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朝の支度の、その衣擦れの音に「のの」が目を覚ます


パンをこんがり焼いて、小麦の香りを強くたたせ、パンには何もつけないで


何もつけないのがいい、それがいい


 コイツ、何もつけないでたべたぞ


そういった顔を「のの」にされる


 いいの、いいの、これでいいの


そういった顔で、私は返す


マジメに向き合ったとしても

向こうが真剣に応じてくれるとは限らない

なんか、馬鹿みたいね

あくまで一般論として


魔法つかいからの報酬は、ひとびんの炭酸

黒の魔法つかいがつくる真っ黒い炭酸

貴重なその炭酸で、口のなかに残るパンの香りを流していく


炭酸が口のなかで気持ちよくはじける

ほうきにのった魔法つかいが

私の口のなかを飛びまわっているみたい


それがおかしくって、ふふふ、笑みがこぼれちゃう


それを「のの」が、不思議そうに見ている





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