VSクマ3
眠い…
寝落ちてて少し遅れてしまい申し訳ない
クマの横なぎを突撃のフェイクで躱した僕は、当初の予定どおり左へと回り込んだ。
そして、助走距離を確保する。
「うぉおおおおおおおおおお!!!!!」
叫びながら今度こそ本気の突撃をすると見えずとも叫び声で気づいたのか、クマはこちらを向き、残された隻眼で睨みつけてきた。そして、真正面から僕の攻撃を打ち破らんとまたもや横なぎの体勢に入る。
クマの横なぎ。僕の命を摘み取ろうとする一撃、その発動がスローモーションで見える。そして、その死神の右手がだんだんと迫ってくるのも。
死神の鎌が首筋を撫で、一筋の血が流れる。そんな幻想が脳裏を掠め、その間にも死を呼ぶ鎌はスピードを変えずに、むしろスピードを上げながら僕へと近づく。死がだんだんと近づいて来て50cm、30cm、15cm…とまるで恋人のような距離間で迫ってくる。
そして、その幻想が、幻想でなくなるような距離になったとき。
今だ!!!!!!!
僕は助走した勢いを使い、上へと跳んだ。
「りゃああああああああああああああああ!!」
クマの横なぎが足の下を通過するのを感じながら、僕は跳び蹴りの体勢になる。
渾身の横なぎを躱されたクマはその隙だらけの体勢のまま、跳んでくる僕へと視線を向けた。その向けられた視線は僕を真正面からはっきりと捉えており、裏を返せば、無防備なまま僕に向けて弱点である右目を晒していることに他ならない。
無防備にこちらへと向けられた弱点、そこに僕は跳び蹴りをぶちかました。
その攻撃は、隙だらけで立っていたクマを倒すほどの威力を誇った。
思わず、やったか!と思ってしまい、「やったか!?」とレイさんが言うほどのその攻撃だったが、しょせんは攻撃力ゼロの僕の攻撃である。クマのHPはほんの数ミリくらいしか削れてはいなかった。
しかし、さっきまで立っていたクマが今は倒れている。それを見て僕が思いついたのは、その木の枝を蹴
ってダメージを与えるという物だった
おりゃおりゃおりゃおりゃおりゃおりゃおりゃ!!!!!!!
何度も何度もスタンピングで右目の枝を徐々に食い込ませていく。無論、クマとて無抵抗でやられようとはしておらず、顔の上に乗っている僕をひっかき攻撃やはたき攻撃で落とそうとはするのだが、やはり片目が見えていないのが大きく響き、その攻撃が僕に当たることはなかった。
そして、HPが残り3割をきり、クマの体と目の色が赤色へと変化する。そしてそれと同時にクマは今まで使っていなかったジャンプ攻撃をしようとした。僕をジャンプ攻撃で、振り落としつつ攻撃をするためだ。しかし、こちらにはレイさんがいる。エフェクトを見てジャンプ攻撃のときにレイさんがマジックストップを撃つと、動けずにとうとうクマのHPはゼロになったのだった。