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ルミナの冒険  作者: サーディ
ルミナ 北の大地へ向かう
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これからのこと

ダンジョンをでて城に行くと、騒がしかった。


人なんてあの王しかいないはずなのに。


「おうおう、帰ってきたのか。1日で帰ってくるとはやはりあのダンジョンは早いのう」


王様はそういいながら子供と戯れている。いや子供に遊ばれている。髭を引っ張られ、髪は無茶苦茶され被害甚大でありそうなのに、目は優しく笑っていた。


「また押し付けられたのか。・・・そうかもうそんな時期なんだな。」


りんこが感慨深く頷く。


村の子供が王のところへ預けられるって意味わからん。


「あいつの子供だよ。それと同年代の友達軍団。」


りんこさんの言葉に驚くルミナ。え?どゆこと?


話を聞くと、KINGさんには奥さんがいるそうだが村で暮らしており、総出で畑仕事する際子供を預けに来るとのこと。


別居なのか・・・・なにかしんみりする。


そもそもこの城いらないんじゃね?いっちゃいけないことなんだろうか。


そんな苦悩するルミナを他所に、ペンガロンの姿を見た王が、声をかける。


「だれだ?」


うんそうだろう。ペンギンの着ぐるみを着ている怪しいやつ。目に入らないはずがない。


王の言葉に一人のペンギンもどき(〇リザべス風)が答える。


「あなたがこの国の王か。知らないとはいえ許可なく長居をした。僕の名はペンガロン。元勇者だよ。」


そういうとペンギンの着ぐるみがお辞儀をした。


「・・・・これが勇者の武器なのかのう。」


王が頭をひねる。


そりゃ俺らも聞きたい。


ペンガロンは移動時に、姿を変えついてきた。


なぜペンギンなのかと聞くと


「女の子に人気ありそう。可愛いって言われてイチャイチャできる。」


ということらしい。


いや、「エ〇ザべス」もどきってあまりかわいいとは・・・。


「故あってこの子たちについていくことにした。僕にできることがまだあるらしいのでね。」


そうしゃべるペンガロンにいつの間にか子供たちが集まってくる。


あーなるほど。子供には人気でそうだな。


ペンガロンは嫌な顔(?)せず、子供たちを受け入れる。


子供たちはニコリと笑みを浮かべると、突然蹴りを入れた。


「ぐほおおぉ。」


ペンガロンから汚い言葉が漏れる。


「なんだこいつう。やっちゃえええええ。」


「おもしろーい。たぷんたぷんしてるよ。えい!。」


「ひいいぃいいいいいいい」


ペンガロンは予期せぬ攻撃に走り出す。


「まてぇえまてええ。」


「にげたぞおおおおおおお。」


子供たちは面白がって追いかける。


ぽつんと残される王様。とてもさみしそう。


興味はもはや王様のひげではなく、ペンガロンに移っていた。


「半年に一度の潤いが・・・」


王は涙を流していたのだった。







「というわけで、魔界を超える可能性を考慮する必要があったので、ペンガロン氏を連れていくことにしました。」


召喚者、イーサン。どちらの問題と向き合うにも、結界を超える力が必要となるかもしれない。


王様であるKINGには報告していた。報告の義務はないと思うけど一応。


「事情は把握した。話して頂いたことには感謝しよう。・・・・だが、危険な真似をせずとも良いのではないか?召喚したものはいまだ現れず、連絡もない。間違いなくトラブルに巻き込まれておるぞ。わざわざ首を突っ込むこともあるまいて。」


相手はお前が必要だから召喚を行ったのだろう。その相手がお前を探さないはずがない。なのに音沙汰もない。


「そしてお前を召喚したものに関わる義務はない。お前は被害者であろう。わざわざ危険に飛び込む必要はないのではないか。」


その言葉にルミナははっきり答える。


「もちろん見て見ぬふりして暮らすことの方が、安全で幸せなのかもしれません。ですが、原因をはっきりしないまま安穏とすごしてしまうと、生涯この件が心に引っかかってしまうことになり後悔してしまいます。」


もちろん手を出しても後悔する結果が待っているかもしれない。


そういった後、ルミナは力のこもった眼差しでKINGに答えた。


「やらずにおいて確定する後悔よりも、やって後悔した方がすっきりしますから。」


どのみち後悔するな、動いて後悔した方が良い。


KINGはその言葉を聞き「若いな。」と一言呟く。


いやおっさんですよ?中身は。


「KINGよ。俺もついていくことにしたぜ。」


りんこの突然の発言に、ぎょっとする面々。


「・・・またお前の病気が出たのか。気を付けていって来いよ。」


りんこが決めたことを止めれないと悟っているかのようなKINGの発言である。実際そうなのだろう。


いや止めてよ。どう見てもトラブルメーカーじゃん。


「最優先事項は、言わずともわかるであろう。こちらのことは心配せずとも良い。様子は儂が見といてやる。」


「そこらへんは心配してないぜ。お前がいるから安心できる。」


意外と信頼しあっているのだろうか。会話からはそんな風に伺えた。


「ってなわけでよろしくな。」


断りてぇえ。


「宿の心配は俺にはいらねぇーからな。夜の遊びには連れて行かねーぞ。お子様にははえーからな。」


頭いてぇえ。


トラブルのにおいしかしねぇえ。


そんな思いを他所にKINGはルミナに今後のことを尋ねる。


「で、どこへ向かうのじゃ?」


「南の森に向かうわ。」


ルミナではなく、ねぐが答えた。


北の方で召喚した人間の情報はなかった。ならば南の国に向かうのが定石だろう。


それでも居なければ結界を超える必要がある。


すなわち魔界。


魔族の国。そして勇者「イーサン」がいる世界。ねぐの目的となったものでもある。


依然召喚された意図はわからない。


だがルミナは確信する。


冒険をするたびに、真実に近づいている気がする。


そして自分を中心に世界が動き始めているように思えてくる。


まさに主人公。


そんな気がしてならない。


俺の物語はここから始まるのだろう。


勇者スキルを分け合った親友。勇者の子孫と洗脳されていた魔法使い。北の魔王。そして元勇者による勇者の武器。


メンバー構成もそこいらのラノベに負けてない設定ばかりだ。


勿論俺の相棒たちのことも忘れちゃいない。


さあ、冒険にでよう。輝かしい未来のために。


「ひぃいいいいいぃいいいいいい。おたすけぇええええええええええぇぇ。」


「まてぇええええええ。にげんんなああああ。」「きゃははああああああ。」「たぷうんたぷんまってぇえええ。」


土煙を上げて子供たちから爆走して逃げるペンガロン。


・・・・・・なんかおいしいとこ全部こいつに持ってかれねーだろうな。


不安の旅立ちであった。


北の大地編はここまでとなります。

次は境界線の国の予定です。

部隊は移り結界の傍の国でのお話になります。

乞うご期待。

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