8 宇宙人と北東寺榛名3
これは数日前の出来事です。
コリコリコリ。
フォークの先で壁の隙間を掘る工藤こと、クックパッド。
それから数日後。
「えっ?工藤が逃げたですって?」 理子
「ただ牢獄の周囲の海は人食いシロザメが回遊し、
陸に上がっても数百キロの学園砂漠と学園ジャングルが続いておりますから、
生き残ることは難しいかと・・・。」 百瀬
さらに数日後の学園セントラルタワー1F。
「お嬢っ!ちぃ~~~っと、どいときな!」 古瀬
たんたんたん。
マシンガンを連射する古瀬。それをジャンプでかわし、
地上3mでくるりと1回転して、古瀬の後ろに降り立つ榛名さま。
「にゃんころりん。」 榛名
「ダメだ!皮一枚で止まっちまって、体の芯まで抜けない。」 古瀬
榛名さまの拳法と古瀬のマシンガンを受けながらも、
倒れることのない警備員・信悟。
「セントラルタワー ハ、ジブンガ マモルッスー。」 信悟
ぶぶぶ。
理子の携帯がバイブしました。
「こんなときに、・・・何ですって!?
映像を回しなさい、・・・これは?
いえ、捕獲するのではなく、こちらに誘導なさい。」 理子
「ぶわはははははは、ぶわは、ぶわは、
ついに脱出してやったぜ、
のわ~~~~っ、」 クックパッド
通気ダクトから落ちると、そこは理子達のすぐそばでした。
「工藤、私達に協力すれば、恩赦を与えます。」 理子
「いてててっ、そんなもんなくても、もう逃げちまってるぜ、」 クックパッド
「では、恩赦の代わりに海賊船一杯分の財宝をあげましょう。」 理子
「よ~~し、乗ってやろう、
よ~~~そ~~~ろ~~~。」 クックパッド
「こんな男、何の役に立つのか、にょろん。」 榛名
「いいえ、私の推測が正しければ、この男もまた異常能力者。
その能力は、名付けるなら・・・
“尽きない体力”。」 理子