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ルミナの冒険  作者: サーディ
ルミナ この世界を学ぶ
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異世界3日目以降②

暫くすると落ち着きを取り戻した「ねぐ」と名乗る女性は、ドレスの裾を押さえながらフワリと落下してくる。


女神のところでも同じような光景を見たな。


ただ、あのときはドレスの裾なぞ抑えてなかったが、全くめくれなかった(思い出し憤慨)


落下(フォーリング)制御(コントロール)ですか。さすが安定していますね。」


エムさんが感嘆の声を上げる。ふむ、すごい技術なのか。女神様のところで上位版見てるからなー。


と、思いながらふと女性「ねぐ」の顔を見るとドヤ顔している。


裾を抑えるのに必死な両手とそのドヤ顔のギャップがルミナにとっては微笑ましく写った。


「さてと、改めて。ここの主人ねぐよ。久しぶりねエム。」


「ねぐさんも相変わらずですね。今更威厳もなにもないですよ。」


うっさいわね!と、ねぐがちょっとホッペを膨らまして拗ねる。


「上から出てきてもその身長は誤魔化せませんよ。」


「いいのよ。気持ちの問題よ。」


たしかによく見ると一寸身長が低い。気にしてるのか。すっげぇわかるぞ!


召喚前のルミナも小さめの身長はコンプレックスだったし、今のちっちゃいのはもっと辛い。


外見くらい生まれる前に操作させてほしいものである。(している)


「ところで、この子なの?」


と、ルミナを見ながらねぐはエムに確認する。


「ええ。貴方が出した条件はクリアしていますよ。」


言語に、挨拶。両方とも確認しましたよ。と、エムは答えた。


「というわけで、報酬は僕のものですね。」


エムはそういうと手をそろえて前に出す。


「報酬?」


ルミナは首をかしげる。どういうこと?


「ねぐさんはずっと勇者を探してたんだよ。それこそ既知の知り合いに自分の素性を明かして、報酬をつけるほどにね。」


どうやら勇者の子孫というのは隠匿している情報らしい。


それをあっさり俺に言っちゃってたのか。よっぽど確信があったのか。


「わかった手配しておく。報酬はお前のものだ。」


やったね。っとエムは喜びながらでわでわといい、


「後は宜しく頼みますね。ねぐさん。」


と、部屋から退出しようとする。


ええ!いっちゃうの?


ちょっと心細い。そんな感情が表に出てしまったのか。


エムさんはちらっと「頑張って!」っとガッツポーズをしてそのまま去っていった。


淡白な応援だった。


まぁここまで付き合ってくれただけでも、感謝はしきれないし。


後は自分が何とかしよう。


・・・・ねぐさんに頼って。


そしてそう言い聞かせねぐさんの方へ視線を向ける。


ねぐさんは一言


「とりあえず勇者の証である勇者スキルを見せてくれないかしら?」


・・・・・・・・えっと、どうしよう。早速困った質問が来たぞぉっと。


ルミナは顔を青くするのだった。




「勇者スキルが使えない?」


「そうなんですよ。そのことについてもぜひ色々聞きたくてですね。」


ルミナは必死に説明をする。


召喚にまつわる経緯をエムに説明した内容とほぼ同じように伝えた。


説明しているうちに、みるみるねぐさんの機嫌が悪くなっていくのがわかる。あ、やばい展開だ。


「つまり、勇者だけどスキルはトラブルがあって使えない。そのトラブルもなぜ起きたかよくわからない。・・ということ?」


「そうです。俺も原因を知りたくて。そしてこれからどうするべきなのかを相談したくて、ここに来ました。」


ねぐは腕を組みながら、


「・・・・・確かに確認事項はすべてクリアしてるけど・・・あいつ、厄介事だけを押し付けていったって事なのね。」


逃げやがったわね。と悪態をついた。


え?そういうことなの?俺って厄介事なのか。


いわれてみれば、確かに一人で生活すらできないのだからお荷物ではある。


「で、どうするの?」


ねぐは不機嫌さを隠すこともなく、ルミナに問いただす。


ルミナはここに来るまでに考えていたことを、打ち明ける。


「俺は幸か不幸か、いろんな機会と偶然の結果でこの世界に来ました。だから何をしたらいいか、何をすべきなのか。または、何もしないで暮らしていいのか全く分かりません。だから暫くこの世界で生きるために力を貸りたいです。自分でいろいろ判断できるようになるため。そして生きるために。」


先に進むための時間が欲しいんです。


それがルミナの結論だった。


だが、


「私が支援する理由はないわよね。」


と、目をつむり冷たく言い放つ。


ぐ、確かにそれはその通りなんだけど。正論を言われ暗い表情がさす。


「まぁいいわ。期待外れではあったけど、資格は満たしている。あなたが望むことをすべてかなえるのは無理だけど、自分で切り開くくらいの機会は作ってあげるわよ。」


と、薄く目を開け、デレた。


「え、それじゃ。」


ルミナに明るい表情が戻る。


「あー言っとくけど、貴方の話が全て本当だとしての話よ。今までの話を聞く限り、貴方は勇者以前にこの世界のことを知らない。それでは生きていくことが出来ない。」


そこだけは確実なのよね。とねぐは少し考えを纏めるため、一寸言葉を区切る。


「1年。1年あげるから貴方は学校に通いなさい。そして常識を学び生きていくすべを身に付けなさい。」


そして追加で、


「その間に勇者スキルを使えるようになったら、その時また話し合いましょう。」


「・・・勇者スキルが出なかったら。」


知らないわね。と一蹴される。


1年の猶予が言い渡された。


「それで期間・・・・学校はいつからですか。」


恐る恐るルミナは聞いてみる。


ねぐはさも当然のように、


「今からに決まってるでしょ!」


ねぐさんは躊躇なくそう言い放った。


というわけで次回から、学校での生活が始まります。

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