へ振り向くと彼が居た。

昼に会った彼だが昼とは全く違う表情で私を見ていた。どんな表情かと言うと…そう数年前の儀式後の使用人たちやエヴァンと同じウットリとした恍惚の表情で彼は私を見詰めていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ