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私の歩んだ半生  作者: 白黒赤
35/51

番外編 パチンコ屋の不思議さん

500円おばぁちゃんが好評だったので、違う不思議な体験を書こうと思う。


パチンコ屋での出来事の話だ。


その日、私はパチンコを打っていた。

そうすると、いきなり後ろから声をかけられた。


「すいません。」


当たらないパチンコ台に集中していたのだが、声をいきなりかけられたので後ろを振り返った。


店員が話しかけてきたのだろうと思っていた。

(会員カードつくりませんか。等の話をされる事が多々あった為)


しかし、今回は違った。

後ろには、女子プロレスラーみたいな人が立っていたのだ。


ん?誰だ?俺はプロレスラーに知り合いはいないぞ。


恐る恐る私は返事をした。

「えっ。はい。どうかしましたか。」


その女性は、静かな声で恥ずかしそうに私にこう言った。

「1000円貸してくれませんか。」


??????


いや、、、誰だよお前。

何故私が貸してくれると思ったんだ。


あっ、もしかして確変中でお金がなくなったとかかな。銀行やATMまで行くのが面倒くさいとか。

私もそういう経験は何度かあった。


※確変中とは、次の当たりまでほぼ玉を減らさずに遊戯できる状態。(細かく言ったら潜伏確変とか色々種類はあるが)


お金を全部ギャンブルで使って帰りの電車賃が無く帰れないとか。


私の頭の中で1000円が必要な理由を色々考えてしまった。まっ答えはプロレスラー本人が教えてくれるだろう。


「何故1000円が必要なのですか。」

私は答え合わせをする為に質問をした。


「私の台、1000円あれば当たるんです。」

声のボリュームが先程より少し上がり、食い気味に返事をしてきた。


やはりか。この人は確変中に玉が徐々になくなって財布も空になったのだろう。

私の推測は間違ってなかった。


「じゃあ、1000円でその確変中の台で当たったらお金にして返すよ。って事ですかね。」


プロレスラーの気持ちはわかったつもりだ。

私も同様な気持ちになった事もある。まぁさすがに銀行やATMに行っていたが。

ギャンブル中毒同士、仲良くしようじゃないか。


だが、、、、


プロレスラーの返答は私の想像の斜め上だった。


「いえ、今は確変中でも当たってもいません。これから当てるんです。」


????

意味がわからない。

俺がこれから渡す1000円でか。

さすがに頭が狂いすぎだろ。

そもそもの話、当たるとかわかるなら自分のお金の時にその予知能力使えよ。


頭の中のありとあらゆる暴言を整理して、私はプロレスラーに一言こう答えた。

「無理です。」


私は再度自分の遊戯に集中をした。


プロレスラーはパチンコ屋というリングから出ていった。


それ以降その店には行っていない。


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