02 僕の彼女
ここで、まず僕の彼女について説明しておこう。
僕の彼女は、そうだな…
少し気が強い普通の子だと思う。
講義は全て出席し、課題も提出する。
ちょっと携帯を触ることはあるけど、ごくごく普通に講義を受けている。
一限に遅刻しがちなこと以外は、本当に普通でむしろ真面目な女の子だ。
彼女は、僕と同じ学部で同じ学科、同じサークル。
バイト先こそ違うものの、よく一緒に過ごしていた。
普段は同じ学科の数人でつるんでいたけど、サークルのある日は講義の関係で二人きりになる時間も長くて、よく二人で話す時間があった。
少しずつ仲良くなって、彼女の代返をしたり、講義内容を伝えたりもして、そのお礼に昼を奢ってもらったり課題を教えてもらったり…
まあ、持ちつ持たれつの関係だった。
周りから冷やかされるほどにべったりとはしていないけれど、
彼女を探す時は僕に、僕を探す時は彼女に聞くくらいには一緒にいた。
彼女の隣は楽で居心地がよかったし、僕の自惚れじゃなかったら彼女もそう感じてくれていたはずだ。
そんな僕達が付き合うようになるには、そんなに時間はかからなかった。
なにか大きなきっかけがあったわけでもなく、本当になんとなく…
正直に言うと、どちらから告白したかどころか、きちんとした告白があったのかすら覚えてない。
まあ、とりあえずそんな感じで僕達は付き合い始めた。
付き合い始めてから一緒に暮らすまで3ヶ月くらい…
短いとは思うが、大きな喧嘩もなく、いつも一緒にいるから大して変わらないだろうと思っていた。
彼女は夏休みに入ったらバイトを詰め込みたいけど起きれるか心配だ、とよく言っていた。
だから、僕は夏休みの間、たった2ヶ月だけだけど一緒に暮らすことを提案した。
僕達の生活に間違いがあったとしたら、
1. 付き合いが短かったこと
2. ルールを決めなかったこと
3. デメリットを考えなかったこと
この3つだと思う。
本当にこれだけは未だに後悔してる。
もっと僕達はしっかり話し合うべきだった。
こんな、勢いだけで2人の生活を乗り切ろうなんて考えは甘すぎたんだ。