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ルミナの冒険  作者: サーディ
ルミナ 北の大地へ向かう
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北の大地へ①

検証はおわった。


結局「勇者」スキルは非常事態のみ使うこと。使用の際は出力を上げすぎないこと。


それ以外のスキルは普通に使用してもよい。ということになった。


ちなみにこの森をショートカットすると次の中継点の町である「カイナ」の街へ行けるということで、リオの飛翔スキルで運ぶこととなった。


流石に二人重荷を背負うと、羽の羽ばたきが重々しく見えたのは錯覚ではなかったはずだ。


森を抜けるころには、リオは体力をすべて使い果たしたように倒れこんだものだった。


すぐそばで野営をし、次の日の昼頃には「カイナ」の町に到着することが出来た。




「馬がいないですってぇええええ!」


ねぐの怒号が鳴り響く。あたり一面が委縮する。


「す・・すみません。全ての馬が病気で死んでしまいまして。このあたりで流行り病でも発生しているのではということになっております。」


対応している役所の担当者は泣きそうな顔をしながら、そういういきさつで乗合馬車が運航できなくなっていると説明していた。


「また・・歩きなの?この私が歩き?」


表情が鬼の形相である。こわい。


「ですが北に向かわれるのでしたら、中継点までの馬車が無いだけです。どのみちそこからは馬では進めないので。」


担当者は怯えながらも業務をこなす。


馬で進めない?どういうこと?


「その中継点を境に環境が一変するからです。そこからはパイローラが橇を引くこととなります。」


パイローラは病気になっているとは聞いていないので大丈夫だと思います。と説明してくれた。


パイローラという固有名詞も気になるが、橇を引く・・・・・って。今の気候だと初夏の手前くらいの温暖で散歩するにはもってこいな感じなのだけど。


「行けばわかりますよ。あ、暖を取る装備や道具は持っていかれた方がいいですよ。命にかかわりますから。」


装備や、道具をそろえるお店を担当者から聞き、今日はカイナの町で準備を含め一泊することとなった。


尚、ねぐさんの機嫌が戻ることはなかった。




とりあえず、ねぐさんには宿屋を選んでもらい、買い物はリオとルミナが担当することとなった。


ねぐさんによる被害を広げるわけにはいかない。宿屋の人は‥‥我慢していただくしかないが。


というわけで買い物だ。


役所で教えてもらった、雑貨屋へ向かう。ここで装備も道具もそろうらしい。


とりあえず北に向かうのに必要な装備を店員のおいちゃんに聞いてみることにした。


「北か。そりゃあ難儀なところにいきなさるなあ。極寒だべよぉ。」


永遠に吹雪が舞う北の大地。雪の魔物により白銀の世界と化し人々が住めなかった場所であったという話だ。


「ここ何年かでだいぶ穏やかになったという話だべ。わしには全くわからんがのう。」


想像がつかない。今の温暖な気候からは全然。


「だで、兎に角羽織れるもの、着こめるものを買っていくといいべ。暖をとる道具は湿気ってもええものを選んどくだで。」


まぁここで売ってるもんはみんなそういうもんだがよ、とおいちゃんは笑いながら話してくれた。


「パイローラで橇を引いていくと聞いたんですが。」


「まぁ歩いてはいけんだが、しゃあないことだべ。安心できることは町までは魔物なんかに襲われる心配がねーっぺことだど。」


そもそも魔物も生きていけねーだしよ。とはおいちゃんの弁。まじか。


話を聞いていると、やばい場所だなという実感がわいてきた。


「・・おいちゃん。俺とリオともう一人分の衣類と、道具見繕ってもらってもいい?」


こういったものはプロに任せた方がいいなと判断したルミナは、店のおいちゃんのおすすめに従い買い物を進めるのだった。




準備を終え一泊した後、中継点まで徒歩で移動した。


馬車なら半日のところ、3日かけてだ。


その間ねぐさんの機嫌は相変わらず悪かったが、爆発することはなく旅は順調(?)に進んだ。


そして中継点に到着したとき、ルミナは摩訶不思議な光景を目にする。


ある一点から、猛吹雪の世界が展開されていた。


まるで区切られているように。境目に境界線でもあるかの如く。


流石は異世界。なんて幻想世界(ファンタジー)


中継点はこちら側の吹雪いていない方にあった。


北の大地にある「ソンタク村」まで乗合橇が出ているだけの町。とても規模は小さい。


「北に向かう人は少ないから、全防備型の橇とパイローラはあまってますよ。」


乗合馬車の担当者と思える年を召した女性の方が対応してくれる。


橇の出発は銀貨100枚で出発するらしい。要するの橇一つ銀貨100枚ということだ。


乗車賃は人数で割ることになる。橇の定員は10人ということ。


ちなみにお客はルミナ一行だけらしい。好都合だ。


他のお客がいると何かと面倒になりそうだ。主にねぐさんが。


早速ねぐさんのお金で橇をチャーターし、即出発となった。




境目を超えて吹雪く世界に足を踏む入れると、30秒で遭難する自信がある。それくらい猛吹雪であった。確かに生き物が生活できる環境ではないな。


寒いので我先にと速攻橇に乗り込む。中は予想より奇麗で広い。そして暖かい。


窓も2か所あるが、真っ白で外は見えない。


あ、パイローラを見るの忘れてた。


見たいけど降りてまでとは思わない。・・・仕方ない。村について降りてから見よう。


そしておっちゃん・・・御者らしき人が乗り込み、出発となる。中からパイローラを操れるんか。


まぁ外で普通に御者してたら、凍死するだろうし当たり前だよな。


・・・・・・・・・あ、出発してから気が付いたけど


「その・・・ソンタク村でしたか。宿泊施設ってあるんでしょうか?」


ルミナは御者に質問する。むしろ宿泊施設が無かったらUターンも辞さなくなってしまう。


装備とか道具は、吹雪の中野営するためのものが必要という落ちだったらまずい。


雑貨屋のおいちゃんはそんなものは用意してくれなかった。つまり持っていないのである。


だが御者のおっちゃんは、泊るところはあると言ってくれた。


「そもそも、野営なんぞ無理じゃ。死んでしまうぞ。」


ですよねー。外の風景見たら察するけど、万が一ってこともあるし。


「「帰らずのダンジョン」が近くにあるといいんだけど。」


ねぐの機嫌はある程度収まっていた。目的地に近づくことで、そのことで頭がいっぱいになっていくようだ。


「ああ、「帰らずのダンジョン」に行きなさるか。あそこは無許可では入れないですぞ。」


ぴく!ねぐのこめかみに筋が入る。あ、やばい?


「許可ですか。ソンタクの村でとればいいんですか?」


ルミナは御者に質問する。というかこの気候ではダンジョン運営はできないだろうに。


ルミナが不思議に思っていると、御者のおっさんは予想外の答えをする。


「北の大地にも国はある。そこの王の許可が必要なんじゃ。」


国・・・あるんかよ。人が住んでるだけでも驚愕なのに、国が成立するとは。


国の許可が必要なダンジョン。面倒なことが無ければいいけど。


機嫌を損ねたねぐを見ながら、ルミナは深いため息をついた。

超展開再び。


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