第1話 少女との出会い
この物語はフィクションでです。実在の人物、団体とは一切関係ありません。
これは、自由と個性を得るために少年と少女が南日本に亡命す物語
1945年、日本は本土決戦とソ連侵攻により敗戦。戦後、日本は那須連山を堺に分断され、南樺太、北海道、東北はソ連に当地され、後に北日本(日本人民共和国)が建国された、しかしその国は日本人特有の同調圧力と協調性と集団性と団結力と勤勉さを悪用し、屈強な根性と精神を応用した、北朝鮮も真っ青な閉鎖的で人権と自由が皆無の独裁国家に変貌を遂げた。1951年、那須連山の上に壁が建設された。その後、北日本は核兵器配備や軍事開発に力を入れた。今や北日本は世界一自由がなく貧困な国として健在し続ける。
「僕の名前は鈴木政雄、北日本住在の中学生、この国のルールは異常だ、国民はいかなる場合も人民服着用が義務で髪型は男は丸刈りで女はおかっぱ、勿論この法律は子供も大人も関係無しに、適用される。日本は管理教育が厳しいと言われているが、この国は更に酷く社会も学校も監視と管理が徹底しすぎている、ゲームやテレビは愚か、娯楽すらも殆ど無い、隠れて南日本のアニメとかドラマを見る奴も居るが見つかれば最悪死刑又は収容所送り。僕は子供を規格内のロボットにする教育や、出る杭は打たれて同調圧力に従わないものは非国民として排除される社会に嫌気がさしていた。」
こんな事を話してる暇は無い
「政雄!ご飯よ降りてらっしゃい!」
僕は階段を駆け下りて居間に入った。その後、朝ごはんを食べながらテレビをつけた。国会中継を放送していて最高指導者であり日本共産党中央委員会主席の高橋直斗の演説をしていた。
「一億総統一を近い将来実施します。その為、来年から徴兵期間を男女共に10年から15年に伸ばします、そして兵器と核ミサイルの配備を進めて参ります。」
「日本共産党と国家への忠誠心と帰属意識を高めて団結し、鋼の精神で素晴らしい国へと発展させて行きます!」
演説が終わった後、一人の記者が記者が高橋氏に質問を投げかけた。
「首相、南日本へ侵攻すると言いましても今の国力じゃ無理なんじゃないですか?そもそも南日本の有事にはアメリカも介入するんですよ?」
記者の質問を聞いて高橋氏は怒り狂い出した。テレビを見てる僕にもその不穏な空気が伝わってきた。
「この非国民!テメーの様な奴がいるから国がダメになるんだ!こいつを取り押さえろ!」
高橋氏に質問をした記者は複数の警備員に取り押さえられ、何処かへ連行された。そして高橋氏は掛け声を上げた。
「日本共産党バンザーイ」
「万歳!」
「万歳!」
「万歳!」
党員達の拍手と掛け声はテレビの音が割れるぐらい迫力があった。
「諸君らの愛国心と党への忠誠心に期待する。」
「はい!!」
「では解散!」
「失礼しました!」
党員達はぞろぞろと出て行った。
「ふぅ……疲れた……」
国会中継を見た僕はため息をついた。だって、こんな異常な政治家達と党員が国を動かしてるからだ。本当にバカだ。何が一億総統一だよ!出来る訳ねーじゃんと心の中で思った。
「政雄、学校遅れるわよ?」
母さんに言われ時計を見るともう7時30分だった。
「うそぉ!?急がないと遅刻だよ!!」
急いで制服を着て鞄を背負って家を出た。僕の家は北日本自治区の隅っこにある。ここから学校までは自転車で
「行ってきまーす!!!」
猛スピードで漕いで行く。
「おはよーございます!!」
校門を通り過ぎて駐輪場に停め、教室に入ると担任教師が待ち構えていた。
「政雄、遅いぞ、罰として廊下に立ってなさい。」
「え?そんなの聞いてません。」
「規則だ、早く立ちなさい。」
仕方ないので立った。1時間目が始まった。算数の授業だ。先生は黒板に問題を書いていく。
「じゃあこの問題解いてみようか。」
「はい。」
「えっと、6かける4は28です。」
「正解。」
休み時間がやってきた。僕はすぐにトイレに向かった。用を足していると隣の個室から声が聞こえた。
「今日もキモかったなぁあいつ。」
「本当、なんで生きてんだろうね。」
「死ねばいいのに。」
そう言い残し2人は出ていった。
「また始まったよ、あの人たち。」
「ほんと何回言えば分かるんだろうね。」
「あれ、聞こえちゃったかな。」
「聞こえちゃったじゃねーよ!共産党に密告されたらどうするんだ!」
「ごめん。」
「チクられたらお前も死刑だからな。」
「分かってる。」
この国では共産主義思想に反する行動をすると極刑になる。例えば、共産主義者の批判とか、共産党員や共産党員の家族や友人をいじめたり、共産党員の悪口を言うと、その場で銃殺される。
「はぁ、こんな世界、狂ってる。」
僕は深いため息をついた。
昼休みになった。僕はいつも通り廊下に行った。ここは僕と友達の溜まり場だ。
「はぁ……」
「おい、どうしたんだよ、政雄。」
彼は佐藤翔馬、北日本の中学校に通う同級生で親友だ。ちなみにこの学校の男子生徒は全て丸刈り、女子はおかっぱ頭である。
「いや、なんでもないよ。」
「嘘つけ、朝、なんかあったんだろ。」
「うん……実は……」
僕は今朝の事を話し始めた。
「なるほど、そういうことか。」
「そうなんだよ……」
「確かにそれは辛すぎるな。」
「だよね……」
「俺なら耐えられない。」
「僕だって耐えられる自信無いよ。」
「そうだよな。でも大丈夫だ。日本が統一される日はきっと来るよ。それまで頑張れ。」
「ありがとう。」
キーンコーンカーンコーン 6時間目が終わって放課後。僕は図書室にいた。
「南日本に関する書籍は……これか。」
僕は南日本について書かれた本を探そうとしていた。
「んー……見つからない……ここじゃないのかな……あっ!」
南日本のことが書かれている本を見つけた。
『南日本』
著者:吉田東谷
「この本で南日本の情報が詳しくわかるかも!」
早速読んでみた。
「…………ダメだ。載ってない……もっと詳しく調べないと。」
しかしこれ以上は見つからなかった。
「仕方ないか……帰ろう……」
「あら、政雄くん。」
そこには同じクラスの女の子がいた。名前は山田彩香さん。
「あ、山田さん。こんにちは。」
「ねぇ、一緒に帰りましょう?」
「う、うん。わかった。」
僕らは並んで歩き始めた。
「ところで、政雄君はどうしてこんなところに?」
「ちょっと探し物をしててね。」
「へぇ〜、何を?」
「えーっと、南日本に関する事が載ってる本を探してたんだけど見つからなくて。」
「それってどんな本かしら?」
「えーっと、確か題名は、『南日本』っていう本だったと思うけど。」
「えっ?私もそれを探しに来たのよ。」
「そうなんだ。」
「もしかしたら私たち、運命の赤い糸で結ばれてるのかしらね。」
「そ、そんなこと言わないでよ。恥ずかしいじゃん。」
「ふふふ、政雄君ったら可愛いわね。」
「何で政雄くんはそんな本を探してるの?」
「えーっと、僕は南日本に行きたいと思ってるんだ。」
「え?どういうこと?」
「つまり、僕はこの国の現状に不満があるんだ。それでこの国から脱出したいと思ったわけ。」
「そっか……私は政雄君の気持ち、少しだけ分かるわ。私もこの国の体制に疑問を持ってるの」
「だから私も正直、脱北したいと思ってるわ!でも脱北何て無理よね?だって那須連山にある壁と軍事境界線を超えなきゃならないんだも」
「でも良い方法があるかもしれないんだ山田さん」
「良い方法?どういう意味かしら?」
「共産党は一億総統一を行うため、南日本の侵攻に備え、共産党がした設立した青少年戦闘義勇兵の募集に応募する。本来は口減らしや貧困な子供が集まることが多いがそれ承知でな。応募した後、支給されるであろう短機関銃とヘルメットを盗み出し、南日本へ続く唯一のルート、東北本線を走る電車を盗み出し、南日本へ亡命するというものだ、山田さんだから軍に一緒に入隊して手伝ってくれないか?」
「ふーん、いいわよ。」
「え?いいの?」
「ええ、もちろんよ。」
「やった!ありがとう!これで、みんなに会える!」
「よかったわね。」
「うん!本当に良かった!これからよろしくお願いします!先輩!」
「ええ、こちらこそよろしく。後輩ちゃん♪」
こうして僕は、南日本への第一歩を踏み出した。
「じゃあ早速行こうか!あ、そういえば、どこに行くか決めてなかった……」
「うーん、じゃあ、とりあえず私の家に来る?」
「え!?いいんですか!?」
「ええ、もちろんよ。」
「じゃあお言葉に甘えて。」
僕は彼女の家にお邪魔することにした。
「ただいま。」
「おじゃましまーす。」
「あら、おかえりなさい、彩香。」
「お母さん、この子は今日うちで預かるから。」
「そう、分かったわ。」
「あの、おばさん、今日、泊めていただいてもよろしいですか?」
「いいですよ。ゆっくりしてくださいね。」
「はい、ありがとうございます。」
僕は二階の部屋に案内された。
「今日はここで寝泊まりしなさい。」
「分かりました。」
「何かあったらいつでも言ってちょうだい。私はリビングにいるから。」
「はい、ありがとうございました。」
彼女は部屋を出て行った。
「はぁ、疲れたぁ。」
ベッドに横になると、すぐに眠ってしまった。翌朝、僕は目を覚まし、下の階に降りた。
「おはよう。」
「あら、政雄くん、起きたのね。」
「はい、昨日はありがとうございました。」
「いえいえ、気にしないでください。」
「はい、あ、あと一つ聞きたいことがあるのですが……」
「なんでしょう?」
「いつ、青少年義勇兵に入隊する?」
「明日の朝には出発しようと思っているわ。」
「そうなんだ。」
「あなたはどうするの?」
「僕は……まだ考えてる。」
「そうなんだ……もし、私と一緒に来てくれるなら、明日、駅前に来てくれる?」
「わかった。」
「じゃあ、またね。」
「ああ、またな。」
「お母さん、行ってきます。」
「気をつけるのよ。」
「はーい。」
「いってきまーす。」
「はーい、行ってらっしゃーい。」
翌朝
「おはよう。」
「あら、政雄くん、起きたのね。」
「はい、昨日はよく眠れました。」
「それは良かったわ。朝ごはんできてるから食べましょう。」
「いただきます。」
ご飯を食べ終えると、僕は身支度を整え始めた。
「すみません、おばさん。服をお借りしてもよろしいでしょうか?」
「ええ、大丈夫よ。ちょっと待っててね。」
数分後、おばさんが服を持って戻ってきた。
「これ、着れるかしら?」
「多分、大丈夫だと思います。」
僕は服を着替えた後、おばさんに挨拶をした。
「では、行ってきます。」
「気をつけるんだよ。」
「はい、ありがとうございます。」
僕はおばさんに見送られながら家を出て学校に向かった。
「政雄君って、意外としっかりしてるのね。」
「まあ、一応、マナー的にね。」
「ふふっ、そうね。」
「そうだ、山田さん、ちょっと聞きたいことがあるんだけど。」
「彩香ちゃんって呼んでも良いわよ?」
「あ、ああ、分かったよ。彩香ちゃん。」
「ふふ、何を聞きたいの?」
「えっと、いつ青少年義勇兵に入隊する?できれば早い方が良いんだが……」
「そうねぇ〜、明日にしましょう。」
「了解。」
「後、学校の校則では外泊禁止なのに大丈夫かよ?バレたらまずいぞ?」
「ふふん、私は頭が良いのよ?そんなことくらい簡単に誤魔化せるわ。」
「へぇー、そうなんだ。」
「ええ、それに、政雄君と一緒にいた方が楽しいもの。」
「そ、そうか……ありがとう……」
「どう致しまして♪」
学校に登校すると、いつも通り授業が始まった。
そして昼休みが終わり、午後の授業も全て終わった。
放課後、僕が教室を出ると、そこには彩香ちゃんが立っていた。
どうやら、僕のことを待っていたらしい。
「政雄くん、朝云った通りに明日、青少年義勇兵に入隊するため駅に行くだから今日も私の家に泊まって行きなさい。」
「え?いいの?」
「ええ、もちろんよ。」
「じゃあお言葉に甘えて。」
こうして僕は、また彼女の家にお邪魔することになった。翌日、僕と彩香は、赤軍の駐屯地へ向かう電車に乗るため、駅へ向かった。
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